第7話 嘘がなくなる世界

 前回は嘘が何故いけないかを書いたのですが、もう一つ理由を書き忘れたので最初に書いておこうと思います。


 それは、物事を改善できないということ、問題解決が出来ないという事です。どういうことかと言えば、例えば、病気になってい医者に診てもらったとします。その時に嘘の症状を答えたらどうなるでしょう。


 違う薬を処方され、病気は良くなることはありません。病気になった人が嘘はつかないので、こういうことは本来あり得ないのですが、それ以外の状況ではこういうことが日常的に起こるのです。


 例えば、今状況が悪化する社会に於いて、政府は適切な対応が取れない。何をやっても殆ど効果は上がらず、政府の無能さが露呈するだけという状況にある。何故、そうなるのかと言えば、症状がキチンと報告されないからという事です。


 嘘偽りなく正直に状況が明らかになれば、色んな所に不都合があるので嘘をついている。非常に分かりやすい事ではないかと思います。人生に於いてもそれは同じで、人生に問題を抱えてそれを改善できないという状況は、どこかに嘘が紛れ込んでいることを示しているのです。


 中学になれば学校で数学を習うわけですが、間違った公式を使えば正解は出ません。間違いとは言い換えると嘘となる。こうした社会に蔓延る嘘は沢山の人に大きな影響を与えるので、いち早く改善すべきだと言えるでしょう。


 嘘を無くしてしまうことが出来るのか?という疑問をお持ちの方も居るかと思いますが、嘘が生まれた背景をキチンと考えれば、嘘のない世界は不可能ではないことが分かると思います。


 我々人類は圧倒的に嘘のない世界が長いのですから・・・


 もし、嘘のない世界が築けたらなら、それはどういう世界なのか?それは言い換えれば、嘘をつく必要のない世界はどういうモノなのかを考えれば見えてくると思います。


 再三書いている様に、この資本主義の世界になって、嘘は飛躍的に増えました。その理由は既に書いたようにお金を儲けるために嘘が欠かせないからであり、お金を儲ける必要がなくなれば、嘘は必然的に消えていくと思われます。


 人が嘘をつかないで生きれる世界とは?まあ、嘘ばかりついている現代人には想像も出来ないからもしれませんが、それは、ありのままの自分が受け入れられる世界と言えるでしょう。


 むしろ、ありのままの自分でしか生きられない世界となる。嫌いな人に媚びる必要もないし、嫌いな人と交わる必要もなくなる。好きな人たちに囲まれた好きな生き方が出来る世界と言えるでしょう。


 実は、ありのままに生きれる世界に於いて、嫌いな人は居なくなるのです。何故なら、他人と争う必要がなくなり、誰からも責められることがなくなるから。互いに協力し合う関係が出来るという事は、そういう事になるのです。


 脱資本主義が出来た時、誰もが如何に資本主義が酷いモノであったかを知る事になると思います。そして、人間が如何に素晴らしい生き物であるかも確信することになるでしょう。


 そういう環境になれば、気に病む人も嘆く人も居なくなる。それは、この世から犯罪を無くし病気を無くすことにもなるのです。その時に、誰もがお金によって人間が如何に変わったかを知る事になると思います。


 誰もが幸せになれると信じてお金を求めているのですが、そう思い込まされていることで、まさか、お金が自分たちを苦しめる元凶だとは思いもよらないのです。


 世に蔓延る犯罪の殆どはお金絡みであることは誰でも知っていると思うのですが、それでもお金を捨てようと思う人は居ない。全てのトラブル、犯罪が例えお金が原因でも、全ての人はお金に着いていくのです。


 そういう行動の未来に何があるのか?分からないのでしょうね。いや、分かっていてもどうすることも出来ないという事なのでしょう。しかし、本当にどうなるかが分かっていないと思うのです。


 まあ、いずれにしても資本主義に居ては幸せは得られない事だけは何となく分かっているのかもしれない。そして、今や幸せという言葉が死語となりつつあるのかもしれません。


 次は、改めて脱資本主義のコンセプトについて書こうと思います。



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