大人っぽさを感じる文体、語り口と、典型に忠実に構成されたボーイミーツガールのストーリーが好印象。口調の大人っぽさに、「大人にならなければならない」主人公の境遇が感じられた。
しかし一点気になるところもある。
「僕視点」ということなのかもしれないが、そう表したいなら「said」ではなく「side」である。
「said」は「言う」という意味の動詞「say」の過去形あるいは過去分詞形。
「side」は、「側」という意味の名詞。
もちろん、この間違いが間違いではなく伏線の可能性もある。しかし、その場合は「※saidは間違いではありません」といった但し書きがあったらより親切だろうなと思った。
総じて、今後のストーリーの展開が楽しみな作品だった。