第2話 教室
不可解なことが起きてから1週間。高島はもうこの体に慣れていた。
「怪我してもすぐに治るし、便利だなぁ。こんな大胆な登校してるの、僕ぐらいでしょ」
と言いながら、大急ぎで学校へ向かった。
「遅刻するぅぅ。急げぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
と言いながら、靴をジャンプして脱ぎ、下駄箱の中へ投げ入れた。
「あともう少しで教室だぁぁぁぁ」
と言いながら、教室へスライディングして入り、教卓につま先をぶつけた。
「ま、痛くないんですけどね(笑)」
「何言ってんの?早く席座れ」
高島は大ジャンプして席へ着地した。
「皆んな〜。みんなのアイドル
いつもニッコニコの笑顔の安泰が入ってきた。
「何言ってんの?早く席座れ」
「
と言いながら、教卓の前に立った。
「ほら〜。皆んなこの笑顔見てぇ〜。可愛いでしょ」
「誰がお前のことアイドルだと言った?」
「悪いがお前のことをアイドルだと思っている人などこの世に1人もいない」
「あなたはまだあなたがアイドルだと言ってお金を稼ごうとしてます」
「え〜、ひどいなぁ」
「だってお前、顔を見るたびに10,000円払えって言ってくるじゃん」
「詐欺師(ボソッ)」
「財布の中はもうくぼんでいます。プラモデルを買おうとしていた」
「そんなぁぁぁぁぁぁぁ」
「ほら!着席!朝の会するぞ。
彼の朝の会はやばい。
「朝のパーティーを始めようとしています。注意してください〜ありがとうございます!」
「…今日も…か…」
「??????」
「!だんるいてっいをにないたっい!いならかわ」
「お前も人のこと言えないだろ」
「健康観察〜先生が欲しいのですが」
「??????」
「⁉︎いは」
「今日のクラス!日本!算術!社会!化学!英語!」
「わけわからん」
「他に連絡先ありますか?」
「……多分ない」
ここまでは序の口。ここからが本番なのだ。いよいよ日直のスピーチが始まる。
「さて、当日シフトでスピーチを始めたいと思います。昨日、目の前にいた普通のサラリーマンが車に轢かれたが無傷!彼は馬鹿げた人だと思った。これで終わりです」
「…」
「……」
「………」
「…そ、そのサラリーマンすごい人だね……」
「アハハハハハ(苦笑い)」
「それでは、先生について話しましょう。先生が欲しいのですが」
「い、いや、特にないです……」
「そうですか!これで朝の会議は終わりです。注意してください、ありがとう!」
やっと朝の会が終わった。
「なんか僕より鱗山の方がキャラ濃くね?」
高島は少し不安になった。
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