第12話江戸の敵を長崎で討つ
テスト週間が来週に控えている、ある日の昼休み職員室に呼ばれた。
あの、国語の女教師だ。
「大塚君達が放課後勉強会を開いているのは、私の耳に入りました。『被害者友の会』って言ってるらしわね。打倒3組!また、3組への敵を国語で討ってちょうだい。期待してるわよ、大塚君」
大塚は不適な薄ら笑いを浮かべ、
「かしこまりました」
と、言って職員室を出て行った。
大塚は打倒3組(特進クラス)の旗頭なのである。
しかし、3組のいずみは彼女であり、良いライバルである。
「大塚~」
大塚を呼ぶ大声が聞こえてきた、和田由美だ!
「今日の友の会、現代文教えて!暗記のコツを教えてよ!」
珍しく、大塚は和田を殴らなかった。和田は、被害者友の会でメキメキ力を付けてきた。
この集団には、大学進学しか考えていない。
その為には、3組を引き摺り下ろせば大学は目の前だ!
「いいよ。お前、毎日何時間勉強してる?」
「えーと、5時間」
「少ない、せめて7時間。オレは9時間だけど」
「分かった。頑張る」
「よし、共に3組を引き摺り下ろすぞ」
「うん」
さて、その日の帰り道、大塚といずみは手を繋いで歩いていた。
「いずみ、今度の刺客はマサチューセッツ工科大学だよ!」
「はいはい」
「勝ったらまた、舐めてね」
「あんた、罰ゲーム分かってるよね!初めてだから、貴重な思い出にしたいの」
「う、うん」
2人は、洋菓子屋さんのトリコロールへ行き、プリンを買った。
ふれあいセンター内のテーブル席に座り、プリンを食べた。
来週から始まる期末テストの闘い。
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