3-6 新機体構想一般機編
「まず、宇宙での戦闘機の基本的な運用法の代表例は………」
「ほむほむ」
「故に全周囲を確認しやすい円盤型が流行っていたが欠点があって………」
「なるなる」
「結果的に惑星の重力や加速等でのGさえなんとか出来れば戦闘機の形なんてどうでも良いんだが、各種族によって好みが………」
「それ時代でも変わりますよね?」
契約からここ何日かお兄様による戦闘機講座を受けてるのだが………なかなかに深い。
例えば、重力下での運用を視野に入れた場合だと、重力や空気抵抗を考えると大体似た形になり、あたい等がよく知る形になるとか、宇宙戦のみの運用の場合は全く別の形になり種族毎に変わるとか、その形にしたばかりに明確な弱点があったりとか。
そう言った点で地球のデザインが割りと優秀なんだけど、彼等にとっては付いてて当然の機能が無かったり、火力不足だったりするらしい。
純粋な科学力の差なんだけどな!
で、やはりと言うか流石と言うか、アニメで出てくる架空の機体がお兄様的には「素晴らしい!!」らしい。
我が母国のは「理に叶ってるが、こちらでは型落ちだな」と言われ、日本のは「火力不足が目立つが発想が素晴らしい」とのこと。
特に気に入られたのがガン○ムシリーズで「戦闘機がそのままMAのコクピットになるだと!こっちのは推進機がMA用のブースターも兼ねているのか!?これは!!可変機だと!?しかも実際の変形速度は一瞬!」
と、大はしゃぎしておられた。
あと、MAじゃないからな?
なので、あたいのコールドスリープの保管庫に入れといたアニメデータから、さらっとマク○スシリーズを見せてあげたら、こないだの講義でVFやらYFやらの機体解説を延々と解説された…………………どっから資料持ってきた?
「なぁ、妹よ」
「なんだい姉貴?」
「デストロイヤー良いよな!」
ケイト姉は大艦巨砲主義だった。
あたいもそうだけどな?
ゼクツ○ァイとかの重量級割りと好き。
地上用T○E・OⅡとか。
あ、黄色と白のT○E・Oはお帰りください。
ともかく。
その後、お兄様率いる技術屋、ケイト姉、ピフピヘット、あたいで観賞後の雑談を(も?)兼ねた会議を行う事になった。
「しかし地球のMA……じゃなかった、ロボットは色々なデザインが多くて凄いですね」
「ピフピヘットはどれが気に入った?」
「マジェ○ティックプ○ンスなのです!全機体コンセプトが違いますし役割がしっかりしてますし!首が横にずれたのは思わず笑っちゃいましたけど!」
「俺達技術屋はやっぱマク○スシリーズだな。流体金属の応用とか俺等には無かった発想が良い」
ピフピヘットはあー言ってるが、一番食いついた所はキャラデザだったりする。
お兄様率いる技術屋は見事にハマったな。
さて、こっからが本題。
「色々と見てもらったけど、講義と
「予想はつくが言ってみろ」
「作れそうか?」
「誰に言っている?既に粗方の設計図はこの何日かで書き上げている」
そう言うと牛の設計士の1人が端末からいくつか……いくつ……いく………いや多すぎだろ!? 何枚設計図書いてんだ!?
「今出来ているのは草案だが、全50種の設計図だ。カテゴリー別に分けると3つ。これは純粋な戦闘機だ。元々の戦闘機に電子戦を中心に書き上げた。次が変形タイプでどのタイプでも単機であらゆる状況に対応可能だ。勿論、外部パーツで目的毎に役割を変えられる。こっちはアエードーンと被るが、既存の機体との合体を視野に入れている支援機タイプだな。無論、単機での運用も可能だ」
つまり、戦闘妖精とYFシリーズと機甲創世記ですね、いや最後違うな。スーパーガ○ダムか。
確かにグランシードとアエードーンはそんな感じだけども。
「最初の枠だとほぼ電子戦で発展しにくいがその分、出来る事が既存の機体と大して変わらないから作りやすい。次のは発展もしやすいが、コンセプトが変わりにくい。その分、最初から用途毎に変わる役割をたった1機で補えるのは強みだ。最後のは基本的に戦闘メインだな。人員輸送とかには使えなくはないがどう足掻いても対になるMAの強化がメインになる」
「後はコストの問題だ。より安価なのは戦闘機メインで同じロットで量産可能。次に変形タイプ。最後のはワンオフになりやすい」
「対になる機体も作んなきゃいけませんし、既存の機体にも使用出来るように、とすると改造費がバカになりませんからーでもその分単体での機体性能は群を抜きますけどーあ、そうなるとエンジン周りやエネルギー効率と安全性を見ないといけないのでコストが青天井になっちゃいますね」
お、おう………ピフピヘット含む技術屋集団が凄い乗り気だ。
しかもコスト面まで考えて………
「エンジン、エネルギー関係はどの機体でも変わらんだろう?武装面も然り。ならば量産しやすい方が良くないか?」
「だが、戦闘機っつー事なら性能が高くても今までと変わらんだろう?武装をビーム系に変えた所で運用方法が変わらなければ意味は無いのでは?」
「それ故の可変機ならばどうだ?」
「コストが高くないか?」
「専用機よりかは安くなるはずだ」
「でも、お兄様。可変機ですとDMCユニットを組み込んだ時に大きくなりすぎませんか?アエードーンみたいに」
「専用機ならば問題無い。それにDMCユニットを兵士全員が使える訳では無い。コクピット周りは既存のままでいけるだろう」
「ですが形態変化で操縦方法も代わりますぜ?そうなるとプログラム自体別で用意しないと………それに変形へのトリガーと言うかスイッチも」
「ケイトさん。アニメの設定ではどうなってるか分かります?見てる限り描写が少なくてよく分からなくて………」
おっと、急に振られた。
専門的で入る余地無かったから驚いたぜ。
一瞬姉貴も反応したけど。
「あー………作品にもよるけど、変形はレバーのヤツもあればスイッチのもあるけど、そこはコクピットの広さ次第かな?操縦系統は別で操縦桿が付いててパイロット自身が持ちかえるのと、プログラムを使ってオートでサポートするのとだな」
「現実的なのは操縦桿の方か……ならばそれ用のOSも組まなければ……」
「そこは既存のプログラムを組み合わせれば良いだけですので、すぐに御用意出来ますわお兄様」
「任せた。こちらは……B-6のデザインで製作に取りかかろう。クライアントに連絡してすぐに工場を動かしてもらおう」
――――――――――――――――――――
補足
ケイトのコレクションデータ
ケイトが引っ張り出してきたこのデータは、コールドスリープに入る時に個人の持ち物の中で耐久性の高い物(サユリのメガネとか)を保管庫に入れていた外付けHDDで、容量は10TBありその中身の大半は日本のアニメ(ロボット物中心)である。
作品数は無数にあり、今回見せたのはリアル系のみであり、スーパー系は見せていない。
このHDDは複数あり、ジャンル毎に別れている。
※技術屋にロボットアニメは禁忌()
稚拙な作品をお読み下さり有難う御座いますなのだ!
3000PV突破感謝なのだ!
少しでも笑ってもらえたら大変嬉しいのだ!
そしてより多くの方に読んで頂けるように☆とかツッコミとか下さるともっと嬉しいのだ!!
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