ラブコメルート共通

窓の外を見ると――。

南北に流れる川沿いにはおしゃれな喫茶店や動物カフェなどが立ち並んでいるのが見える。さらに奥には遊園地とショッピングモールが併設されている複合型アミューズメント施設「Gyutto Party」が見える。相変わらず男女の交際が促されそうな施設が立ち並んでいるな。

いつもの光景だと僕は言った。

「いいえ、この町はあなたの意識がまま、望むがままに作られた街なの」

「ちゃんと思い出してみて、本当に昔からこんな街だった」

僕は言われて、思い起こそうとする。

しかし、記憶を失った僕に思い起こすことができなかった。

「おそらく今朝にでも、記憶を失ったあなたが、無意識のうちにこの街並みを作り上げてしまったのよ」

「神足通の力を使ってね」

これが神足通の力か。

たしかにこれは想像以上に強い力だ。

「街だけじゃないわ。私もあなたの力の影響を受けているの」

「あなたのせいでね。私は――」

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