7-15 再戦

目の前に現れたクラゲ野郎メデューズ竜擬きドラゴン

どっちも前と違ってほとんど別機体みたいに変わってるが、なんつーの?雰囲気みたいな、シルエット的なもんやコンセプト自体は変わってないから間違い無しにあの2機……カーディナルの2人だ。

ドラゴンの方は頭部がドラゴンの頭部からドラゴンを模した兜に変更され、両腕が外付けになってるみたいだ。

クラゲ野郎の方は前の異形感は無くなり、背面に大型ブースターを装備したスッキリした感じになってる……が、腰部サブアームに腕部に折り畳まれた多分サブアーム……脚部にもあんじゃねーか。

大型ブースターに見えるのも恐らく前回のハイ○ッグ腕なんだろうな。

ぱっと見、10本は腕あるから全部展開したらクラゲじゃなくて触手じゃねーかよ。


『久しいな』


『会いたかったぜオレンジ色ぉ!今度こそきっちりぶっ潰してやんよ!』


ドラゴンの方はともかく、クラゲ野郎は相変わらずうるせーな。


『御二人とも下がりなさい!』


アトゥア?

アトゥアが乗ったフレスベルクが前に出てくる。


『む…聖女様?』


『何時まで逆賊に従うおつもりですか!現法王が教団を私物化しているのは明白!そこに貴方方が目指す物があると言うのですか!?』


『アトゥア様……我は』


『有るに決まってんだろうがぁ!!』


おっとクラゲ野郎、人竜族のおっさんを遮って叫んだー。


『デデンデット殿!?』


あ、そんな名前なのね。

響き的にテレンテテーレ人かな?

だったら数の多いサブアームを扱えるのも頷けるな。


『教団の名の元に合法的に人殺せるだろーがよぉ!!』


ただのシリアルキラーかい!?


『デット殿!?』


『おっさんもそうだろうが!教団に身を置けば強者と戦えると嬉々として言ってたろ!!』


『む…いや、しかし……』


ん?えーと……人竜族の叉匡丸さきょうまるだったっけ?何か迷いがあるみてーだな?


『ケイト』


リック?

リックの事だからおっさんとやり合うつもりかな?


『ドラゴンは僕に』


「あいよ。じゃ、あたいはクラゲ野郎相手にすっか」


『お姉様!?』


「アトゥア。どの道やんねーとなんねーんだ。特にクラゲ野郎はな」


『お姉様……』


「ありゃ快楽殺人鬼だ。生かすだけ被害が増える。それにとっとと旗艦を無力化しねーと、いくら機体性能が上がったとは言え後方の100人は倍以上の数を相手にしてんだ」


各パイロットの腕はトントンだが、機体性能的に勝ってるし、いざとなったら有り得ない速度で離脱も可能だから負けねーだろうが。


「てー事で旗艦はお前に任した。落とすなり無力化するなり好きにしろ」


『…分かり……ました!』


腹ぁ括れたみたいだな。


「DMC小隊!フレスベルクについていけ!フレスベルクにはビームフィールドは搭載されていない!聖女様の護衛だぞ!喜べ!!」


『『『『『イエス、マム!!』』』』』


アトゥアがDMC小隊を引き連れ敵旗艦へと向かっていく。

さて。


『終わったか?オレンジ色』


「あぁ。追わなくていーんかい?」


『テメーを殺った後で楽しむさ。それに新機体にお互い乗り換えたんだ。そっちの方が楽しいだろーがよぉ!!』


叫ぶと同時に両腕のサブアームと共にビームガンをぶっ放してきた。

もしかしてビームガン自体は変わってない?

未だ隠してない背面のクローアームは使ってこないが、1発1発の火力はクローアームに仕込んでるであろう内蔵ビームガン以外は低いと見た。

だったらコレで防げるんじゃね?

あたいは手に持ってたハーフサイズ隕石を盾代わりに前に突き出した。


『盾?いや……んだよそりゃあ!?』


おー、流石の工房製。

ほとんど削れてないや。

なんでもかんでも貫くビームもギュッと圧縮したこの工房壁に弾かれんだなー…なーんてな。

ただ術式で固めたんだがな?

流石に鉄すら容易く貫くビームと言えど、超高密度に圧縮した岩石は減退率が高すぎた為弾かれたんだな。


「おいおい、豆鉄砲かよ。しょーがねーなー!盾なんて捨ててやんよ!さっさとかかってこいや!」


『貴様っ!!』


いや、当たるとヤベーんですけどね?

モーリアン装備してないのでビームフィールドが発動出来ないから当たるとヤベーんです!

とかなんとか言いつつ、残り少ない元壁にちょいとだけ細工してあそこら辺にポイッと。

左のビームグレートソードを発動し、右は指先を向ける。


「ほら、全部の腕出してかかってこい!」


『ほざいてろ!』


さてと、先ずはホーミングっと。

指先を色んな方向に向けてどーん。


『相変わらず!面倒な!』


射出されたビームが上下左右からクラゲ野郎追いかけてグニグニ動く。

おー、避ける避ける。

ま、5発だしな…あ、1発当たった。

うーん、肩の装甲削っただけかー。


『なっ!威力が増してるだと!?』


そらそうでしょ。

新型になってんだったら火力増すって。


「ほらほら、もっと動かないとー」


『きっ…さまっ…!』


「どーせテメーの事だ!似たような事して色んな奴殺してきたんだろー?インガオホーだ!」


『因果応報ですね』


そーとも言うー。

お、なんとか全部躱したみてーだな。


「よーやくかよ。ほら、次はテメーの番だ。撃ってこいよ」


『クソが!ぶっ殺す!!』


叫ぶなり背面のブースターっぽいのが変形してクローアームに。

更に腰部サブアームと両腕のサブアーム、脚部サブアームも展開し、なんと足も形を変えて合計12に。

予測してたが足までとは。

多分、アエードーンのレッグキャノンを参考にしたんだろうなぁ?


『死ねやぁぁぁぁぁぁ!!』


大分頭にきてんだろーなー、全部こっちにぶっ放してきた。

ま、こっちが回避すると予測される場所にも撃ってんのは流石だが。


「あめぇ!!」


グランドロアの機動力舐めんなよ!

一瞬で回避予測点を越え予定のポイントでビームが通り過ぎるのを眺める。


『ちっ……だったらコレだ!!』


と、今度は12発ランダムに撃ってきた。

ちょいとだけ厄介だが、当たりそうなのだけビームグレートソードで弾く。

弾く。


弾く。



弾く。




弾く。





弾く。

えらい長いな。





弾く。








弾く………だぁ!!

しつこ過ぎんぞ!!!

しかもこっちが動かない事を良い事に集中砲火に切り替えてきやがって!!


「うざってえ!!こっちが動かないと思って調子乗ってんじゃねぇぇぇぇぇ!!」


あたいはビームグレートソードの振りを早め機体を横回転させていく。


『制御は任せて!』


「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


スピンスピンスピンスピンスピン!!!

前のと違って突撃だオラァ!!


『な!なんだ!あの回転は!?ビームが弾かれるだと!?』


ついでにマルチミサイルもオマケだ!!

更にアースソード10本も射出してやらぁ!!

超回転の勢いそのままにクラゲ野郎に向かって突撃!!


『ぐ……ぬわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』


10本の剣と2本のビームグレートソードで全てのサブアームが弾け飛び、胴部のコクピット(そこにあったのね)を守ろうとしたクローアームは砕け散る。


「Deadly Go Round!」


『疾風怒濤です!!』


遅れてマルチミサイルが全弾命中し、コクピットだけになったクラゲ野郎。

生きてっかー?


『ク、クソッ……!』


「……さぁ、懺悔のお時間だ。どうせテレンテテーレ人なんだろ?」


『あぁそーだよ……だから!!』


比較的無事だったコクピットからお兄様の色違い(ドス黒い感じ?)が飛び出した………流石に色以外見分けつかねーがアレがデデンデットか。

そいつが近くのに飛び移る。


『俺等は早々死なん!次に会った時は殺す!』


おっと、脳内に直接話しかけてきたな。

ずっと通信機で喋ってるって思ってたが、これがテレンテテーレ人の宇宙空間での通信らしい。

パイロットスーツ着れねーからな。

頭ん中で喚いてやがるが………。


「わりぃーな。次なんて無いぜ……Ignition!」


ボンッ!とデデンデットが足場にしていた隕石が爆発する。


「そいつぁあたいが持ってきた土石術式込めまくった隕石だ。足元からのクレイモアは美味かったか……って聞こえねーか」


おっと、クレイモアの射出方向は………誰も居ねーな。

確認しとかないと音速で飛ぶ弾丸乱れ撃ちだからなー。


『生命反応無し。クレイモアの射出方向にも味方の機影無しです』


「ポイントマーク。コクピットは無事みてーだから後で回収すりゃ軽いボーナスに…」


((((((BOMB))))))


「…………………」


『………ボーナスは無しですね』


(´・ω・`)ショボーン


————————————————————

補足


Deadly Go Round疾風怒濤

このDeadly Go Roundは元々グランシードの時に使用した疾風迅雷と同じ技であり、本来はビームグレートソードを使用した回転技であったが、そこに肩部内蔵マルチミサイルを回転しながら放ち(ロックオン自体は最初の段階で終わっている)アースソードもビームグレートソードがカバーしていない下段で回転、上下で斬り裂き駆け抜けていく。

その後、身動きが取れなくなった対象にマルチミサイルが全弾飛来する単体用必殺技である。

疾風迅雷との違いは機体の制御をグランドロア自身が行っており、その場でしか回転出来ない(多少は軸ズレ等で動く)疾風迅雷と違い対象に向かっていく点、そして術式含めた射撃も同時に行う点にある。

接近する必要が無い、もしくは多数の集団を相手にする場合、(展開してれば)アースソードを回転しながら外に広げていかせ、ホーミングブラスターやビームランサーマグナム、モーリアン装備状態ならばショルダーレッグキャノンも含め全方向に回転しながら撃ちまくる。

この回転をケイトは「死へ回れ」と言う意味の「Deadly Go Round」と叫んだが、グランドロア自身は同系統の技と認識し「疾風怒濤」と叫んだ。



※この技発動で災害になるのだ!

考えてた当初はアースソードは無かったのだ!

格ゲーなら直当てで100hit超える即死技になるのだ!!


稚拙な作品をお読み下さり有難う御座いますなのだ!

はいぱー○ャン子(見せれないバージョン)作ってたら60000PV突破してた!感謝なのだ!

通知音自体は落ち着いて来たのだ!

少しでも笑ってもらえたら大変嬉しいのだ!

そしてより多くの方に読んで頂けるように☆とかツッコミとか下さるともっと嬉しいのだ!!

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