3-7 新機体構想ケイト(姉)専用機編

「では続いてケイトあねの機体についてだが」


さてさて、こっからが本題。

姉貴の場合、DMCユニットを使った機体を作るつもりなんだが、今足りないのは前衛となる近接用。

グランシードとアエードーンは性能やコンセプト自体は違うが、突き詰めればどちらの機体も中・遠距離。

とは言え………


「私的にはでかい一発かませる機体がいいなぁ~」


安定の大艦巨砲主義め。


「姉貴には接近戦を頼みたかったんだが?」


「えー」


えー、ではなく。


「でしたら、接近戦もできて、その、でかい?攻撃が出来る機体を考えてみたら良いのでは?」


いや、ま、そーなんだけどね?

それに、そー言う機体があるにはあるが。


「現実的じゃねーんだよなー………」


「あんのか!?」


姉貴が身を乗り出して食い付いてくる。

作品的には面白いしあたいも好きなんだが、実際に作るとなると………


「いやー、流石にフィクションが過ぎるわ」


「いいから見せてくれー!」


しょーがないかー………

あたいはデータの中からその作品を見せる。

あ、勿論ダイジェストで。

フルに観たら24時間掛かるからな。

んで。


「手のひら燃やすん作ろーぜ!」


「だから無理だって言ってんだろ!?発熱する流体金属とか危ねーよ!それ以前にマニピュレーター熔けて無くなるわ!」


「確かに発熱した刃はかなりの威力だが、マニピュレーターだと内部のセンサーや配線が真っ先に燃え尽きるな。だが、コンセプトは悪くない」


「お兄様。でしたらビーム兵器で代用出来ませんか?確か……こっちの作品に……これ、これです」


「手のひらに仕込んでいるのか?ふむ………だがそこまで威力は無さそうだな。不意を突ければ強いが」


そりゃ不意突ければ何でも強いが。


「それに近づくのも難しい。現行のプログラムだと近接戦闘は回避と防御以外ほとんどオートプログラムだから、どうやって操縦するのか………」


「そこはDMCだから気にしなくて良いぞ?グランシードも武装を構えるまでは現行のプログラムだし」


武装選択も思考スキャンと音声だし。


「あ、そうだ。姉貴、シミュレーターはグランシードのだけだったっけ?」


「おう」


じゃ、アエードーンのもやってもらわないとなー。

通常のMAなら問題無いけど、アエードーンは変形と飛行があるから勝手が違う。

あたいもサユリにシミュレーター借りてやってみたけど、飛行モードは体の動かし方が違うから慣れが必要なんだよ。


「じゃ、姉貴には飛行モードも経験してもらうとして。後は機体デザインだなー」


そこが一番のネックなんだよなー………

それに今考えているのを形にしようとするとグランシード自体も改造しないと。

あ、そうなると後1機必要か。


「サユリにも相談しないと………」


「ん?なんか考えあんのか?」


「ちょっとな?あと、姉貴の言うでかい一発も案はあるから、サユリと相談させてくれ」



――――――――――――――――――――

「て、事でサユリ頼む!形にしてくれ!」


「バッカじゃないの!?気持ちは分かるけどさ!そう言うのは最初から完成図ありきで作る物なのよ!?それにパイロットが足りないわよ!」


めっちゃ怒られた。


「これは技術班全員に相談しないと………それに役割も………」


「とにかく模型だけでも良いんだ。それにソレはだから!」


あたいはとにかく平身低頭、ジャパニーズドゲザで頼み込む。


「はぁ……物が物だけにびっくり箱サプライズボックスには出来ないわよ?………いや?あの人なら勝手に作って押し付けてくるかな?ちょっと待ってよ……………あ、どうもサユリ・サトウで……はい……はい。その件でケイトうちのバカが予想通り………はい。図案は後で書かせます………はい、ではまた。ケイト、落書きレベルでいいからどう動くか図面書いて」


落書きて。

いや、ま、図面書けんけど。

そっから技術班と相談し、どうにかこうにか書き上げてサユリに渡した。


「………中学生のオリジナルの同人誌かな?」


中学生同人誌て。


「ま、見た目は分かりやすいから良しとしましょう。でさ、これがお姉さんの?」


「高機動近接戦型ならやっぱそっちかなって思った」


「戦闘機と大して変わらないけどん~………となるとコクピット周りがやはりネックになるから……グランシードも大幅に改修かなぁ?」


「そっちは追々で………」


「どの道専用の工場に行かないと無理。艦長に相談してカリンさんの所に行くから、その間にケイトは仕事でもしといて。行くんでしょ、ギルド」


「まぁな」


ファクトリーで色々あったが、明日には出港してギルドへ向かうからな。

後回しになっている宇宙海賊とグランシードの運用データの受け渡し、それと新たな仕事探しの為に。


「私がカリンさんの所に行くのにアエードーン使うから、グランシードで無茶しないでよ?」


「おいおい、あたいのグランシードは現状、どの機体よりもハイスペックなんだぜ?そうそう遅れはとらねぇよ」


「だと良いんだけどねえ………」



――――――――――――――――――――

補足


ピフピヘット「あ、ケイトさん」


ケイト「なんぞ?」


ピ「さっきお姉さんが凄いテンションで叫んでたんですが、何かあったんですか?」


ケ「あーそれな。姉貴専用機をあたいがイラストにして渡したんだよ」


ケ姉「グヘヘヘ………ヒャッホッーイ!!」


ピ「あー………」


ケ「………喜びすぎだろ!?」



※飛行形態で突っ込んで、でかいの一発叩き込む………どっかにいたなー


稚拙な作品をお読み下さり有難う御座いますなのだ!

3000PV突破感謝なのだ!

少しでも笑ってもらえたら大変嬉しいのだ!

そしてより多くの方に読んで頂けるように☆とかツッコミとか下さるともっと嬉しいのだ!!

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