脱資本主義構想

第14話 言葉の力

人が良い環境に居るか、悪い環境に居るかを見極める方法の一つに、その環境で使われている言葉を見るという方法があります。

自分が穏やかに居られる時、周りには穏やかな言葉があるでしょう。辛い環境に居る時には辛い言葉がある。環境というのは、見た目の環境もありますが、実際には見た目以外のモノの力が大きいのではないかと思います。

そして、その方法の逆をやれば、自分が望んだ環境が手に入るという事になる。

意外と人生を変えるのは簡単だとも言えるわけです。更に、言葉は未来を創ることが出来る。いや、今はない未来は言葉でしか作れないという事なのです。

我々は、今や言葉に支配されているのです。しかし、それは逆に言葉で人生を作る事が出来るという事でもあります。他愛ないおしゃべりから始まる恋もあるでしょうし、単なる言葉遊びから見つかる偉大な発見もあるでしょう。

怖い事ですが、そういう言葉は狂気にもなる。バカとハサミは使いようという言葉がありますが、まさに言葉は万能であり、私たちに全てを与え、そして全てを奪う力を持っているのです。

今は資本主義というお金を儲けることしか出来ない世界なので、この万能の力を持つ言葉は、しょうもないお金儲けにしか使われていないのです。実にもったいないことであり、悲しい事と言えるでしょう。

資本主義を脱することによって、言葉は本来の力を取り戻し、私たちの世界に無限の可能性をもたらせるのではないかと思います。

資本主義ではお金が全てを支配していると見えがちですが、実際は言葉が我々を支配してるのです。だから、お金が無くても大丈夫なのです。

ただ、私たちは資本主義の世界で余りにも多くの嘘を付いてきました。何故なら、お金儲けは嘘を付かないと実現しないからです。その結果、人間同士の信頼関係は地に落ちていると思います。

そして、その人間関係にお金が介入し、信頼を偽証している。だから、誰もが不安なのではないでしょうか？資本主義という言葉で私たちは縛られている。そういう窮屈な人生に嫌気がさしているのではないかと思います。

後は、その枠を取り払う勇気だけ。そして、それを支える言葉。私たちが言葉に支配されるという性質を利用して、無限な世界へ誘う言葉が出来れは、資本主義から容易く脱することが出来るのではないかと考えています。

そして、脱資本主義構想とは、その言葉を作り出す事だと思います。