第17話 月の満ち欠け
『
女性は有島に向けて扇子を横に振るった。
「…なんだ?」
2人が疑問に思っていると、突然和風テーブルの脚が切れた。
「⁉︎」
「…もしかして…」
高島はしばらくぼーっとしていた。すると突然叫んだ。
「……跳んで!」
「え⁉︎」
「いいから早く!!!!!!」
有島は言われるがままにジャンプした。
「…ん⁉︎」
有島が何かを感じたらしい。
「…空気の揺れが……違う?」
着地した有島は後ろを振り向くと、壁には傷がついていた。
「やっぱり!!!!!!
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」
「ふ……鋭いね、君。名前はなんて言うの?」
女性はココアシガレットの先端についている粉を落としながら聞いた。
「
「月人にも名乗ってるじゃん……」
「私と君、どっちが鋭いかな?」
そう言った途端、高島は女性に向かって走っていった。
『
『
高島は女性に向かって連続でパンチした。
「距離を詰めれば良いってわけじゃないんだよ…」
突然女性から
「⁉︎」
間一髪で高島は避けたが、床を見てみると、傷だらけだった。
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ……………(若干引き気味)」
「運動神経抜群だねぇ……あれ、ココアシガレットが無い……、集合!」
すぐ近くに部下が現れた。
「これでございますね」
部下はココアシガレットを4箱渡した。
「どうも、それでは続けましょう」
ココアシガレットを咥えながら扇子を振るう。
『
今度は三日月が大量に出てきた。
「え、さっきよりも大きくなってる気がする!!!!!!」
「高島!こっちへ来い!」
高島は有島の元へ向かった。有島はバリアを張った。
ジャキジャキンジャキン!
バリアは割れてしまったが、なんとか2人は無傷で済んだ。
「流石地球人。あの頃とは違うんだね」
「あの頃?」
「いやなんでもない。続けましょう。今度はこっちから仕掛けてもらうよ」
女性は猛スピードで2人の元へ来ると…。
『半月』
近距離で扇子を振るってきた。
「わあ危ない!!!!!!」
2人はギリギリで避けたが、転倒してしまった。
「立って走れ!有島!」
「おっと、逃げさせないよ」
『望月』
扇子から出てきた複数の満月が地面を削りながら不規則に動き続ける。
「や、ヤバい………」
「ガチの奴じゃん……」
「(ならば……攻撃される前に攻撃すれば……)」
『
高島は女性に向かって虚空を打った。するとその瞬間、女性は部屋の端まで吹き飛ばされた。
「な、なんで……?」
戸惑いながらも、ココアシガレットを吸って、落ち着きを取り戻した女性は、向かってくる2人に向かって扇子を振るった。
『
目の前に突然巨大な十六夜の月が出てきた。
「で、でか!!!!!!」
「でも、動きが遅いから案外簡単に避けられる?」
上手く避けた2人は女性に攻撃を仕掛けるが…。
「そう簡単にいくと思った?」
『十八夜』
女性の周りに動かない月が出てきた。
「おっと、びっくりした……」
「動かない?」
『十九夜』
十八夜よりもさらに大きな月が出てきた。
「(ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ……でも下が空いている!!!!!)」
有島は一旦引き、高島はスライディングして避け、女性の周りの月に当たらないよう、跳びながらパンチした。
『ジャンプパンチ』!!!!!!
『二十六夜』
突然下から大量の月が昇ってきた。
「え⁉︎」
高島は咄嗟に横に転がって避けた。
「危ない………」
有島は遠くから魔法弾を飛ばしながら瞬間移動をし、女性に徐々に近づく。
『三十月』
女性は扇子を振るうと、突然部屋の壁や床に傷がついた。
「さっきの不可視の斬撃よりも大きそうな斬撃だ……」
『分身』!
有島は叫ぶと2人に分かれた。
「それで私を惑わそうと……」
ココアシガレットを齧りながら、不可視の斬撃を飛ばし続けた。
「(今だ!!!!!!)」
有島は避けながら高島に目で合図した。
「とおりゃあ!」
高島は横から女性に近づき………。
『メガトンパンチ』!!!!!!
顔にパンチした。
「ぐわぁっっっっっっ⁉︎」
女性は倒れたが、ココアシガレットを吸うと、また立ち上がった。
「なかなかやるねぇ………そろそろ奴が来るか……」
「え?」
女性が襖に指を指すと、襖が開いた。
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