第5話大塚大健闘
テスト週間が終わり、答案が戻ってくる週間になった。
大塚は自信がある。丸暗記作戦は自分の武器である。
先ずは英語から。
答案は二枚ある。一枚100点満点。
大塚は、90点と87点であった。
特進クラスでは、いずみの名前が呼ばれ、
「丸山、まんて~ん」と教師が言っていたらしい。
英語は負けた。
数学は85点であったが丸山は95点であった。
さすがに、現代文は97点で丸山は82点であった。
特進クラスの連中を狙っている。
あとは、世界史、化学、古典・漢文はどっこいどっこい。
結果、総合点数が彼女のほうが50点近く上回り、大塚は敗れた。
下校中、2人は手を繋いでトリコロールに向かった。勝った丸山に好きなケーキをおごる為に。
「大塚君、21位だったね。私、10位だけど、ウプププ」
「キィ~悔しい、何なんだ、英語200点満点って」
「私、5時まで勉強してたからさ」
「オレは、3時まで」
「ま、デキが違うのと、努力の違い」
2人はトリコロールで、丸山はチーズケーキと、モンブラン、ボクはパイシュー2個。
公園のベンチで食べた。
「いずみ!再来週の模試でオレが勝ったら、おっぱい揉ませて!」
丸山はモンブランを口に運び、紅茶を飲み、
「いいよ。私が勝ったらキスしよっ」
何の賭けをしてるんだかこの2人は。
「悪いけど、テスト前から終わりまでの1週間、いずみは僕の敵だからね。明日、被害者友の会を結成する。目的は、打倒特進クラス!」
「まっ、頑張って。それより、大塚君、股間に生クリームが付いてるよ」
「うわっ、精子みたい」
「ヤッパリ、君はバカだわ。今度も勝ちか~」
2人はバスに乗り帰宅した。
【被害者友の会】とは
特進クラスだけ、特殊な授業があり学力格差が出て来たため、それを憎む10名程で放課後、自分の得意教科を教え合うと言う会だ。この会は噂が広まり学力が著しく伸び、特進クラスよりも良い点数を取り出してからは、人数が増えた。
教師は僕らを応援してきた。特進クラスに勝てば、教師の手柄になるからだ。
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