第11話ケ・セラ・セラ
テストのない月は、仲の良いカップルの大塚といずみはたまにデートをする。
休みの日にパスタ専門店、グラッツェへ2人で向かった。
大塚はカルボナーラの大盛、いずみはナポリタン。
料理が持って来られたら、大塚はカルボナーラにタバスコを掛けた。大量に。
「大塚君、カルボナーラにタバスコって、しかもそんなに!」
「いずみ、僕は北大路魯山人の愛弟子だよ!色んな味を確かめなきゃ」
「きたおおじろさんじん?誰?」
「おいおい、高校生なのに、魯山人くらい知りなさい。では、頂きます」
大塚はカルボナーラを一口食べた。
カルボナーラにタバスコは相性が悪い。
「ほらっ、食べ方間違ったでしょ?」
「お、美味しいよ」
「額に汗が浮いてるよ!」
「もう、夏だからね」
【し、しまった~、カルボナーラにタバスコは不味い。しかも、大盛だし。気合いだ、気合いだ、気合いだ~!】
いずみは、クスクス笑ってる。笑顔はかわいい。
小一時間ほど、カルボナーラと格闘して食べ終わった。
大塚は汗だくである。
いずみ、とっくに食べ終わっている。
「ハァハァ、苦しい~。いずみ、かき氷食べに行こう。辛すぎだ!」
パスタ代は大塚が払った。バイトしているからだ。
いずみもバイトしているが、週3日程なので給料は3万円くらいだ。大塚はコンビニバイトを週5入れているので、毎日3時間給料で7万円近くある。
ふれあいセンター内の喫茶店で、2人はかき氷を食べた。
「いや~、生き返るね。カルボナーラはあんなに辛いんだね」
「そうじゃないよ。大塚君がカルボナーラにタバスコたっぷりかけ過ぎたからだよ」
「実はタバスコも初めてなんだ」
「あはは、食通ぶって、何が北大路魯山人よ」
僕は王道のイチゴシロップに練乳をかけた、かき氷を食べている。いずみは宇治金時。
「この甘さが、舌を癒すね~。舌と言えば、この前の罰ゲームで舐められてる時の舌使いは気持ち良かったなー」
「バカ!今度は負けないからね」
「また、罰ゲームね」
「分かってる?今度はエッチだからね」
「おーけー、おーけー」
2人はバス停の屋根のあるベンチに座っていた。
「いずみ~、何か、しょっぱいお菓子ない?せんべいとか。あの、かき氷、親のカタキみたいに甘かったよ」
「もう、大塚君、悪循環だよ」
「話しは変わるが、コンドームつけるタイミングはいつ?」
「知るか!変態!」
「じゃ~、先輩から、HOW TO何とかでも借りるか~」
「バカ」
バス停に帰りのバスが来た。
2人は楽しい、休日を楽しんだ。
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