6-11 会談

放ったビームが減退していき放ち終わるとそこには………あれ?


「………消し飛んだ?」


えっと………戦艦の残骸は?

隕石部分の割とでかい欠片とかあったよね?


『な、何が起きたのですぅ……?』


「わっかんねえ………」


と、取り敢えず機体の現状をチェック。

やっべ、エネルギー残量10%だわ。

関節とか砲身とかは大丈夫みたいたが、連発したら吹っ飛ぶな多分。

エネルギー残量的にも無理だしな。


『想定外』


カリンの姉御?


『こっちで見てた。ミサイルが無駄だった』


「いやぁ、流石に無駄じゃないっしょ」


あのミサイル攻撃が無かったら戦艦本体を剥き出しにできなかったし。


『後で請求するとして』


しないでください!?

そんなんされたら破産するっての!

それに全弾発射したのは姉御じゃん!!


『これ、監視衛星の画像』


送られてきたのは、工房の周囲を防衛の為に監視してる衛星機の画像で、あたい等を横から撮影していた。

映し出された映像には、凄まじい爆発を起こす対艦隊用ミサイルと、その爆発を貫き霧散させて伸びていくガイアブラスターの光。

射程距離がどうこうよりも幅がやべぇっ!!

一緒に送られてきたデータには、対艦隊用ミサイルの1発の爆発半径が約5km。

ガイアブラスターは

えー…………つまり、ガイアブラスターの直径は膨らみに膨らんで直径5km?

映像だと最初の方は機体とほぼ同じ太さだったのに、段々太くなっていって直撃時にはそこまでぶっとくなった?





かめ○め波かな?





『あ。今、各方面から問い合わせが』


姉御!こっちに流さんでください!?

うわぁ……問い合わせで「小規模の彗星がいきなり出現した」って比較的近場のファクトリーだけでなく、木星駐留軍、ギルド、果てはエンハンブレからも問い合わせが来てる……。


『こちら元突撃艦ミスティルティンクルー!今の彗星はなんだ!?「何でも屋」と工房は無事なのか!?』


あ、元教団の面々から通信。

…………当たらなくて良かったー!!





フィール工房


「つまり、先程の彗星はロールアウト直後の新機体によるものだったと」


「マジですんまそん………」


元教団員と合流し、工房に入ったあたい等は状況を報告。ドルク大隊長とゲイブ艦長を交えての話し合いが始まった。

あたいとピフピヘットはグランドロアとモーリアンのパイロットとして(あたいは姉貴の代わりとして)出席だ。

ドルク大隊長は予想通り40代後半のおっちゃんで、金髪をスポ刈りにした口髭の正に軍人!て感じの人だ。

ゲイブ艦長は50代のおっちゃんだった。

イメージ的にはベテランの警部って感じか?軍人だけど。オフの時は軍帽じゃなくハンチング帽みたいだしな。


「流石に肝が冷えたが……逆に反旗を翻した事が間違いでは無かったと、私を含め全クルーが確信出来た。部隊をまとめる者として手間が省けたと安堵している所だ」


「私は艦を失くしたがね」


「スンマセン………」


「いやいや、そろそろ引退しようかと考えていたからな。乗りたくもない艦に乗せられて突撃して果てると思っていた。むしろ綺麗さっぱり消し飛ばしてくれて感謝してるぐらいだよ」


「こっちは良いデータ取れた」


でしょうね姉御ぉ!


「しかし、我々量子教団の技術力は軍の数年先を行っていると自負していたのだが、フィール工房は更に先を行っているな」


「それは私も感じたな。量子教の機体は独自性が高く、量産機の段階で軍の試作量産機だったソルジャーを凌駕していた。特にドルクの駆るダークマタープリーストの様な指揮官機は量産機でありながらソルジャーの2割か3割は性能が上だ」


「うむ。私の乗るプリーストは最近ロールアウトしたと聞いたナイトだったか?諜報部が入手したデータではプリーストとほぼ同等だったな」


え。

プリーストってそんな性能良いの?

これ、軍はヤバくねぇか?

いや、でも、軍の方が一教団なんかとは比べられんぐらい数は上だから、教団側にグランドーアレベルの機体が無いなら勝負にゃならねぇか?

あっても数ですり潰されるのがオチか。

前に調べた時、軍の人員数が万単位だったからあたい等でも無理だしな。


「枢機卿クラスが乗るカーディナルシリーズと戦い引き分けた者達がいると聞いたが、あの機体であれば確かに可能だろう」


あー……これは訂正しといた方が良いのだろうか?

カリンさんの方を見ると同じく目だけこっち見てるな………つまり、言わない方が良いって事だな。


「他に離反した人」


「居るだろうが私は知らんな。ゲイブ艦長は如何か?」


「私も知らん。だが、居たとしても離反出来んだろう。我々の様に特攻隊に組み込まれると言う事が知れ渡っているだろうしな」


やっぱ特攻隊だったか。

それにグランドロアの必殺技で騒ぎになったからな……既に隕石戦艦が墜ちたのも伝わってるだろうし。


「ん。今後は」


「そうですな………我々が持ってきた機体をお使いください。パイロットに関しては、降りる者達もおりますが………」


「そこは自由に」


「了解した。後で全クルー達から聞いておきましょう」


「バッチコーイ」


「む………なるほど、助かる。そこも伝えておきましょう」


おい!?今のでどう話繋がった!?

流石に分からんぞ!?


「ピフピヘット、今の分かった?」


「分かんないなのです……」


「ははは。今のは降りる者達を従業員として受け入れても良いと許可を出して頂けたのだよ」


分かるかぁ!

大分姉御とも会話出来るようになったと思ってたんだがなぁ…………。


————————————————————

補足と言うよりオマケ


ペギー「そこの機体はこっちに!……ふう。流石に100機は多いな。あ、済まない。代表の方は居られるか?」


エンリケ「大隊長は艦長と共にそちらの代表との面会に行かれましたので、副大隊長である私がお聞きします」


ペ「助かります!オーナー代理のペギー・ミカゲです」


エ「自分は副大隊長のエンリケ・メイビンス少佐であります。それで御用件は?」


ペ「今後の事は上が決めると思いますので、持ち込みの備品管理ですね」


エ「あぁ、それならこのデータに」


ペ「えっと……あ、有りました有りました」


エ「後、そちらのパイロットの方にお渡しした名簿ですが、こちらがそのコピーですね」

ペ「えっと、どれですか?(端末覗き込む)」

エ「ゴチャゴチャしててすみません。この列のこの部分が(端末覗き込む)」


ゴン


ペ・エ「「あっ」」


ペ・エ「「す、すみません」」


ペ「えっと………」

エ「あー…………」


ペ・エ「「///////」」





通りすがりの作業員(……何か始まった。そっとしておこう)

通りすがりのパイロット(………爆ぜろ!)

通りすがりの女性社員(うっそ、マンガじゃあるまいし………いいネタ見つけたわ)

通りすがりの教団員(やっと副長に春が!?お赤飯炊かな!)



※一目合ったその日から、恋の花咲く時もあるのだ!!


稚拙な作品をお読み下さり有難う御座いますなのだ!

スパ○ボOG観てたら50000PV突破してた!感謝なのだ!

止まらない通知音に震えて眠ってるのだ!

少しでも笑ってもらえたら大変嬉しいのだ!

そしてより多くの方に読んで頂けるように☆とかツッコミとか下さるともっと嬉しいのだ!!

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