第4話大塚大優勢

テストは3日間続いた。1日3教科ずつ午前中だけテストがあり、午後はテスト勉強をする。

英語と現代文と数学には自信がある。

僕は50分間のテスト時間で30分で全てを解き、15分は見直しをして残りの時間は目を閉じている。


テスト初日の下校は、いずみと手を繋いで帰った。

「大塚君、数学の問題解くの早かったよね。20分位で解けたんじゃない?」

「そんなに早くないよ!」

「あ~、現代文。漢字書けなかったよ~」

「今日は先ずは、幸先の良い僕が缶ジュースおごってやろう」

「ありがとう」


「大塚君、"くちびる"って漢字で書ける?」

「うん」

大塚はリュックからノートを出して"唇"と書いた。

「あぁ~、私"口唇"って書いちゃった」

「何で、口を付けるの?」

「GLAYで口唇って歌あるからさ~」

「ぐれい?何それ?」

「あぁ~、大塚君歌とか嫌いだもんね。ゲームも」

「心外だよ!いずみ!僕は古畑のサントラ聴きながら勉強してるんだ!」

「テストが終わったら、カラオケ行かない?みんなで!」

「……いずみが僕に勝ったらね」


そして、金曜日、テストの答案用紙が戻ってくるのだが、それは次回。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る