第4話天職に殺人鬼とか書かれたら俺への風評被害がすごいことになるんだけど!?

場所を決めた後すごい勢いでやめておいた方がいいといって食い下がる職員さんにおまえが提示した物件だろうにと呆れてしまいながらも俺は断固として譲らなかった。


その後金はいくらかかってもいいから建物をとにかく立派なものにそれこそ観光名所になるくらい立派なものに立て直してくれるよう頼んだらさっきまでのはなんだったのかという勢いではなしがまとまった。


つぎに魔導誓約書とやらに目を通して見て道理で孤児院がないわけだと納得してしまった。


要約すると孤児院をたちあげるのは許可するが国はびた一文出さないぞ。それから引き取った子供一人につき金貨二枚を今までの悪事の罰金として代わりに払え、子供が悪さをしたらその都度罰金として国に金貨1枚払えといったものだった。


バールや短剣を買った時も銀貨20枚もしなかった。


つまり金貨とはめっちゃ高い。


こりゃ普通なら孤児院を立ち上げるなんて無理だろう。


どうりでスラムが荒れてると納得し誓約書にサインした。


ちなみに孤児院の建物が出来上がるまで猶予期間をもらえた。


最後に住民登録だが書けるのは名前、出身、年齢ぐらいで住所はまだできてないし仕事もついていないなぜか両方のギルドに所属する決まりらしく商業ギルドに登録することになった。


ちなみに孤児院を経営していてもこの国では職として判断されないようだった。


そうして俺の商業ギルドのランクはH、無職と記入された。


そうこう手続きしている間に今度は冒険者ギルドの役員がやってきてジョブの儀式とやらをさせられて俺はヒヤッとした。


なんと俺の天職が殺人鬼と表示されてしまったのだ。


ただのなんちゃってヤンキーであるこの俺が!


しかしいつでも逃げられるよう様子を伺うと不思議なことに何の問題もなかった。


「ふむ、初めて見るジョブですね。人型、もしくは鬼や悪魔系に特化したジョブでしょうか。めずらしい天職につけたようでおめでとうございます。」


冒険者ギルドの職員さんはやや興奮した様子でランクH、殺人鬼と書かれたギルド証を商業ギルド証とひとまとめにしたペンダントのような状態のものを俺の首に下げた。


びっくりしたが問題ないようで安心した。


その後スタンピード時の出兵義務とかおっかない話をされて手続きは終わり俺はこの街で俺でも泊まれる一番高い宿を紹介してもらい商業ギルドを後にした。


そうだよなチキンハートななんちゃってヤンキーの俺が殺人鬼なんて大層なもののはずがない。


大体日本でそんな殺人鬼なんてものがいればすぐに捕まってしまうだろう。


俺はそんな大層なものじゃない。


ただの社会不適合者だから。


まあそれはいいとしてステータスに変化があるか見てみるか。


ウタカタ ムゲン


レベル1


ジョブ殺人鬼


スキル

超能力テレポーテーションMAX、無限の財レベルMAX、アイテムボックスレベルMAX、隠密、残影、チェイサー、ハンティング、背後取り、奇襲、ヒットアンドアウェイ、一撃必殺、殺人鬼


一気に増えたなしかもなぜかスキル欄にも殺人鬼ってある厨二病かよ。


そういえばこの世界には殺人鬼って存在はあんまりないのかな。


ギルドの職員さんたちの反応からするとそんな気がするけど。


まあいまいちやっぱりこの世界のことがわかんねえけどとりあえず魔法っぽいのがあるっていうのと魔物が街の外にはいる、そんな世界ってことがわかった。


あと可能性としてありそうなのは人殺しに関してめちゃくちゃ甘い殺伐とした命の軽いヤバい世界っていう可能性が出てきたな。


ほら、殺人鬼とかいう天職にもむしろめずらしいジョブだって興奮してたこととか、住民のほぼ全員武器所持とか。


まあそういう世界の方が俺にあってるっていうのも確かだけど金がある今はべつに俺は危険を冒してこそこそ生きるような真似はしなくて本来は良かったはずだがもしかしなくてもこの世界デコの状況って結構俺の立場って危うくね?


さっきジョブにも付いてない上につても何もない無職ってことがギルドに伝わってるし、俺には金があることも明らかにされている。


うん、やばいな。

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