第84話 ドレスと非売品の4人
俺達3人の昼食をどうするかだが、朝の段階で何処で食べるのか分からなかった。その為俺達3人について、昼食は外で食べるからと、昼食の準備が出来たら食べるように言ってある。というか指示だ。
また、ラフト商会へ、当面の間必要となる食材を配達して貰うようにお願いをしてあるので、屋敷要員となる者は屋敷の掃除などをして過ごす事になり、先ずは疲れを取る事を優先だ。今日のところはもしも町に出掛ける必要がある場合、戦闘系の者を同伴する事とした。また、戦闘系の者については、単独行動を許可制にした。また、ラフト商会からかなりの量の服が届く。その為、年齢や体格別に分けられた服を、皆に選ぶように言ってある。少なくとも、粗末な服での外出を許さないつもりだ。
ラフト商会にお金を渡してあるので、購入が必要な物に関して、後にラフト商会から職員が様子を見に来るので、リストを作るようにセバスチャンに言ってある。必要な物は遠慮するなと命令までした。
ニーナを送り出してからエンピアルと他の3人を部屋に呼んで、少し話をする事にした。勿論アイリーンも一緒だ。
エンピアル、ラーナ、フレア、アデルだ。
フレア
150cm 燃えるような赤髪の縦ロール。
小柄だがこの世界の女性としては平均的な身長。だが、4人の中で1番でかい。かなり控え目な性格のようで、ラーナの後ろにそっと控えている。髪型と胸の大きさとは裏腹に大人しい。ザッツお姫様だ。
アデル
155cm ブロンズヘア。ポニーテールで、胸位の長さ。
少しきつめだが、きりっとしていて闊達そうな感じだ。その目は見極めるぞ!と言わんばかりだ。
胸は4人の中では1番控え目だが、決して小さくはない。
ラーナが立っている所を初めて見たが、155cm位。
勿論非売品の奴隷として育てられていただけあり、4人共に抜群のプロポーションの持ち主だ。腰はくびれ、肌もきめ細かい。
「よく来てくれたね。立ったままも何だから、座ろうか。まあ、茶でも飲んでくれ」
4人はチラっとアイリーンを見てから長ソファーに腰掛けた。男なら3人用だが、4人とも細い女性なので少々きついが4人が座れた。こちらは1人掛けのソファーが2つだ。
メイドが6人分のお茶を持ってきた。
4人は粗末なワンピースを着ているので、ボディーラインがはっきり出ており、谷間もくっきりで目のやり場に困る。因みに4人はフリオールから俺とアイリーンが異世界から来ている事を聞かされている。
「御主人様、私達4人を夜伽に呼ばれる事になったのですね!それで順番を決められるのに呼ばれたのですわね!困りましたわ。御主人様に抱いていただくのに相応しい勝負下着が有りませんわ」
俺はブフーと咽てしまい、目の前のエンピアルに口の中のお茶が掛かってしまった。
エンピアルは手で拭うと舐め取っていた。妖艶な仕草だった。
「すまん。つい咽てしまった」
俺は慌ててそのお人形のような顔をハンカチで拭いた。
肩までは拭いたが胸元は拭けなくて困ってしまった。しかしエンピアルが俺の手を取り胸元に当てた。
「こちらは拭いてくださらないのですか?」
アイリーンが慌てて引き離し、ハンカチを奪うと拭き始めた。
「あら、残念」
「エンピアルさん、めっ!ですよ」
あ然としていたが、アイリーンが拭いてくれたのでメイドさんに濡れ布巾を持ってくるようにお願いした。
「えっと、夜伽はいらないから」
「アイリーン様とは夫婦を装っておいでなのですわよね?私達にもチャンスがあるのかしら?」
「ははは。どうだろうね。コホン。呼んだのはフリオールから君達4人を特に大事にして欲しいと頼まれたのもあるけど、君達は貴族王族出身だよね?」
4人は頷く。
「ラフト氏から言われたのだけど、こんな屋敷を買ったから、舞踏会とかに呼ばれるかもだそうだ。残念ながらアイリーンはダンスは無理だ。もしもやんごとない身分の方から招待されたら行かざるを得ないんだそうだ。そんな時に君達の誰かを連れて行く事を勧められたよ。隣の寝室にドレスがあるから、選んで。アーリバン王国の城にあった王女の誰かのドレスだ。メイドさんに直してもらって欲しい」
「はぐらかされましたね。うふふ。分かりましたわ」
「それと、エンピアルは俺達と冒険者パーティーを組むって事で良いんだよね?俺達は諸国を回る旅をする事になるからね」
「お供いたしますわ。それよりも私ごときを連れて行っても宜しいのですか?」
「魔法を使える仲間が欲しいんだ」
エンピアルが頷く。
そうしているとニーナが入ってきて、今からお師匠様がお会いになるとの事で、4人にはドレスを見繕うようにし、3人でニーナの師匠に会いに行くのであった。
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