第19話 マリアからのプレゼント

「皆様にお会い出来て光栄です。私から皆様にプレゼントがあります。皆様のスマホこれからは充電が不要です。壊れない限り永久に使う事が出来ます。更にWi-Fi日本いや世界中どこでも繋がります。勿論パスワードは不要です。但し悪用はしないでください。嘘だと思うなら今日、明日充電しないで試して見てください」

  驚きとざわめきが起こった。いますぐ証明出来ないのに信じろと言うのかと言う疑い。

「でしょうね。では一旦皆様のスマホを一時預からせて貰います」

 マリアの眼が光った。青白い光線のような感じで、なんとそれが此処にいる全員にそれぞれ一本の光線が飛んだ。ワっと全員が驚いたと同時マリアの居るテーブルに音もなく置かれていた。そう全員のスマホが各自の手から離れテーブルに置かれたのだ。更にマリアはスマホを目がけて両手をかざした。これは人には見えないがエネルギーを送った。数秒後またマリアの眼が光った。もう会議室はパニック状態になった。マリアは叫ぶ。

「はぁい皆さん、これでお分りでしょう。私がアルタイル星人と交信できること信じ貰いますでしょうか。皆さんの手元にスマホが戻っていますか、電池の量が増えて居ませんか」


 また全員が驚くテーブルに集られたはずのスマホが手元に戻っていた。これをマジックと言うには無理がある。ここにいる職員や役人全てのスマホが一度手から離れ再び戻されたのだ。

「では皆さん各自のスマホの電気の容量を見てください。充電されているでしょうか。但し百%にすると故障しかねないので八十五%にしました。常に八十五%ではなく三十%くらいまで減りますが、そこから自動充電が始まり、その繰り返しです」

全員がスマホを見る。電池の量が三十五%の人も五十%だった人も全員八十五%になっていた。全員が驚く。マリアが一旦集めて戻すまでの時間は一分程度、一分で充電が完了する訳がない。マリアの能力を疑っていた人たちも納得し拍手が起こった。

感動した大臣が握手を求めて来た。するとマリアは最後に文部科学大臣に耳打ちした。ここでの出来事は口外しないようにと頼んだ。

「以上で終わりです。本当に永久的に充電しなくて良いか試して下さいね。ただ改造はしないこと。大やけどか怪我をしますから。では失礼致します」

全員が大きな拍手するが、本当に人間なのかと疑う人も。あれはアルタイル星人の使者じゃなく本物のアルタイル星人じゃないのかと思った。


つづく


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