第20話 一人一人の人生のリストラが世界を変える

 今や世界は混とんとしてきました。色んなことがごちゃごちゃになり、何もかもが上手くいかなくなってきている。その原因はもちろん資本主義の限界にあります。


 だから、資本主義を捨てることを提案しているわけですが、余りにも大きいテーマに見えて誰もがピンと来ないのかもしれません。


 資本主義を捨てるとはお金を捨てることであり、国家を捨てることにもなる。非常に大掛かりなリストラという事になるのですが、実はそれを引き起こすのは私たち一人一人の人生のリストラから始まるのです。


 自分は何のために生きるのか?

 どういう人生を送りたいのか?

 どうすれば自分は幸せなのか?


 今の時代はこれらの事は禁句ではないないでしょうか?

 話すことも考えることも許されないという雰囲気があるかもしれません。


 そういうことを考えたら働けなくなるでしょう。それほど今や仕事は詰まらない事をやるようになっているのです。こんなことの為に貴重な人生を二度とない今という時間を費やして良いのだろうか?


 実はそうしたことを考えさせないことで資本主義は成り立つのです。それは即ち人間をバカに変えることで資本主義が存在し政府も成り立つという事になる。


 従って、人生は希薄なモノになるでしょう。その希薄さを埋めるにはお金が必要であり、お金で色んなものを買って煌びやかにすることで希薄さを誤魔化すのです。


 それは、バカだから出来ること。


 そんなことで誤魔化すことに何の意味があるのか?と思うのは賢い人です。


 そして、そういうバカな人間が作り上げた煌びやかな世界が維持できなくなりつつある。煌びやかな世界は飽きるのです。見かけばかりで中身が無いから。


 そうなると、人間は少し考え出すようになる。


 このままで良いのだろうか?或いは、このままではいけない。


 しかし、大抵の場合は、世界がそうなっている以上どうにでもならないと諦める。


 だけども不安は募るのです。不安に苛まれると人は病気になります。ガンなどの得体の知れない病気が増え続けるのも不安に苛まれている証拠だと言えるでしょう。


 この不安を解消するための方法は一つしか有りません。


 自分の人生をリストラすることです。色んなものを抱え過ぎて見えなくなった自分の人生をリストラするしか有りません。


 自分がどういう人生を生きたいのか?

 自分はどうすれば幸せなのか?

 そうした人生を生きるために必要なモノは何なのか?不要なモノは何なのか?


 貯め込んだあらゆる情報や知識を空にして、今一度自分の人生を再構築することで、頭がすっきりして不安は解消される。


 いつまでにそれをやらなければいけないということはないけど、何時かはやるべきことではないかと思う。


 恐らく、その時に最も要らなくなるのがお金であり国家という事になる。


 それを必要と思わせるために、私たちは国家の教育を受けさせられているというこがわかるのではないかと思います。私たちはお金と国家に人生を吸い取られている。


 嫌な仕事を命を削ってやっていることでそれに気づくべきだと思います。仕事という名目で他人と戦い他人を倒して自分が生き残る。それは、自分の為の戦いではなく実際はその成果を享受する国家の為の戦いなのです。


 未だに世界は国家による戦争状態にある。


 それを上手いとこカモフラージュしてそう見せない様にされてはいますが。

 自分の人生をリストラすることで、そのカモフラージュが解かれる。


 そして、そこから新しい人生と新しい世界が始まるのではないかと思います。




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