第154話 ドナドナ~された
講習から帰ると公爵の屋敷の使用人が俺達を待ち構えており、着替えた後に食事をしに行く事になった。
そう言えば王都に滞在している間の夕食は公爵の所で食べるのと、毎度迎えを寄越すと言っていたな。
俺はやはりスキルの影響から、今晩も女を抱かせて貰える?と股間を膨らませつつ着替えてから馬車に乗り込む。
時間が掛かったり、いちいち恭しくされて正直うざい。
歩いた方が圧倒的に早いが、これは免れたゲストのマナーだとかで、そんな茶番に付き合される貴族は大変だなと思ったりした。
そんな食事も終わり、この後は公爵とのお楽しみタイム!となり、公爵が男衆を手招きした時にそれは起こった。
女性陣が俺達を拘束したのだ。
「お父様、明日私達は早朝訓練と魔物を討伐しに行かなくてはなりません。彼らにはしっかり休息を取って頂きますのでシャルル姉様の館に引き上げますわ。また明日。それではおやすみなさいませ!」
そうして愕然とする俺達は半ば拉致られるようにして、屋敷を後にする事になった。
公爵は48手が・・・と唸るも女性陣からジト目をされ、渋々居室に引き上げていくところだった。
同士よ!今日は参上できませぬ!くぅ・・・
俺達は目で無念だと語り合っていた。
だが、俺達5人は女性陣から平手打ちをされて正気に戻る。
去り際に並んでいた、いや並ばさせられたのだが、そのう・・・シャルルとニーナを除いた女性陣の冷ややかな視線に皆固まり、お尻の穴まできゅっとなった位に冷や汗が出て、サイテーとか言われながらビンタされた。
また、公爵は公爵でその瞬間に奥様に何処かに連れ去られようとしていたが、俺達の様子から助けを得られないと分かり、お互い目が合うと頷くだけだった。
グッドラック!
お互い言葉はいらない。
阿吽の呼吸というやつだ!
何せお互い見たくもないものも含め全てをさらけ出している。
そのため信頼関係は半端ない。
お風呂での裸のお付き合いなどの話ではなく、文字通り全てをさらけ出しているからだ。
ただ屋敷に帰ってからはみんな優しかった。
みっちゃんとアイリーンは叩いてごめんねとひたすらベタベタしてくるんだよね。勿論怒っていないさ!ふふふ。
ただ俺たちの様子が明らかにおかしいので男子は全員布団に包まれいわゆる簀巻き状態にされ朝まで放置されたりする
起き出すと夜這いしかねないと判断されたのだ、
酷いんだぞ!女性陣は皆俺達の周りで寝ているんだ!手を出したくても出せない!
このもどかしさ・・・俺達の前に無防備な姿を晒し、誘っているとしか思えないのに手を出せない!こんな悔しい事があるかぁ!・・・
俺達は皆、それこそ血の涙を流していた。
体は正直なもので眠気が来れば眠りに落ちる。
そして翌朝だが、準備の整った女性陣達の目の前で俺達は簀巻きから解放され、その場で着替えさせられていたりする。
皆に見られながら下着姿になるのだが、これはこれで悪くはないのだが、一応皆恥ずかしながらなんとか着替えていた。
だが、これも罰ゲームらしいのだが、何に対する罰なのかよく分からない。
それはともかく、早朝訓練で俺が持っている護身術のいくつかを教える事になっている。
とはいっても、一度にまとめてやるわけではなく、まずは後ろから羽交い締めにされた時に抜け出す方法だ。
女性陣相手に実演しようとしたら却下され、男子達相手に教える事になった。
何が悲しくて男を羽交い締めしなきゃならんのだぁ!とぼやきつつも羽交い締めにした状態から抜け出す方法を教えていた。
多少なりとも危険が伴うのが、あり、身体能力の1番高いニーナにしか試す事が出来ない事もあった。
次は羽交い締めにされたところから脱出し、逆に相手を組み伏せる感じにするのだが、それは明日にした。
先ずは拘束から逃れ、武器を持って相対するか逃げろと伝え、可能なら叫べときつく教えていった。
俺は教えるのが好きです!
なので賢者モードで胸も揉まずに教えていましたよ!
みっちゃんやアイリーンにもそうだし、さくらと和美にも真面目にやっていましたよ!
意識が向いている事があれば、エロエロ成人にはならないのだ!俺って偉いよね!?
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そうして1時間程訓練し、食事をしてからギルドに向かう。
ギルドの方はオープン前に行ったが、シャルルの姿を見た職員が慌てて裏口から中に入れてくれた。
1日で行って帰って来られる中で1番厳しい頼をと頼もうとしていたんだけど、俺がなにか言う前に依頼の紙を持ってきていた。
近隣の村で家畜にかなりの被害が出ていて、気が付いたら1頭居ないような異変への調査と対処依頼があると。
ギルドとしてはニーナに頼みたい依頼だと言っていた。
不確定要素が高く、魔物の仕業なのだろうが、如何せん首謀者を見た者がいないとの事だ。
既にシャルルがニーナと同じパーティーにいると知れ渡っていた。
何の事はない。
ニーナが特別扱いであって、王族のシャルルに配慮したのではなく、ニーナの仲間だと分かったから特別扱いしたのだった。
ただ、今の段階でニーナがこの場にいないだけだと思ったようで、受付嬢が必死に頼んできていた。
紫の髪のほっそりとした美人のお姉さんで、胸がたぷんたぷんでして、ついその胸に頼まれたのもあり頷いた。コホン。美人の頼みに頷かない男はいない!
皆は特に意見はなく、俺が即決しただけに見えただろう。
もう少しで突起が見えそうで見えないから絶妙な感じに唸り、俺はイエスマンになっていた。
俺が受託すると判断したので、依頼の詳細を伝えられたのであった。
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