第23話 日本がやらかした二度の大失敗
日本は後100年程度で滅びます。一億に千万人を超える多くの人がいて、そんなことあるはずがないと殆どの人は思うでしょうが。後50年後には誰もがそういう風に思うはずです。
これまでに日本は二度の大きな失敗をしています。一度目は明治維新、そして二度目は終戦。その大失敗の要因はいずれも人材不足にあるのです。
ご承知の様に、明治政府の要人は薩長の田舎者たちです。それまで300年以上に渡る安寧の世を築いた徳川のノウハウは一切入っていません。薩長の様な田舎者たちに、国家を動かすノウハウはないので、欧米を真似たのです。
そして、日本には必要がない国家という似非組織を作り上げた。その為に、天皇を神とする神道なる宗教を作って国民に強制したわけです。世界中で宗教を強制したのは日本だけではないでしょうか?
そういう無理で愚かな事が平気出来るのもバカだからです。目先の事しか考えられないバカたちだからです。その結果、日本人がどういう運命を背負わされるかなど全く考えていない。
そして、どうなったかは歴史が証明することでしょう。もちろん、彼らはそれを見ることなくあの世に行っていますが・・・
そして、二度目が終戦です。折角、天皇制が終わり新たな時代へと動くチャンスでありましたが、ここでも人材が居ません。何故なら、有能な人はみんな戦争で死んでしまったから。
そして、二流三流の残された日本人に新しい時代が託されるのですが、そういう人たちに未来を見る目などあろうはずもない。欧米の民主主義を取り入れながら実体は天皇制をそのままに引き継いだわけです。
この正反対の体制を同時進行させるとどうなるかは、これもまた歴史を振り返れば分かるのではないでしょうか?
そして、今日本は存亡に危機に瀕している。もちろん、それを理解できる人は少ないでしょう。恐らく、その根拠は寄らば大樹の陰という愚かな考えです。
これだけ多くの人間がいる社会が国家が消えるはずがないという思い込みだけ。
時の流れの恐ろしさを全く理解できないのです。この五十年で日本はめまぐるしい発展を遂げてきました。そのことを誇りに思う人も多いのではないでしょうか?
しかし、その逆も当然にあるのです。
何事もそうですが、成し遂げるには多くの時間と労力を必要とする。高い山に登るのもそうでしょうし、会社が成長し大きな売り上げを上げるのもそうでしょう。
だけでも、それを失うのはアッという間なのです。築くこととは正反対に失うことは早いのです。従って、日本が滅びるのも早いという事は何となく理解できるのではないでしょうか。
その道筋が見えないから認識できないかもしれませんが。
日本を滅ぼす要因は二つあります。少子化と多死。少子化は誰でも知っているし、加速度的に進んでいます。意外と見逃されているのが多死です。近年、死亡者数は急激に増える傾向にあります。
かつては100万人でしたが、昨年は何と145万人を越えました。
その中で老衰は僅かに数%であり大半は病死です。現在80万人程度の出生数は減っても半減でしょうが、死亡者数は実質青天井となる。
ガンを代表とする病死が増えているのは、社会環境の悪化が原因です。だから、病死を減らすことは出来ない。そして、今後社会環境は資本主義を続ける限り悪化の一途を辿る事になる。
死亡者数が倍増するまでにどれ位掛かるか分かりませんが、仮に50年として、50年後には毎年300万人近い人口減少が始まる事になるのです。
日本の歪なピラミッドを見れば、高齢者が増えれば増えるだけ死者も増えるのです。
仮にそれが30年続けば、人口は一気に一億人近く居なくなる。
もちろん、飽くまで数字だけの話ですが、これより良い状況もあるでしょうが、これ以上に悪い状況もある。
そして、こうした未来を止められるのは今を生きる私たちだけなのです。
資本主義によってお金が全ての世界を作る事で、そこに生きる人間が等閑にされてしまいました。今日、自分が何のために生きているのかさえ分からない人も多いのではないでしょうか?
大抵は、働くために生きていると考えているわけで、あろうことか働けなくなると死が待っているという世界となっているのではないかと思います。
そういう強迫観念が私たちを病気にしてしまうわけで、それが多死を引き起こしているのです。自分たちが働いて生きれれば良いという思いでは、結局、日本人はこの世界から消えてしまう運命となることを知って欲しいと思います。
何も考えず、欧米を真似た明治維新、同じく何も考えることが出来ずに、過去を踏襲した戦後。この二つの大きな過ちが今日の日本と日本人を作っているわけで、そこを正さなければ、日本も日本人も消えてしまう事になるのです。
そして、現在に於ける最大の問題は、こうした危機に対応できる人間が居ないということです。二流三流のかつての日本人たちが作った教育システムで、こういう危機に対応できる有能な人間が出来るはずがないという事は自明だと思います。
従って、私たちはお金の稼げる人間を作るのではなく、未来の日本と日本人を守れる人間を作らなければいけないのです。先ずは、どうすればそういう人間が作れるのかを江戸時代以前に遡って検証してみても良いかもしれません。
日本と日本人を守るには、日本とは日本人とはどういうものなのかから入るべきだと思うからです。先ずは欧米に倣う欧米化を止めましょう。日本人はその間違った教育でおかしくなったのですから。
そして、今度同じ間違いをしたら、日本も日本人も完全に終わるし、その時期は更に早まることになると思われます。
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