4-9 そのケンカ買った!(組織で)

エータさんとディアス君が、将来的に結婚する……あぁ!


「だからか!リックがクソむ…失礼。アトランに「無意味」と言ってたのは」


「そう。元々は彼が言っていた通り、財団を大きくする目的があった。けど、そんな御題目が決まるよりも先にディアスとエータちゃんの2人が付き合い出しててね。だからその話は無かった事になったんだ」


「それにテンダース側がとしては我が家に身内ができれば箔が付くからな。現当主からそう言う話を持ってきたのだが、既に2人が付き合っているなら放おっておいてもそうなると打診したのだが……」


リックと御当主レオンさんの話に矛盾はない。

なら何で?


「私達からもそう言ったのですが、主人はともかく、アトランが何故か猛反対しまして。主人は息子に甘く押しきられてしまってまして……」


「御当主とは昔からの知人ゆえその性格は知ってはいるのだが……彼は押しに弱かったからなぁ……今回の決闘も彼なりの打開策なのだろうが」


「すみません。MAだけはどうにも扱えず」


「それは仕方ない。どんなに鍛えても向き不向きはどの兵にもある。特にMAが表舞台に登場したのも最近だからな……すまないシータさん。調整役にと夜分に関わらず来ていただいたのに。今日中には返答出来そうにない」


ふーん、それでシータさんが来たのか。

エータさんは……責任感じちゃったからかな?


「御客人方もすまない。ゆっくりしてもらいたかったのだが、変な事に巻き込んでしまった」


でも巻き込まれたのって姉貴だけなんだよなこれが。

あたいも当事者だし。


「ともかく、日取りと使用する機体の準備をしなくては」


「そうだね父さん。日取りは後で決めるとして使用するのはファイターかな?」


「出来れば安全面を考慮してソルジャーを用意したいが……」


さてさて、みんなが色々話し合いをしている間にあたいは艦長に連絡っと。


「MAなら俺が受け持ってる工場の警備用を持ってこれるぞ」


「ガンマの工場の……最近警備に力を入れたと言っていたな?ふむ……」


「あのー」


「だが、武装はどうする?大した武装は無いのだろう?」


「警備用だからな。てかよ、決闘っつってもケンカみたいなもんだろ?非殺傷武装でよくねぇか?」


「確かに。ではそれで頼む」


「あのー!」


大声を出したあたいに全員が振り向く。

いや、圧がパネェ……


「何かな御客人?」


レオンさんの圧が1番つおい………

誤魔化すように1つ咳払いをしてあたいは自分の端末を操作して映像を空中に出す。

やっべ、ちょっと感動。

映画なんかで良くある近未来的なもんがこうして扱えるのはゾクゾクするねえ!

と、それはさておき。

映像にはグレッグ艦長が映っていて、何気に正装してる。


『お久しぶりです閣下』


「君は……おお!グレッグ君か!息子が世話になっている。そして私の無茶振りを受けてくれて感謝している」


『いえ、今の自分があるのも閣下の御指導のお陰。余程でない限りお受けしますよ。それより、ケイト特務曹長から事情はお聞きしました。その話、我々エンハンブレにお任せしてはいただけませんか?』


リックも含めて全員(姉貴除く)が目を見開く。


「いや、しかし、これは我がクリプトンの問題で……」


『リック、リンクリンド少尉は今やエンハンブレには無くてはならない人材です。そして我々は閣下に対し恩義がある。手を貸さない訳にはいきません』


「しかし……」


『閣下、御安心を。ので』


ちょっと艦長!?そのつもりだけどさ!?


「彼女、「なんでも屋」が動くのか……」


『あ、いえ、そっちじゃないです』


じゃない方みたいに言うなや。


『ケイト。今回の事、良く連絡してくれた。そんでお前の事だから既に解決策を用意してて先行して許可とろうとか考えてたんだろ?』


「……ばれてーら」


『艦長命令だ!全部許可する。使えるもん全て使ってリックをバックアップしろ!サユリや隊長にも連絡しておく!!』


「ア、アイサー!!」


よっぽどレオンさんに恩義があるんだなー。

ここまで艦長が乗り気なのは。

ともあれ、サユリと話できるのはデカイ。

じゃ、エンハンブレの本気でもってこのケンカ、買ってやるとしますか!!




――――――――――――――――――――

補足(と言う名のオマケ)



ケイト「あー、サユリさんや。連絡きてる?」


サユリ『うん。私だけでなく技術屋集団も驚いてるけど』


ケ「とりまあの計画はどうなってる?」


サ『2号機は1から設計だからまだ図面だけね。部材も一から決めないといけない。3号機はソルジャーの発展型がマリアさん用に届いたから、余剰パーツを貰って……本体は少し手を加えるだけだから、工房の生産力なら4日あればエンハンブレに納品できるよ?本体だけだからマリアさん用の機体「グロリアスナイト」程の性能は出せないけど』


ケ「グロリアスナイト?栄光の騎士か?強そうだな?」


サ『強いと言うよりカッコいいかな?パールホワイトだし。ともかく、4日だけ待ってもらって?』


ケ「あいよー……さて、決闘の日取りは調整も兼ねて5日後で」


リック「5日後か……それまで練習を」


ケ「て事でリック、ついでに姉貴も。明日からエンハンブレの格納庫な!」


ケ(姉)「俺もかよ!?」



※軍人の大半(下っ端)はレオン総帥にはお世話になってるのだ!


稚拙な作品をお読み下さり有難う御座いますなのだ!

4000PV突破感謝なのだ!

少しでも笑ってもらえたら大変嬉しいのだ!

そしてより多くの方に読んで頂けるように☆とかツッコミとか下さるともっと嬉しいのだ!!

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