007 生活魔法無双

 食堂から部屋までも遠い遠い遠すぎるちゅうねん!


 戻った皆は、リビングのソファーで寛ぎ中、俺はキッチンへ行って冷蔵庫前だ。


(さてさてナビ食材冷すのある?)


『まずは飲み物から

 ビール (各種)

 炭酸水

 炭酸飲料 (各種)

 缶コーヒー (各種)

 スポーツ飲料 (各種)

 果実100%ジュース (各種)

 野菜ジュース (各種)

 お茶(各種)

 ミネラルウォーター (各種)

 冷酒 (各種)······沢山です』


(すいませんってか、どんだけパクってるん!)


『食材はどうします?』


(ん~保留にしようか、ちゃんと考えてからにってか島改造して家立てて、それからにしようか、収納の中で冷せたらなぁ)


『その設定······出来ないですね』


(あかんかぁぁ、結構万能収納だったから少し残念)


『簡単なのは魔法で冷して収納ヘ停止状態で保管が現実的ですね』


(氷魔法?)


『水魔法ですね、水の精霊さんにも出来ますね』


(水魔法なんや! 生活魔法は? 水出せるよね?)


『出来るのでしょうか?』


(水が冷えるのって分子が? 動きを速くすると熱くなって、遅くすると冷える止まると凍るだったよね、やってみるか、水出してっと!)


 ザバババ


(っな!)


『出しすぎましたね(笑)、無重力で水の玉が浮いてるイメージで小さなボールくらいのサイズでってイメージはどうですか』


(ふむ、ふよふよ水出てよっと!)


 プルンッ


 おっ! 成功!こ れストロー差して飲んだりするんだよな! テレビで見たことあるぞ!


 っと、これで、まずは分子さんダッシュで動けぇ~!


 ボンッ!


 爆発した!


 んで熱い! ミズミズ! ザバババ


 はぁ、失敗ダッシュは、速すぎたかな


『一気に膨張したのですね』


(そうそう、も一回チャレンジ!)


 ふよふよ


 プルンッ


 ジョギングえっほえっほ!


 爆発無し、熱さは、つんつん熱い? ピト······熱っ!


 ミズミズ! ザバババ


 成功だけどヒリヒリする様な気がする、気がするだけで火傷もしてません。


『熱そうでしたね(笑)、ジョギングで沸騰直前くらいでしょうか?』


(そんな感じカップラーメンにお湯入れる時に失敗したの思い出した)


 良し次は冷しに挑戦!


 ふよふよ


 プルンッ


 準備OK


 よちよちくらいでぇ~


 水のままだけどピト······冷えて無い


 カタツムリくらいでぇ~


 まだ水のまま、ピト······冷た!


 ちょっと千切って、パクッ


 YES! ヒエヒエって感じビールは、このくらいかな!


 良し残りの子で、停止!


 キュッ


 おお! 凍った!


『おめでとうございます!』


(ありがとう!)


『凄い事ですよ、生活魔法で氷を作れるなんて誰も思いつきません、魔力の消費量考えると、十分の一くらいの量しか必要ありませんし、これ発表すれば貴族なれるかもしれませんよ、魔道士ギルドでも黒は、無理でも白金くらいの功績のはずです!』


(マジですか、って事は種火でも温度上げられるよ?)


『えっ?』


(見ててね)


 種火もふよふよっと


 ボッ


 んで酸素を少しづつ濃縮~


 炎が透明になってきて次は青くなったら、成功!


『これってガスコンロの火と同じ色?』


(そのイメージ、温度が上がっているから焚き火する時も、湿っていても着きやすいよ)


『イメージ力で出来るとは言いますが、凄いですね』


(凄いよ、後、攻撃魔法も生活魔法で作れるっぽい

 クリーンのホコリとかゴミとか吸い込むのあるでしょ)


『ありますが、吸い込む物って手のひらサイズぐらいまでですよ』


(そうそう、あれって凄いのは発動させている術者にしか認識出来ない所で、これは誰にも教えないから内緒ね)


(この手のひらサイズ、直径十五センチくらいある玉形だよねこれ形変えられるよね、この子を薄くすると広がるからこれで呼吸している魔物の口と鼻をふさいで空気吸い取ると?)


『なっ! 出来ます、その話を聞いて黒ランクオーバーです、クリーン使える者が魔力操作のスキルを上げたら出来ますね、これで七割の魔物の問題解決出来ます! 魔力操作なら三か月がんばればレベル1になれますよ、勇大さんステータス魔力操作レベル1です』


(7割なの?)


『ゴーストやスケルトンといったアンデッド系、ゴーレム系、非生物系、後ドラゴンの上位種、これらは酸素ではなく魔素で動いていますから』


(これ王さんに教えたら俺ら必要なくない?)


『無くなりますが、不特定多数に教えるのは······』


(そっかぁ~、残念)


『禁術扱いです世界レベルの。パラミスなら今の勇大様より速く正確に出来ます。現状レベル1で発動するのですから国民のほとんどが戦力に······』


(ごめん、悩ませちゃったね、これは封印扱いにするよ。あっ! 攻撃じゃないのは良いかな?)


『はい。それなら良いですよ』


(またクリーンなんだけと、この世界ってウイルス、病原菌って概念ある?)


『無いですね』


(風邪引いたりするよね?)


『しますね、熱出たり咳出たり』


(だよね、神眼で見ながらやってたんやけど、キッチン結構雑菌まみれでクリーン出すと空気やホコリと一緒に吸い込まれて行くんだよ、そしたらそこから空気取り込まなくしたらホコリと雑菌だけ、これ怪我した時これするだけで、汚れや雑菌取れて治りも速くなる。これ治療院とかでめっちゃ使えると思うけどどお?)


『······何考えついてるんですか! 戦闘で傷付き傷から腐るのも菌ですよね! これだけで沢山の方が救えるし、現役続行も出来ます!』


(これは早急に知らせないとだね)


『ベル鳴らして謁見するべきです!』


(了解、リビング戻るね)


 振り返ると八つの瞳に見詰められてます。


「どっ、どした?」


葉月「氷作ってましたの! 床びしょびしょですの」


「見てたのね」


聖「ボンッって聞こえたからバスガス爆発?」


紗々「何事かと(苦笑)」


三葉「スライム浮かべて食べたのは驚きだぞ」


「スライム違うから! 生活魔法ですから!」


聖「とりあえず床クリーンかけるね! クリーン!」


 えっ? デカ! 一メートルくらいあるぞ!


『聖ちゃんも規格外ですか?』


聖「OKぇ~!」


葉月「おっきいスライムさんですの!」


三葉「妾のは、クリーン! 大きく出来んのバレーボールくらいかの」


『三葉さんのは少し大きいくらいですね』


葉月「クリーンですの! ちびっこですの······ピンクになれーですの! ピンク可愛いですの!」


聖「可愛い! 私はイエロー! クリーン! 3個出たわねついでにキッチンお掃除!」


三葉「負けてられぬ! 妾はブラック! クリーン! 高速移動じゃ!」


『なっ! 可視化してますの』


(葉月が移ってますよ)


『大きさ、色、複数、移動速度』


三葉「うむ、深夜アニメで見た、"·スラ" みたいじゃの」


葉月「おぉ! 頭に乗っけますの! 人の形にしますの! ティ○カー○ルですの!」


聖「いいなぁ~! じゃあ私はユタさん! 成功~!」


紗々「まぁ! 並べて並べて!」


「「双子です!双子ですの!」」


紗々「私は梟! 出来た! ハ○ー・ポッ○ーのイメージ!」


三葉「うぬっ! 妾も考えておったのに! しからば、ケット・シー! うむ、可愛かわゆし!」


葉月「皆可愛いですの!」


聖「よし! 私のユタさん変更で、カッコいいのも良いよねぇ~」


三葉「その大きさじゃと、フェンリルとかどうじゃ?」


聖「採用! フェンリルちゃんお出でませ! キャー乗れそう!」


紗々「ふわぁ~毛並みも素晴らしく触り心地最高です!」


聖「連れて歩きたいね!」


「「賛成!賛成!」」


 いやいや、でもちょっとうらやましいから俺はやっぱり猫かなぁ~クリーン! 出来た!


三葉「ん? 旦那様、やっぱり好きじゃのう、額の月が」


「三葉もやっぱりわかったか、あのアニメで猫とホルモン好きになったし」


三葉「納得じゃ、二足歩行出来るかの?」


「ん? 動いていいよぉ~!」


「「おぉ!」」


「皆も動くね、使い魔? みたいやね」


「「うんうん」」


 このまま、行けそうだな、魔力も消費してなさそうだし。


『あの、固定出来てますが、皆さん規格外? ······なっ!』


(どうしたの? 固定って魔力消費してないしそのままでも良くない?)


『消費しないのが規格外です、この世界にも数人いるには居ますが、普通は徐々に魔力が減っていき小さくなり最後には消えてしまいます、後、皆さんに加護と祝福の称号も』


(加護と祝福?)


『神からの補助? の様なものです、ステータスに関わったり、勇大さんなら、全ての耐性や測定不能のステータスがわかりやすいです』


(鑑定っと、特に可笑しな変化は無いよね、称号もこれ確認出来ないよね)


『本人にも出来ないでしょうね、聖さんと紗々さんの方が少し濃い感じですね』


(まっ、皆楽しそうやしいいんじゃないかな)


『はい。笑顔は良いものです』


 少し喉も乾いたし何か飲みたいな。


「皆、何か飲まない?」


葉月「ジュースは夜用ですの」


「好きな飲み物は?」


聖「リンゴジュース! オレンジ! 葡萄!」


紗々「烏龍茶に緑茶、お茶系が良いですね」


三葉「ミルクコーヒーかの、甘いコーヒーが良いの、カフェオレの微糖も良いな」


葉月「トマトジュースですの! お汁粉も好きですの! コンポタもアリですの!」


(あるかな?)


『ありますねポイント付けますね』


(ありがとう、ではお出でませ!)


「「なっ!」」


「まずは冷やす、カタツムリスピード! よしキンキンだな、聖はリンゴ100%、紗々は烏龍茶、三葉はカフェオレ、葉月はトマトね、どうぞ!」


聖「ヒエヒエェ~」


紗々「ペットボトル!」


三葉「これはいつもの奴じゃ!」


葉月「かぁ~ごめぇかごめぇ♪ かぁ~ごのなぁ~かのとぉ~りぃ~はぁ~♪」


 歌うな! まぁいっか、俺はミルクティだな。


「じゃあリビングで」


 ぞろぞろリビングへ、クリーン達もついてくる。


聖「美味しいね」


紗々「ところでこれって」


「あぁ、あの元魔道士長が召喚魔法の練習で、手当たり次第召喚してたみたい、でアイテムボックスに溜め込んでたのを拝借したんだ、そんで、三葉には解析してもらってこっちの素材で作れないかと期待してる」


三葉「うむ、素材はわかるの、市場の物を見ながら調べねばな、」


「助かる、やっぱりクオリティは元の世界のが高いの多いよな」


「「うんうん」」


「食材とかは、物自体が違うし魔物のお肉美味しかったしね」


紗々「これ、飲み物だけでも再現出来たら助かりますね」


「カレールーと米もある、市場で探すものは多いぞ!」


紗々「カレー! 何としても最優先で確認です!」


三葉「お米は有るかどうかの確認だの」


葉月「調味料は必要ですの!」


「あっ! 夕食後に塩の採取に行くか?」


「「うんうん」」


「他も何か考えておくよ」


 コンコン


「はい、いま開けますね」


 扉を、開け


「ギルドマスター達の用意が出来ましたのでお迎えにまいりまし······きっ······キャーーーーーー!」


 ものの十数秒で兵士さん登場!


「何があっ······たぁーー! 魔物!」


「あっ!」


 クリーンそのままだった。


 それから数分かけて説明し、追加のメイドさんと兵士さんにも説明、数回繰返し追加が来なくなったと思ったら、メイドさんと、兵士さん、コックさん? が十数人リビングで俺達を見下ろす、俺達は正座だ、クリーン達も俺達の横でおとなしくしている。


「一旦納得しました、クリーン? も無害で」


 メイドさん、誠にごめんなさい。


「最初は死を覚悟したが、納得しよう」


 兵士さん、すいません。


「クリーンか、厨房で常駐も提案してみるか」


 コックさん、良い考えだと思います。


「あの、こんな事言うのも何ですがメイドさん、行かなくて良いのですか?」


「あっ! すぐ用意お願いしますご案内いたしますので!」


「了解です、皆様お騒がせしました! 皆とりあえず飲み物冷蔵庫へ」


「「はい!」」


 急いでペットボトルのキャップを閉め、キッチンへ冷蔵庫に仕舞いリビングに戻ると、最初のメイドさんだけに。


「では、ご案内します」


 部屋を出て鍵を掛け鍵は収納っと急いで後を追う。


 そこそこ大きな部屋に案内され挨拶しようとしたら、


「何!」


「「キャー!」」


「皆下がって! 魔物だ!」


「くっ! こんなところまで!」


「結界を張ります! 下がって!」


「兵を呼べ!」


「はっ!」


「皆さんもこちらに避難を!」


『勇大様、着いてきてましたね』


(そうだね······完全に馴染んでたのでうっかり)


歯「魔物ですの!? どこですの!? 料理してあげますの!」


 ふわふわ飛んでるティ○カー○ルもキョロキョロしてる。


聖「嘘! どこ!?」


 フェンリルが聖の横でキョロキョロだ。


紗々「私には見えませんわ!? 不可視の魔物!?」


 梟さんも紗々の肩の上でキョロキョロ首が、ぷぷ。


三葉「城の中までとは、ケット・シー警戒するのだ! 敵は見えぬぞ!」


 ケット・シーが三葉の頭の上でキョロキョロ、重くないしね。


 俺の猫さんも足元でキョロキョロ、大丈夫だよ。


『勇大様、説明した方がよろしいかと』


(だよね······はぁ)


「あの! 直言失礼します! 魔物ではありません!」


 メイドさんが、クリーン達の事を説明してくれた、ありがとうございます。


 何とか場が落ち着いた所で、一人のローブでフードを目深にした腰の曲がった老婆が出てきました。


「こんなの初めて見た!」


 老婆なのに声が若い!


「見せてもらって良いかな」


葉月「大丈夫ですの!」


 葉月は返事が良いね。


 すると老婆は軽い足取りでトコトコと近づきクリーン達を観察。


「これ、大発見だよ、凄いよ! 魔力が減らない! 循環? 違う魔素を自身で取り込んでいる! なっ! 避けるとは······自我······芽生えている······貴方達! これクリーンよね!」


「あぁ、クリーンでちょっと遊んでたら出来たんだがマズイのか?」


「······普通のクリーン出せる?」


「「はい!はい!」」


「わかりました皆もいいよね」


 コクコクコクコク


「「クリーン!クリーン!」」


 出たね。


『Lv上がってまた······』


「出たの? 魔力はうっすら感じはするけど生活魔法だし」


「あっ、そっか見えないんでしたね、皆見えるように」


 コクコクコクコク


 俺はオレンジ色でっと! 皆も色とりどりにしてる俺も暖色系でグラデーション!


「なっ、何で複数!? 色付けて可視化!? 誰も出来ない事よ!? MPは減ってる?」


「減って無いの、元々生活魔法はほぼ使わんじゃろ、二十ほど出して一減るくらいかの」


「そんな感じね」


「そだねぇ~」


「スライムさん沢山ですの!」


「······貴方達、生活魔法のレベルいくつ?」


 ん~となっ? MAX?


『ですね』


「「MAX!MAX!」」


「あり得ない······MAXって何? 10では無いの?」


 んと、ポチっ、レベル20だね、古代魔法は、50だったけど上限違うのね。


『そのようです』


「「レベル20レベル20」」


「······王様」


王「なっ、なんだ」


「魔道士ギルドから正式にギルドプレート発行します」


王「うむ」


「本日を持って史上初、魔道士ギルド、ギルドグランドマスターの権限で······五名の黒ランク認定します!」


 場がざわつく。


王「それほどなのだな」


「はい、まず、複数ですが誰にも出来ませんでした、可視化もそうですが、動きも素早く、浮く事も出来る、大きさも普通は手で握れる程度ですが、明らかに大きい、規格外のサイズまで、一メートルはありますね······それに最初のなのですが確かにクリーンの魔力ですが、姿形を、手触りも有るでしょう」


 皆は真剣な顔だ。


「生活魔法とは言え、レベル10が、上限としていたものが覆され、ここまでの技量で、ねずみ色からとは到底出来ません」


王「史上初の偉業か······それは他の召喚者達にも可能性があると見て良いのか?」


「あり得ると思います······が、現状、支援職のみですのでまだ未確定ではありますが」


王「ふむ、職メインで進め、他のは補助的にするつもりだったが少し計画変更を、しなけ『元魔道士長が脱獄しました!』なんだと! 副魔道士長が、見張っていただろう!」


兵士「はっ! 副魔道士長は意識はありましたが両手足骨折の状態で発見されました、状況を、確認したところ······魔道士団の数名に襲われ手足を折る暴行、奴隷の鍵を壊され体内に魔道具を、仕込んであり転移で逃げたとのことです、後、魔道士数名も同じく転移で」


王「何と、しかし、そんな数の転移魔道具······国が動かないと手に入らないぞ! 宰相、何か繋がりのありそうな物は出なかったのか!」


宰相「国でしたら、比較的に多かった物はありますが、帝国と、教国との取り引きが幾分多い程度で決定的な物は······後、転移の魔道具でしたら魔道王国のダンジョン街の領主とのやり取りも」


王「むぅ、決定的な物が無いと他国ゆえ難しいか······しかし何処であろうと狙いは召喚者、勇者達と言うのが妥当であろうな」


宰相「はい」


王「今後も狙われる可能性が、高いか······」


宰相「王様、屋敷での生活は中止がよろしいかと、後少し相談が耳を」


 宰相さん王様に耳打ち


王「それしか無いか」


宰相「はい」


王「うむ、王命である! 今からの事他言禁止である!」


王「王城地下ダンジョンの解放をする!」


 ざわざわ


王「これより一月ひとつき間ギルド及び場内での修練! 一月ひとつき後からダンジョンでのレベルアップ」


王「勇者様達の為、スキル付きの魔道具を集めよ! 少しでも危険を無くす為全力を尽くせ!」


王「各ギルドマスターの皆も協力を! すまないが頼む!」


王「勇者様達、すまぬ必ずフォローする自身の身の為はげんで欲しい」


 仕方ないか。


(ナビどこが犯人かわからない?)


『わからないです、聞いただけならその三か所は可能性ありますね』


「そうですね、身の危険が、あるとわかった。となると、俺は皆にも最大限出来ることをやってもらいたい、俺も、皆が通っていた学校の用務員、保護者だ、やれる事をやる」


 (ナビ、使用の制限を掛ける魔法とか無い?)


『······奴隷』


(それしか無いか······王さんの王命もダメだろうしなぁ)


『それです!』


(えっ?)


『職業 “王” この職専用のスキル王命! 使えば使用者が、再び解かねばその言葉守り、死の危険でも守らせる事が出来ます』


(何と! あっ、そう言えば、謁見の時、跪き頭を下げるを、態々解除を、求めてたもんな! そんな強制力あるんや!)


『はい、なので王、皇帝、教皇、公王、他人の上に立つ者でも中々つかない職です、なのでこの王は、神に認められてはいるようです、これは神のみがつけることが出来ます』


(糞王とか言っちゃったけど役に立ちそうやね)


『はい』


(んじゃやっちゃいますか! その前に王さんだけに相談してからのが良いか?)


『そうですね、王命は、王しか使えませんから』


宰相「では、各ギルドマスター主導での説明、指導方法など決めて行きたいが、良いかね」


 宰相さん流れを戻したね。見渡すと皆はコクコクと頷いている。


宰相「王は退室しますが私が残ります、何かあれば私の方へ」


「あぁ! ちょっと良いですか?」


宰相「はい」


「王さん、後で話あるから時間開けとけよ~」


宰相「なっ! 言葉遣いを、お願いします」


 と宰相さんが頭を下げるが知らない。


「いや、俺は、年上として上から言っている、可笑しな事では無いと思いますが宰相様」


 態々わざわざ、様をつける。


王「良い、その感じでは二人だけ、と言うことか?」


「そうだ」


王「承知した、覗き盗聴の不可能の部屋を用意する。宰相時間は?」


宰相「夕食後にお時間がありますが、どうか! 私も隣席を!」


王「どうじゃ?」


「ん~王命でしばれば? 大丈夫だよね、一番偉いんだから」


 わざとスキルを、知らないふうにね。


王「うむ、問題ない」


「じゃあ三人で」


宰相「配慮ありがとうございます」


「宰相様も気苦労が絶えないね、大丈夫だよ今回は多分シバいたりしないから」


 シバいた事有るんかい!×多数


 何やらギルドマスター達の方から一人を除いて避難の目があるのですが。


宰相「ははは(苦笑)、次は私が、ではなくて、時間がおしております王退室を」


王「おっ、うむ、失礼する」


 騎士団長と数人引き連れて出ていきました。


宰相「では、まずは全体での流れを、今回は、錬金術士ギルドの順でしたかな」


「前回が、商人でしたのでそうですな」


 持ち回りで議長みたいなの決めてるんやね。


「ではよろしくお願いします」


「ん? 俺か! わりぃ、全然わかってなかったぜ! よし! 俺が錬金術士ギルドマスターだ、今回は災難だったな、俺も厳つい顔した奴らが、来ると聞いていたが俺らの世界のために申し訳ない」


 立ち上がり豪快に頭を下げた、他のギルドマスター達も立ち上がり頭を下げた。


 そして席に座る。


「確か今回錬金術士の職持ちがいたな」


「妾じゃな」


 と三葉。


「メインは決まりだな、後は、職が違えど覚えられるスキルがある、今回は三か月と言うことで、必要と思われるスキルを中心に修練してもらうべきだと俺達は判断した」


「そして、今の話で修練場所も絞って行くべきだ。各ギルドの修練場だな、商人ギルドは場所も絞ることが出来んどうするかだが」


「商人ギルドのマスターです。私どもの必要と思われるスキルは、アイテムボックス、算術、鑑定、直感でしょうか、算術と鑑定以外は冒険者、傭兵、騎士団の方でも出来ますので、室内で事足ります、今回は、夜営馬車関係は無理ですよね?」


「馬車の扱いはあった方が良いぞ、数人のパーティーで移動もあるだろう、馬の扱いや飼い葉、水、塩、馬具、馬車のメンテ等々必要になる可能性が大きい」


「馬車無しの夜営は傭兵、パーティー単位なら冒険者で修練だが、今回は座学しか無理か」


「城の正門と中門との間城の裏手には森や小川、岩場もあります、そちらで対応は?」


「そこには魔物は?」


「角兎、ホールベアー、ソードボア、アサシンオウルがおります、後は野生の動物。採取だと薬草やキノコ類、果実等が」


「危険度は低いが直感系のスキルの修練も出来そうだな」


「問題ない様ですね」


「後は、回復魔法を全員か、俺も覚えたいが、教会はどうなる?」


「はい、王都の四か所の教会からと八か所の治療院から日に三名夕方から登城する予定です」


「アイテムボックスと精神耐性のアクセサリーを、用意とのことで、お持ちしましたが、如何しますか?」


「あっ、それ俺達支援職組は皆覚えてるぞ他の皆は?」


「俺達はまだだな」


「私たちは精神耐性が皆まだで、アイテムボックスは私だけです」


「では後で、商人ギルドマスターに貰ってくれ」


 アクセサリーと聞いて目がキラキラしているって君達(苦笑)。


聖「アクセサリー私も見たい!」


紗々「おしゃれしたいわね」


三葉「妾はアンクレットが良いの」


葉月「スルッと抜けないヘアゴムが欲しいですの!」


 ぶれないな。


「「私達も可愛いの!」」


 お前達もか······。


「ははは(苦笑)、そちらは後程になりますが、御用意致しましょう」


 流石商人さん、お願いします。


「あぁ、商人さんなんだかすまん」


「いえいえ、女性は美しく在りたいと願うものです。当たり前の事、必要ないからと言って妥協はおすすめしません」


「男もまた、カッコいい武器とか欲しいじゃないですか、私も刀と言う細身で片刃の剣が好きで扱ってみたかったのですが、スキルが習得出来なかったので残念です」


「刀を、知っているのですね、覚えないのは残念ですね、剣術と、刀術は違いますもんね、叩き切るのと、切り裂くは全然違うし」


「えっ? 刀扱えるのですか? 昔の勇者が持ち込んだとされていますがよく曲がり、折れると余り人気が無いのですが、そこのアルバト殿がよく打っていて譲り受け気に入ってしまったんです」


「確か、剣は押し切る、刀は引きながら切るだったかな? 間違っていたらご免なさい」


「なっ!」


「どうされました?」


「スキルが······習得しました······」


「「なっ!」」×多数


「えっ? おめでとうございます!」


「こんな事って、スキルの習得には理解という要素が必要とされてました、私は理解を今したと言うことですね」


「なるほどなぁもしかすると、今まで覚えられなかったのはそれかも知れねえな」


「あなた方のクリーンも、私達の現実の知識が違い、理解の深さが違うと言う事ですね」


「思い込みもあるかと、イメージ? 空想とかあれば結構自由が効いてる様ですよ、俺達は漫画やテレビ、ゲームなど空想したりする事が多くてこんなこととか」


 と水をふわふわさせる


「凄い! 生活魔法よね」


「で、分子ってのがあるんですけどそれを止めるとホイッ!」


「凍った!」


 召喚組はうんうんと頷き、他はぽかんと口を開けてる。


「こんな感じですね皆も出来そうだろ?」


 また皆はうんうん。


「これ、黒ランク以上······消費魔力は生活魔法······」


 すると、冒険者ギルドのマスターが三葉と葉月が喜びそうな事を。


「昔の召喚者の言っていたSランクはどうだ?」


 等と話しているうちにうちの子たちは、生活魔法の水を浮かべ氷像を作ってる。


 自分のクリーンの氷像だ!


 俺も作ろう!


 フェンリルに梟、ティ○カー○ルにケット・シー、素晴らしい出来だ、負けてられない!


 俺も、一メートルくらいの水の玉をこね繰りまわし細部の髭も完璧!


「完成だ!」


聖「私のフェンリルもカッコよく出来てるよ!」


 今にも飛び掛かりそうな構図だ!


紗々「私の梟も手紙を咥えて飛んでる所!」


 滑空している所を表現して素晴らしい。


葉月「ティンちゃんいっぱいですの!」


 何やら花に群がり踊り跳ねている元気いっぱいです。


三葉「妾のは暗黒魔法を、放つ瞬間を切り取ったのだ!」


 残念ですが、氷の魔法を放っている様に見えましたご免なさい。


「俺は細部までこだわってみた、毛の再現に手間がかかるな」


聖「結構出来るもんだね」


紗々「以外と、札幌の雪像を、思い浮かべ作ってみました」


葉月「前に夢に出て来ましたの!」


三葉「暗黒魔法の筈が、氷結魔法になるとは、むぐぅ」


葉月「何か皆が見てますの!」


 えっ? と振り替えると沢山の目が俺達を見ている。


「魔道士ギルドは、この五人を、Sランクとする! 反対意見はありますか?」


 全ての首が横に振られた。

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