第16話 暁

遠くの空 明け方の色に山が浮かぶ

あの人の手紙 何度も読み返して

やがてくる今日を 待ちわびる

眠らずに出した答え 誓うように空見つめた


昨日の雪は 街を覆い尽くした

私は 1番大切なものを手に入れた

あの人と同じ空の下で

初めて訪れる朝 

誰のためでもない優しさ


今までの生き方 否定するわけじゃない

ただ こんな日が来るとは知らずにいたから

戸惑いの中 変わってゆく自分に

なぜだろう こんなにも穏やかで心地良い



守る為に 走り続けていたあの頃

だけど 失うものがあまりにも多すぎた

責めてもない 後悔でもない

抱き続けてる夢の重さに 

少し疲れただけ


沢山の人を傷つけてきたぶん

自分も傷ついていたことに 今気づいたよ

優しくあるために 強くあるために

そして自分を信じよう 誰よりも自分だけを

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