第15話 愛

遠く幼い日の夕暮れ 指切りした

ずっと友達でいようって

あの子が笑って 私も笑って

だけど 約束なんて

こんなにも 罪深いことを知る


消える事もできずに 記憶の中を漂うだけ

あの子も 今はもう

どこにいるのかも わからずに


初めて朝を迎えた恋 夢を見てた

ずっと一緒にいようって

あいつが笑って 私も笑って

だけど 誓いなんて

こんなにも 残酷に刻まれるだけ


経験だけが増えていく 何度も違う朝を

本当に 愛して 

愛されていたのかも わからずに


当たり前のように あなたと朝を迎える今

別々の過去や 毎日があって

だからやっと 巡り会えた

約束も 誓いもいらない

もろくてはかないものだから


そんなのが きっと

愛なのかもしれないと

今はそう思うから

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