005 冒険者ギルドで登録
パーカーの中にシロちゃんがいます。
お気に入りだそうです、黒のパーカー。
鑑定すると
●ユ○ク○ KIDS M size フルジップパーカー ミッ○ー○ウス コラボ
血だらけになったので放送禁止になるほどの流血、出血大サービスって言うだけの事はありました。
んで、着替えるのに元魔道士長のアイテムボックスから内緒で借りている物の中で、今の俺が着れる上着を探したら出てきた。
バックプリントがデンっとどうしようかと悩んでたらシロちゃんが気に入ったみたいで、すりすり、ちょっと抜け毛が付いたので戻すのも何だしシャツを脱ぎ、体に付いた血を濡れタオルを貰い拭き取って、ちなみに頭の怪我は紗々が、治してくれたが、視線を感じ振り返ると
「キャー!」×多数
無地のイエローTシャツもあったので素早く着こんでパーカーを羽織り、ジップを上げよしと思ったらシロちゃんが肩に飛び乗りフードに潜り込みお気に入りになったそうです。
ちなみに王様は気絶したまま王妃様と執事さんに足を片方づつもたれ引きずり部屋の角に投げ捨てられてます。なぜか白いシーツみたいなのが掛けられ動きません。
王妃様が、今度は真ん中に座り王子様はそのままさっきの椅子、王女様は、俺の後ろにそれも近距離に椅子を持ってきてパーカーの端をちょこっと摘まんで引っ張り中を覗いているようです。
さらに、後ろから聖、紗々ちゃん、三葉ちゃん、葉月ちゃんがジト目······少し離れて魔法戦闘職組の5人の皆様は何故か呆れたような表情で見てくる。
「戦闘職の皆様は冒険者ギルドへ移動中とのことで、魔法戦闘職の5人と、支援職の5人が、時間待ちの状態ですが、何か要望ありますか?」
と宰相さん
ん~と、とりま俺から聞いて見るかな。
「良いですか?」
「はい、どうぞ」
「では、先ほど聞いた、魔物を倒して欲しいとの事ですが、女子供でも、それも支援職でもいきなり戦って勝てるのでしょうか? 先日俺は、戦闘職の魔法剣士? だったかな? ボコボコにしたのですが、戦闘職であそこまで弱いと心配なのですが」
「本当に?」
「はい、見事な4連撃でした、ストレートからアッパー、膝蹴り、肘打ちと流れる様に打ち倒されました。相手は魔法剣士、スキルは、剣術、火属性魔法共にLv 3ですので冒険者なら銅ランクでも何とか通用するレベルです、しかし相手のユタ様は、鑑定Lv 1、身体強化Lv 2、精神耐性、確かに身体強化Lv 2とは言え9歳と12歳、普通なら相手になりません」
昨日のイケメンさんやん!
「騎士団長補佐官! 何かの間違いでは?」
騎士団長補佐官! 結構偉いさんやったのね団長さんお爺さん一歩手前やし、しっかり補佐して上げてね。
「間違いありません。そこの元魔道士長も確認しております」
「間違いないか?」
「間違いない、鑑定結果はステータスもALL 3、普通なら絶対勝てない、しかし勝ったのだから何か要因があるはずだ、私は、元の世界で格闘技でも習ってたと考える」
なんや、まともに答えるやん
「私もそう考えました」
補佐官さんも一緒やねんな。
「どうなのだね?」
「その通りですね。俺は中学校、あぁ~学問を教える所があるんですが、そこで用務員と言う仕事をしておりました。そこは、この子達の様にまだまだ小さい子達だけなので大人が護って上げないといけないと思い、素手での格闘術を修練していました、しかし、召喚で皆が強い力を得るとの事を聞き、俺は48歳でしたので体力的に足手まといになると思い、剣と魔法がある世界と聞きましたので、武器、防具を皆の為に作るのが道と考え鍛冶士を選びましたが、本当に大丈夫なのですか? 身体強化もLv 1で、約1.3倍、Lv 2で約1.6倍······体が格闘の動きを憶えていたとしても、この子達に勝てるとすると、この子達は戦いに赴くとまず負けます、負けは、死ぬ事ですよね? 死なない保証もしていただけるのですよね?」
さてどうだ?
働きたくないでござる!
さてさて困ってますね。
宰相さん、汗ダラダラ。
王妃様も、不安そう。
王子様は、羨ましそうにパラミス王女を見てうずうずしている。さわりたいのね(笑)
宰相さんが、絞り出すように
「その、保証は······」
「保証はできん!」
あん! 俺は席を立ち、起き上がってきていた王様の前まで移動し
正拳→アッパー→膝蹴り→肘打ち
ドサッ
何事も無かった様に席に戻り座る
「保証は?」
さらに、青くなった顔で
「保証は出来ません」
「では、俺達も戦う事は出来ません、でも生活の保証は宜しくお願いしますね」
「······」
「お願いしますね」
「······」
「お願いし『待ってください!』」
「何を待つのですか? 俺は生活の保証してくれると言ったのを確認しているだけですが」
「戦わない者の保証は······」
「死ぬとわかってるのに戦わせるなんて、俺達何か犯罪でも犯しましたか?」
元魔道士長のちょっと借りてるだけだし。
「いえ」
「では、生活の保証宜しくお願いしますね」
「だから」
「お願いしますね」
「······」
「糞王が、先ほど生活の衣食住、元の世界への帰還方法の探索を約束したじゃないですか! ここにいる俺達以外全員で、名にかけて、命にかけて、あれは嘘だと言うのですか?」
「いえ、嘘ではありません、しかし、戦わないとなれば」
「それでは俺達を誘拐した罪で、騎士団、魔道士団、王族、貴族、その他この召喚に関わった者全ての処刑を望みますがよろしいですね」
「なっ!」
周りで貴族達が、ガヤガヤとしだす。
兵士達は、赤や青い顔をしてそれでも黙っている。
そっちに飛び火すると思ってなかったよね。
『そろそろ可哀相ですよ(笑)妥協点考えてあるのでしょ』
あるよ。多分現状のまま魔物と戦わなくても良い案が、戦いたい子は仕方ないから武器防具で安全にって案がね。
『何か分かったかも、意地悪ですね』
多分上手く行くよ。目標はまったり生活です! 島の大改造もしてリゾート生活ってのも良いでしょ。
『うふふ、楽しそうですね、私もまた身体が欲しくなっちゃいそうです』
でしょ!
おっと、騎士団長さんが、前に出てきたね
「すまないが、少し話を聞いて欲しい」
「はい、私も聞いて欲しいですね」
「うっ、いやそうではなくて、今、この召喚にすがり付き罪を承知で実行した訳を聞いて欲しい」
俺は無言をつらぬく
「すまない、まずは、魔物との戦いだが、私共だけでは現状維持も難しくなっています。魔物の強さが急に上がったのです、今までも集団で移動する魔物なら、その中で1つ上のランクになる魔物も良くいたのだが、1年前ほどから全体がランクアップしたように鉄ランクで余裕を持って倒せた魔物が倒すのが厳しくなり今までに無い犠牲者が増え、戦う者が激減、騎士団魔道士団も1/3ほど戦死している、ならばと思い国全体で修練をし戦闘職を増やすべくスキル所得を目指してはいるのですが、スキル発現には早くて半年、支援系なら1月程度で発現もありますが、間に合いません、そこで文献を探し、召喚の書を見つけ、昔の事例を精査した所、召喚者のスキルの発現が極めて早く、レベルアップも容易であるとわかり、今回の召喚を実施いたしました。ユタ様、今一度ステータスを確認しては貰えませんか?あの動きと格闘術、スキルが発現していると思われます」
ふむ、上がってるの?
『上がってますし、スキル増えてますね』
「見てみますね」
「すまない」
ステータスっと
名前 ユタ Lv 1
性別 ♂
年齢 9歳(48)
状態 健康
職業 鍛冶士Lv 2(神鍛冶士Lv MAX)▼
スキル
格闘術Lv 1
生活魔法Lv 1(Lv MAX)
鑑定Lv 1(神眼)
身体強化Lv 3(神体強化)
アイテムボックスLv 1(無限収納)
精神耐性(完全耐性)▼
HP 3(測定不能)
MP 3(測定不能)
STR 3(測定不能)
DEF 3(測定不能)
AGL 3(測定不能)
DEX 3(測定不能)
MIND 3(測定不能)
INT 3(測定不能)
LUK 3(測定不能)
装備
あっ! 生活魔法習得してる! 腕輪? 足輪やね、壊れたから無くなったと思ってたけど何で?
『コップ洗ったりしてたでしょ』
あれで憶えるんだ!
『この世界の人達は、子供の頃にお母さんやお父さんの手伝いをしながら習得してますよ、なので貴族や王族の方はほぼ習得していませんね』
そりゃそうだね、お手伝いしないし!
『その点パラミス王女様は生活魔法Lv 8なので物凄くお手伝いしてますね。平民の方でもLv 8は中々いませんよ』
すげーお利口さんなんだね。
おっと思考を戻さないと
「ありますね、格闘術Lv 1が表示されてます。後、身体強化がLv 2から3へ上がってますね」
「なんと! やはりあの書物の書かれていたことは本当だったのですね。」
何が納得なのかは良いが、それでどうするのかな?
「すまない少し興奮してしまった、その、召喚者達の早い成長の力をお借りしたいのです! これより3ヶ月の修練期間を設ける計画でした、1月は戦闘系スキルと魔法系スキルの修練は訓練場、支援系のスキルは各ギルドでの修練、2ヶ月目からは初級、鉄ランク以前は灰色でしたが、ダンジョンでのレベルアップも合わせて修練します、その修練が終わる頃には少なくとも金には、白金も数人は到達しているはずです。金になれば、この国に10名しかおりませんが騎士団、魔道士団合わせて23500名対10で良い勝負になります、白金は1名ですが、勝てますがほぼ全滅になります、黒なら遊び感覚で全滅ですちなみに黒はこの世界に3名、この国にはいません、どうでしょうか」
黒さん凄いね! その人が国に何人かいたら問題解決?
『うふふ。そうですが、勇大様だけで解決出来ますよ』
おい! マジか!
『落ち着くまで数年かかりますが』
あぁ~地元で頑張って下さいって言いたいよね。
『うふふ』
「ん~、話は理解しました。ですが、条件付けて良いですか?」
「条件次第ですが」
「3ヶ月修練付き合ってみます。全員で! ってのは聞けないと思います、戦う事に嫌悪持ってる者は支援系のみ、戦えるが命のやり取りが出来ない者はダンジョンも無し、ダンジョン行ったが命のやり取りが出来なかった者は以降のダンジョンは無し、3ヶ月後、最低金ランクになっており、ここから大事なことなので良く聞いて下さい」
「わかりました」
騎士団長さんが、答え周りの者も頷く。
「3ヶ月後、最低金ランクになり、誰1人欠けることが無く生きており、俺に勝てた場合に限り、その者は各地への魔物の退治に参加可能とするが、単独は無し、騎士団や、魔道士団との協同で。俺に勝てなかった者、それ以前に脱落した者にも先ほど言った衣食住や、生活の保証を頼みます、以上」
「それでは参加者0の場合もあるのですよね」
「ありますね、でもこれだけ妥協したのですから、どう思う皆(笑)」
微笑みながら皆の方に振り向く
「それなら文句無しだよ」聖
「そうね、妥当かしら」紗々
「うむ、妾は少し戦って見たいが物作りの方が優先じゃな」三葉
「お料理頑張るの! 食材はお願いしますの!」葉月
「魔法は上手くなりたいわ」
「私は、畑仕事をしたいですね。魔法は練習します」
「畑かぁ、良いかもね! 後、魚釣りやってみたい! 日焼け気を付けなきゃだけど、魔法はそこそこで良いかな」
「話を聞くと、やれるなら頑張ってみるけど、あまり期待されるのは辛いかな」
「うーん私は魔法は頑張りたいかな」
「さて、この時点で修練期間も嫌だとはこのメンバーではいませんよ、1名おかしな奴がいますが(笑)いかがですか?」
「現状では最善か······いかがでしょうか王妃様、宰相殿」
「多分、戦闘職組はやり取りの時点では、脱落はしないでしょうね」
「そうですか、私はそれで良いと考えますが宰相いかがですか?」
「0の可能性があるのが厳しいですが、確かにユタ様の言う通り以前の経験はあれど、ユタ様は支援職、戦闘職とのレベルのアップで差が付きましょう、調理士の方、修練はしていただけるかの」
「ん? 食材は採れるですの?」
「ダンジョンで肉、魚、野菜、果実の採取可能ですが」
宰相さん物凄く心配顔
「おぉ~! いっぱい採りますの! 任せて下さいの! 美味しいの作りますの!」
「······」×多数
ん、まぁ大丈夫でしょ。
『うふふ、可愛らしいです』
「な、ならば宜しいかと」
「そ、そうね、わかりました、その条件で契約書を! 宰相、準備宜しくお願いします」
「はっ!」
「この条件、今いない戦闘職組は納得しますか?」
と騎士団長
「ん? 納得しなければ、本人の自由じゃ無いかな? 俺は年長者の目線で、この子達の、安全を考えギリギリ本人の意志も反映出来そうなラインを攻めてみたのだが。何もかも俺の考えに縛るとなったら、最初に言った戦わないになるだけですしね」
「ふむ、その通りの様ですね」
「そろそろ魔法戦闘職組の冒険者ギルド行きの時間ですね。契約書のサインは代表者で、ユタ様で、宜しいか?」
俺は皆に顔を向け
「俺は良いけど皆は良いか」
「いいよ(ですの)!」×9
「良いらしいです(笑)」
「では、私達の隊が案内します」
隊長さんかな? 戦闘職組より楽そうだけど絡まれないようにお願いしますね。
ºººººº
「うぉー! すげーな! こー言うの何で言うんだっけ? ヨーロッパみたいな昔の!」
「あぁ、中世かな。確かにそんな感じだね、石畳に石壁の家、馬車もあるし」
「うん、着ている服も何だか映画を見ているみたいだな」
「おっ! 屋台あるぞ! あだっ、」
「騒ぐな! お金もないのに買えないだろ」
「そっかぁ後で貰えるんだよな?」
「生活費くれるって言ってたし!」
「買い食いとかコンビニしかしたこと無いから屋台って新鮮だな!」
「だよなぁ、漫画とかあるのかな?」
「ん~、ラノベの異世界物だと紙が貴重品だから、あっても高いだろうね」
「そっかぁ~結構連載物読んでたから残念だよ」
「わかるわかる」×4
「ネット小説も良く読んでたなぁ」
「俺も! ·スラ! コミックも!」
「オレアニメ見たぞ!」
「録画予約してまとめて見ようとしてたのに、妹にプ○キ○ア上書きされてた······」
「似た経験が···」×4
「逆にDVDに録画したら、親父の秘蔵に上書きしちゃった」
「······パパさんドンマイ!」×4
「なっ! ケモ耳!」
「どこだ!」
「うぉー! だけど男じゃん!」
「マジか」
「残念だね、女性はさっきそこの角曲がって行ってしまったよ」
「なぜ先に言わん!!!」×4
(勇者様達、これ大丈夫か?)
(駄目かもしれない······)×9
兵士さん達は不安を募らせながら冒険者ギルドから城へと帰るのであった。
ºººººº
「王様いきてるかな?」
「心配してんの?」
「さっきのは自業自得だよ」
「あんなにすぐ意見を変えたし」
「確かに」
「親戚のお兄さんに似てたからちょっとだけね」
「えっ? ハーフだったの?」
「マジ! 羨ましい!」
「私も、金髪イケメンお兄さん欲しい!」
「膝蹴りされた顔は笑えたけどね」
「クウォーターだよ! お祖母ちゃんだよMade in USAだよ! そのお祖母ちゃんの兄弟のお孫さん!こないだ遊びに来てたんだ」
「おー! インターナショナル?」
「グローバル?」
「きゃん ゆー すぴーく いんぐりっしゅ!」
「あいむ じゃぱにーず おんりー!」
「みー とぅー!」×3
「でも日本人顔だね」
「私はね、お兄ちゃんは結構来てるよ」
「あっ! 見たことある! 3年だよね!」
「嘘! 格好いいじゃん!」
「私も見た! 金髪では無いけど色薄いよねそれに色白!」
「駅前でダンスしてる人? うちの制服着てたしあれだよ! 格好いい!」
「······それ違う、お兄ちゃん頭悪かったから、西中の2年······これ、家族写真」
生徒手帳を開け見せる、アメリカ系の顔はしてるけどマッチョさんだ、顎割れて、しゅわ······
「失礼しました」×4
「ところで、さっきの受付のお兄さん······お姉さんでしたね」
「だよね、お兄さんなのにね」
「格好いい顔なのにね」
「アイドルなら絶対オシ! なのにね」
「口紅は······ね」
「でも、化粧品良いよね」
「お化粧してみたい!」
「あっ、ね が途切れた」
「あっ! 気がつかなかった! ゴメ」
「15連は行くと思ったけど残念!」
「私もわかってなかった······」
「無理やり付けたのに!(笑)」
「それより、化粧品!」
「夏休みに、揃えて貰う予定だったのに!」
「それ私も!」
「良いなぁ、まだ早いしか言われ無いよ」
「化粧水と乳液だけはずっとしてるよ」
「それな。よし! 今度ギルド行った時聞いてみよっか!」
「賛成~!」×4
「でも、あのお酒臭くて絡んできた人って怖かったよね」
「ギルドの人は全然助けてくれないし兵士さんも」
「こっそり足元に蔦這わせて引っ掻けようとしたんだけど、踏まれちゃったし」
「私は頭燃やしたから勝ち!」
「それを私が水で消したんだよ!(笑)」
「禿げてたねぇ~!(笑)」
「横はバーマになってたねぇ~(笑)」
「転がったから方向に土壁作ったらぶつかって鼻血ぶぅ~(笑)」
「最後は縛っちゃったもんねぇ~(笑)」
「で、頂いた? 落ちていたお財布中銅貨? 3枚しか入ってなかった!」
「銅貨3枚でエール? ビールみたいなのが飲めるから300円くらい?」
「1枚100円?」
「銀貨は予想だと銅貨10枚で銀貨だから銀貨は1000円!」
「だとすると、金貨は10000円!
「1月10000円位お小遣い欲しいよね」
「ねぇ~」×4
(銅貨10枚→大銅貨
大銅貨10枚→銀貨
銀貨10枚→大銀貨
大銀貨10枚→金貨
金貨10枚→大金貨
大金貨10枚→白金貨
白金貨10枚→黒貨です)
(···)
(頑張って手助けしていきましょう)×9
ºººººº
魔法戦闘職組がそろって冒険者ギルドに行く為、謁見場を出て行った後、少しして戦闘職組が戻ってきた。
「ただいまぁ!」
「お帰りぃ~! 面白いの合った!」
聖よ、遊びには行ってないぞ
「ケモ耳!」
あったのか?
「ケモ耳! 欲しいぃ! どこ! 持ってきた!?」
それは獣人さんでは? 連れて来ちゃダメです。
「兵士さんがダメだって言うからダメだった······」
兵士さん良くやった!
「あれ? 王様寝てる場所変わってない?」
「ピクピクしながら少しずつ移動したんじゃない?」
「あっ、魚釣り上げた時みたいにだね」
それはピチピチね、ピクピクだと怖いわ!
「それはユタさんの2度目の結果です」
と、シャドーボクシングしながら口でシュッ! シュッ! とか風切り音を演出している。
「そっかぁ、また悪さしたのか?」
「あぁそれはね······だったの」
おぉ! 紗々ちゃん説明ありがとう! 面倒くさそうだったから助かりました。
「俺は戦いたいかな! 強くなりたいし! ケンジは?」
「俺も戦うぞ! 負けっぱなしは嫌だ!」
「ケンジやる気じゃん! 強くなってモテモテだぜ!」
「僕もやれる所までやりたいかな」
「僕も同感、魔物のって言っても生き物だから倒せないかも······」
「出来れば避けたいけど僕も頑張ってみるよ、一応剣道習ってるし、行けるところまで」
「そうだね、俺は重騎士だから皆の盾で頑張るよ」
脱落者無しか、俺の提案が可決されましたってところかな?
横耳で聞いてたら
「無理やりさわっちゃダメだって、シロちゃんからよってきてくれるまで我慢ですよ」
「はい、パラミス私もじっと我慢する!」
「そうだよぉ~ユタさんなんか家の駐車場で筋肉トレーニングしてたら周りに猫さん見学に来てた位ほぼ自分からは追いかけないよ」
そだな······ガレージで腕立て伏せしてたら最高記録は、背中に4匹乗ってたな
「腕立てしてる背中に6匹! お母さん猫が仔猫咥えて飛び乗る時は手に汗握ったよ!」
6匹でしたか!
「「羨ましいです!」」
「パラミスちゃんも、パミュちゃんもじっくりドッシリ構えてシロちゃんと仲良くなろぉ~!」
「「はい!」」
ん? いつの間にやら俺の背中側に3人集まって、フード摘まみながら覗いてる。
王子様もいつの間にか椅子持ってきてるしパミュ君か······女の子っぽい名前? かな? でもズボンだし?
「猫も可愛いですね、家は犬を飼ってましたか、この手触りはうっとりします」
「猫さん猫さん。何が好きですの? お魚料理ですの? お肉? 今度挑戦しますの!」
『魚と鶏肉だそうですよ』
あの、聞こえないって。
「ふむ、出来そうじゃな」
何が出来るの?
「先ほど言っておった翻訳機じゃ、翻訳機では、ないがの」
「おしゃべり私もしたい!」
「良いわね」
「「私達もおしゃべりしたいです!」」
「おぉ~何が好きか聞けますの!」
俺もそれはナイスだと思う。
「しかし、素材が希少となるものが1つあるのじゃ、まぁ、
●葡萄(今朝飲んだ葡萄)
●スピードキャットの髭(3本)
●MPポーション
●世界樹の朝露
じゃな、難しいのは、スピードキャットの髭じゃ、狂暴であり、その名の通り素早さが半端では無いらしいの、他のは葡萄はあった様じゃし、ポーションと朝露は店売りで手に入るのじゃ! 世界樹の朝露は高いがの」
「目標にしましょう!」
うん、賛成!
「キャットさんお髭だけくれないかなぁ」
「猫はお髭大切何ですよ!お髭で自分の通り抜けられるサイズを計ってるってどこかで聞いたわよ」
「そうなのです? お髭無いと挾間っちゃうのです! 可哀想なのです······」
「そうですか、それは可哀想ですね、他の方法は無いのでしょうか?」
「猫語を勉強する!」
「獣人の猫さんに教えて貰いますの!」
「それが良いかものう、その方法なら誰も傷つかぬの」
「あの、猫さんの獣人さんは猫語わかるのかしら?」
そこは気になるな。
『わからないでしょうね(苦笑)』
やっぱそうだよな、猫髭沢山の中から3本だけ貰うってのが1番手無難かな。
『そうですね、お作りになるなら1番平和的ですね(笑)』
「そろそろお時間が宜しいかと」
兵士さんが
「あぁ。ギルド行きか。」
「そうです、では、私についてよろしくお願いします」
「了解! よし皆! 冒険者ギルド行くぞ」
「おぉ~(ですの)!」×6
皆右手を上げ元気いっぱいやね。
声をかけてきた兵士さんに続いてぞろぞろと
「あの! お2人は城でお待ち下さい!」
ん?
「そうなのですか?」
「私も冒険者になるものだと思ってました」
いやいや、ってかついて来る気だったのか
「申し訳ありませんがお2人が同行しますと護衛が100人は付きますので、ギルドにも入れません」
「そうなのですか? 残念です」
「ギルドに来て貰う事は出来ませんか?」
無理やっちゅうねん!(笑)
「無理だと思われます」
「残念です」
「では、お待ちしてます、お早いお帰りを」
「はっ!」
さて、行きますか!
城内広いし! 東門って所まで30分はかかったんやないか?
門兵さんが、手続きしてくれて門開くのかと思ったら詰所の奥の部屋へ、さらに奥の部屋に入って扉を開けると数百メートルはある芝生の庭が······
さらに向こうには20メートル位高さのある壁が······
壁二重なんや······
何とかたどり着き、また手続き······
やっぱり門は開かず、詰所を抜けてやって来ました異世界の街!
中世ヨーロッパって感じかな? 町並みを世界遺産した所みたいなって行ったことは無いが凱旋門も世界遺産だったよな?
ぞろぞろ皆は目がキラキラ、キョロキョロ声も出さずについて来る。
おっ! 獣人さん! 丸い耳だから猫さん違うな、あっちにも! あれはうさぎ? たれ耳だが隣の人はピンっと立ってるから間違いないちびっこは片方が折れ曲がってる?夫婦で子供って感じやね。
『そのようですね、お母さんがたれ耳、お父さんがピンっ、子供がお父さんよりでお母さんが1/4、クウォーターと言ったところでしょうか、でも色はお母さんですね』
だね(笑)
おっ! この両サイドに立派な建物は? 傭兵ギルドって書いてありますね。
お向かいさんは、錬金術ギルドか、三葉はここで修練だな、おっと一際大きいのが······冒険者ギルド! ここですな。
兵士さんについてフルオープンな入り口を抜けて中に入ると右手は奥行き広く沢山のテーブルと椅子が並んでいて、ちらほらと何が食べたり飲んだりしてる、奥のカウンターで何か食べ物提供してくれるみたいやね。
反対の左側は大きな掲示板があり何やら木札がぶら下がっていてそれの前に人が集まっている何だろうね。
と、キョロキョロ観察してると正面にあったカウンターに到着、5人が受付の方みたいでそれぞれに列が、数人づつだが並んで!あの端は嫌だな、皆2メートル位ある大男でムキムキでスキンヘッド!あれで肩にトゲトゲの肩当て着いてたら「ヒャッハァッ!」とか言うんだ絶対、お近づきにはなりたくありませんほどなくまん中のカウンターが空いたようだ助かった。
「すいません、登録をお願いしたい、俺と女の子4人」
「わかりました、登録ですね、では、こちらの魔道具に手を······届きませんね······少しお待ち下さい」
そうなのだ、カウンターの天板までの高さが1.4メートルはある俺達は頭の先が出る程度だ······悔しい
「少し下がってくださいね、よいしょ!」
カウンターの下が開き20センチくらいの台が出て来た!
「今日は大きい人達ばかりで足台出すの忘れてました、ごめんなさい、よし、固定してと、では、中に戻りますので少し待って下さいね」
と、小走りでカウンター端の入り口から中に入り席に戻ってきた。
俺達は横並びで台に上がると魔道具が見えた。
カウンターの向こう端に固定されてる様で、確かにあれは届かないね。
「では、順番にこちらの魔道具に手を置いて下さいね」
まずは俺から?はいわかりましたと、ホイ
ピカっ、一瞬光って終わり
「はい、すぐプレート出ますので待って下さいね」
すると魔道具の横からシュルっとねずみ色の板が出た。
「はい、ユタ君って言うのね、どうぞ」
と、渡してくれたけど説明は?
「説明は皆で一緒にやるから待っててね」
「はい」
俺は横にずれ次は聖、紗々ちゃん、三葉ちゃん、葉月ちゃんの順番らしいピカピカと
「はい、ヒジリちゃん」
「はい、サシャちゃん」
「はい、ミツハちゃん」
「はい、サツキちゃん」
「では皆様説明をしますのでよって下さいね」
少しズレお姉さんの前によった。
「はい、まずはこのプレートはねずみ色ランクになります、プレートには名前だけ表示されてますが、個人の登録がしてあるので他人には使えません、使ったら犯罪になるので気を付けて下さいね、後、裏側に討伐、採取の依頼達成回数が表示されますので、依頼を受ける時と、完了の時は提出してください、依頼の失敗もそれぞれ表示されますので頑張って失敗しないようにしましょう。後は、依頼ですがランクで受けれる物と受けれないものがあります、自分のランクか、1つ上のランクまでになります。後は、依頼後の素材の買取りは、あちらの掲示板横にあるカウンターへ訪ねて貰えれば対応してくれますよ。そうそう! 冒険者同士の喧嘩などはギルド側は対応出来ないからごめんなさいね、個人での決闘や、パーティー単位の決闘は、中立での対応で審判をするから不公平は無いから安心してね。所でパーティーは組む?」
「組みます。で良いよな?」
「良いよー」
「はじめからそのつもりです」
「良いのじゃ!」
「パーティーですの!」
葉月はパーティーの料理作りそうな感じに聞こえる。
「パーティー組みますのでお願いします」
「では、1度プレートを出して貰えるかな、では、預かりますね」
と先ほどの魔道具を何やら操作して
「あっ! リーダーと、パーティー名を教えてくれるかな」
「ユタさんリーダー!」
「賛成(ですの)!」×3
まぁ良いか。
「パーティー名どうするんだ」
「ユタさんズ!」
却下!
「用務員ズ!」
却下! って用務員は俺だけやん!
「深淵からの逆襲!」
あっ、ちょっと中二病的な
「わーるどじゃんぷ! ですの!」
世界を飛んだってか、葉月にしてはまともだ。
「あっ! 良いかも!」
「略して、わるじゃん!」
略すな
「ふむ! 良いの! では、皆でせーの!」
「わーるどじゃんぷ(ですの)!」×4
俺は心の中で叫びました!
『わーるどじゃんぷ!』
ナビさんまで
「にゃぁ!」
シロちゃんまでってフードに入れたまま忘れてました。
こうして登録完了しましたとさ······
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