2-10 宇宙に飛ぶ夜鳴鶯と種と妖華と全裸幼女達前編

確認で間違って下書きに戻ったのだ!

ややこしい事をして申し訳無いのだ!



————————————————————


あたいが飛び上がると、湾を出た小型艦に対しマリアさん達が一斉射を浴びせていた。

しかし………


「通常弾が効いていない?ソルジャーのライフルもか」


「お兄様の機体「アモルフォファルス」は通常の戦闘機やMAの装甲と違い戦艦用の装甲板を重ねて積層装甲にしているのです。故に通常兵装は効果が薄いのです。そして隙間に埋め込まれた対ビームバリア発生器によってMA用のビーム兵装はほとんど無力化できるのです」


それって。


「対ビームバリア発生器!?んなモン搭載してんのかよ!!それに装甲厚っ!バズーカとかじゃねぇと効かねぇのか」


「今、この機体の武装を確認しましたけど、ほとんどビーム系なのですね……」


んー………有るっちゃ有るんだが。


「ピフピヘット、対ビームバリア発生器ってのはどれぐらい持つ?」


「スペック上、戦艦の主砲なら貫けるはずなのです。それ以外ですと………」


主砲クラスの火力なら、か。

エンハンブレは確かオミットしてるとはいえ積んではいるんだったか。

とは言え動けないんじゃ意味無い。


「なら、アレしかねぇか………サユリ!」


『なに!?……って誰!?後ろの娘!?』


「あー……やっぱそう言う反応になるよなーピフピヘットだよー」


『え?は?えぇ!?いや、だって、だってだって………超可愛いじゃん!!!』


「はぅっ!」


可愛いと言われ顔を伏せるピフピヘット。

あたいも驚いたけど、ピフピヘットの本体?コア?は超美少女だった。

何てーの?

大きなおめめにぽやっとした表情。

ファンタジー物の妖精的な?

しかも種族的な事なのか、彼女は気にしてないのか、どう見ても全裸に見える。

全裸ばっかだな。

いや、それより。


「サユリが言いたい事も分かるけど」


あたいは作戦を伝える。

現状これしか方法が無い………

ファクトリーに停泊している艦船が協力してくれれば余裕なんだろうが、さっきからどうもギャラリーに徹しているみてーで、動く気配がない。

なら、あたい等でなんとかするしかねぇ。

それにマリア達の隊の弾薬が尽きそうだ。


「マリ…イーグル1!弾ねぇだろ!全機下がらせてくれ!後はグランシードとアエードーンでなんとかしてみる!」


『手があるのかい!?』


「任せな!ピフピヘット!大体で良い!あのデカブツのエネルギー残量わかるか!?」


「残量、なのですか?えっと、ビーム系の無効化をしてたのですから……残り80%ぐらいかと」


割りと使ってんな。


「良し!………おい!お兄様とやら!聞こえてっか!?」



………………………



………やっぱだんまりか。

だが!

ばら撒かれる対空機銃を掻い潜り、あたいはグランシードをデカブツの速度に合わせ張り付く。


「接触回線だ!無理矢理にでも聞いてもらうぞ!」


さっきからデカブツが反撃に使ってたのが機銃だったからな。

予想通りグランシードには対して効かなかったぜ………何発か避け損ねたのは内緒。


『しつこいぞ!オレンジ色!』


うっひょー!速度が出てないとは言え、戦艦に張り付くって無茶ー!ギシギシ関節鳴ってるー!!だが反応有りー!!!


「てめぇ!!戦闘機技師だってなあ!!」


『………それがどうした』


「正直驚いたぜ!自力でこの機体のコンセプトにたどり着いたのはなあ!!」


『な!知っているのか!?……な、何が言いたい………』


「あたいは地球人だ!!」


『だからなんだ!!』


「地球のエンタメ見せてやんよ!!サユリ!!」


『了解!!』


「あの機体を………見ろー!!」


『………なんだ!!あの機体は!?あのMAは!?』


離れた場所からサユリのアエードーンが近付いてくる。

あたいは叫ぶとブースターを吹かせデカブツから離れる。


『パッと見た目はゴブリンだがボディ部分はファイター、か?だがあの腕は何だ?それにブースターを増設している?……えぇい!もっと倍率を上げろ!………おい!オレンジ色!』


お、やっと通信回線開いたか。


「何かなー?」


『何だあの機体は!それに貴様の機体も!』


「知りたきゃ機体を停止させて降伏しな。だったら教えてやる」


『ふざけるな!!』


交渉決裂っと。


「だったら自力で調べるんだな!!ホーミングレーザー!!」


デカブツから一旦離れ、あたいはホーミングレーザーをぶっ放す。

か、やっぱり10本の光の矢が囲むようにデカブツへと向かうも、対ビームバリア発生器によって掻き消されてしまう。


『無駄だ!我がアモルフォファルスには!』


「知っとるわボケー!ランサーショット!」


手首を曲げるとグランシードの前腕部からジャキンッとデカ目の筒が飛び上がった。

普段、前腕部に収納されているコイツは、言うなればビームキャノン。

通常はコレを手首の装置と連結させ、ビーム粒子を指先に分散させホーミングレーザーとして使用している。


「ファイア!!」


割りと太めのビームが放たれるも、やはり防がれる。

サユリも支援してはくれてるが、やっぱ装甲厚が凄すぎて実弾は無視されてる。


「ケイトさん!やはりビームは………」


「………一応ビームライフル4発分の威力はあるんだがなあ………ピフピヘット、今のでどれくらい削れたと思う?」


「予測ですけど………残り60~70ほどかと………」


ホーミングとランサー数発当てて合わせて良くて20%か。

割りと削れてるか………?

防がれるのを前提にあたいはお構い無しに撃ち続ける。


『ええい!ちょこまかと!』


「その程度の弾幕でぇ!!」


『ケイト!乗って!!』


流石に対空機銃の弾幕を避けれきれなくなってきた所、サユリがバードモードで飛んできた。

軸合わせ等をオートで行いアエードーンの背に乗ると、一気に加速する。


『なにぃ!!!あれは!あの形は!戦闘機だとでも言うのか!?さっきまでMAだったはずだ!』


驚いとる驚いとる。

ともかく、一度離れてどうするかを考える。

さて、どうすっかな?



――――――――――――――――――――

補足


ホーミングレーザーと対ビームバリア発生器

この世界においてビーム兵器とはプラズマや重粒子を電磁気力で加速投射させるエネルギー兵器の一種であり(ガン○ムSEEDのビーム兵器と同じ原理)、光その物を照射するレーザーとは別物である。

ホーミングレーザーはグランシードのマニュピレーター(指先)に極小のレアメタルで作られた誘導体を同時に飛ばし、対象を追尾するビーム兵器であり、厳密にはホーミングビームである。

この誘導体は本来のビーム兵器だと、ビーム発生から2・3秒で消えてしまうのだが、1発1発の威力が低く設定されている為、5秒以上対象を追尾する事が可能である。

そして対ビームバリア発生器は、電磁加速で重粒子を飛ばすメカニズムを逆手にとり、外部から干渉させ偏向・分散、その後、装甲厚で重粒子その物を弾く事で無効化している。

原理としてはレールガン(核となる金属体を電磁加速で飛ばす)に近いビーム兵器に対して効果は絶大だが、消費するエネルギーも大きく、戦艦クラスにしか搭載できない(そもそも戦艦には極小の金属片でビームを撹乱する撹乱膜弾を搭載している)。

今回登場した全領域汎用支援火器「アモルフォファルス」はピフピヘットが効率化した事で長時間稼働を実現、ある意味チート兵器と化した。



※エネルギー切れを狙うのは基本なのだ


稚拙な作品をお読み下さり有難う御座いますなのだ!

2000PV突破感謝なのだ!

少しでも笑ってもらえたら大変嬉しいのだ!

そしてより多くの方に読んで頂けるように☆とかツッコミとか下さるともっと嬉しいのだ!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る