第7章 アリス村開拓記 第33話
第33話 奴隷解放の街(アリス12歳)
農奴を解放した、そんな街に性の奴隷は似合わない
キルヒアイス領では農奴を含めた奴隷の扱いは新領主の意向で(と言うより私)法律が整備されて、奴隷の売り買いは厳重に禁止された。
何故、人は奴隷という制度を作るのか、それはその方が安い労働力を得られるからだ。奴隷であれば死なない程度の食事を与えていれば良いから経費がかからない。そうして挙げた利益でこの異世界の王侯貴族達は贅沢をしている
私はそんな世界を変えたい、皆んなが裕福になれば奴隷などは必要無くなる。
労働の正当な対価を得る、そんな基本的な事が護られる社会にしたい
我がキルヒアイス領では、そんな事が可能だと信じている、だからの奴隷解放だ
まぁ、王侯貴族なんかの金持ちからは搾取してるからなぁ
例の滋養強壮高級ポーションなんかでwww
逆らう奴隷商は身包みを剥いでから追放した。大抵叩けば埃の出る身だからねぇ
それと解放された奴隷達、獣人やエルフとか借金で身を堕とした者や奴隷狩に
あった性奴隷達は一時金を支給して何処に行っても良いとしたよ。でも皆んな
ウチの街がいいって残るんだよねぇ
夜の街で働く綺麗なお姉さん達も結構な数の人達が残った
今更、田舎には帰れず、此処は稼ぎの良い街だからお金を貯めて自分のお店を
持って一旗挙げたいっていう女性が多かったのですよ。
若干の獣人が田舎に帰って行ったが大半の人達はアリスシティーに留まることを希望した。丁度、人手も足んないし、大歓迎‼️
そして田舎に帰った獣人達も家族や親戚一族を一緒に連れて帰って来てくれた。
戻って来るという者には旅費や必要経費は各地の冒険者ギルドや商業ギルドで貸し出せる様にキルヒアイス領主の手形を発行していた
領民になって働いて返せば良いというシステムだ。そうしてアリスシティーに続々と集まる人々単純な肉体労働者や技能を持っている者、土地を持たず他所から逃げて来た農民などなど、他には街の歓楽街の飲み屋で働く夜の蝶から性風俗の店で働く女性達も数多く集まった。
そして領主はその女性達の身分を保証をするようにし、借金漬けの奴隷的な
労働を禁止した。
それと医療をその女性達が簡単に受けられる様にもした
しかも格安で医療を受けられる様に条例で定めたんだよね
定期的な健康診断も義務付けられ、その費用は全部店の経営者に負担させた。
売上から税金としてニ割納めれば必要経費としてそれらの費用は認められた
これは破格に安いよ❗️他の領地では売上の半分以上‼️ という地域も多いからね。
その税金が高い分、利益を上げる為に女性達の奴隷的労働に繋がるし
それらを改善する為の様々な政策で福利厚生などを店側に義務付けた事た
税金を安くするから、その分、夜の蝶達の待遇も良くしなさいという法令だった
性病蔓延の防止措置である定期検診などは、ここら辺の事情に詳しい大人の男達が決めたんだ。風俗で働く女性の診療費などは店主に一定額を負担させた。
例の護符から始まった制度を応用して保険制度を作ったんだよね
もし病気になった場合には格安で高級ポーション類をを使えるから店主達は
こぞって保険に入った。店も病欠が減り出勤率が上がるから、売れっ娘が病気になれば店だって困る売上の減少に繋がるからね〜
その医療代金を働く女性に上乗せする店主は厳しく罰せられた。
重度の違反をした店は営業停止になり追放される
酷い扱いをする店は直ぐにバレる、何せ客の多くが冒険者や労務者達だからだ
寝物語に夜の蝶達が店の愚痴を溢せば、指名客達の知る事になる
各ギルドには『なんでも目安箱』が置いてあり情報が集まる様になっている
これは悪戯じゃ無ければ何でも良くて、どんな些細な事でも情報を集めていた。
その情報を元に調査がされる。ここら辺は冒険者ギルドが一手に引き受けた
実際に何軒かの悪徳な店は実際に潰された
これらの措置は山猫亭の女将さんからの発案で、彼女は今や商業ギルドの幹部も兼ねている飲食店で働く女性達多く雇い、裏事情を良く知る彼女ならではの意見は重いしとても貴重なモノだった。
それに今や商業ギルドの幹部の彼女に逆らえる悪徳店主はいない
地回りのヤクザと結託した悪徳店は徹底してヤクザ共々に潰されたからだ
働き易い環境の噂は多くの美しい夜の蝶を集めた。一旗揚げようとやって来る者も多いし歓楽街も今や、王都以上のとの呼び声も高い。
女性の人権など無い時代に概ねこの処置は一般市民の女性達にも好評だった
人権が有るのは貴族と一部の金持ちと男だけという、この異世界の社会システム
教育もそうだ、一般庶民は教会の機会すら無い
でも此処は違う領民の子供が無料で教育を受けられる。
そんな教育システムと奴隷制度の廃止が、キルヒアイス領を中心として世の中を大きく変えようとしていた。
それにアリスシティーは治安がとっても良い。
日本の交番システムを取りれたのよ、そう前世界では世界的に有名だった日本の警察の交番システム。冒険者ギルドを中心にして人を募り、各所に番所を作り
それを拠点に巡回をしてもらって誰かが絶えず常駐してる仕組みを作ったのよ。
これは領兵が整うまでの暫定的な措置だけども交番システムは継続させるつもり
しかも24時間体制で問題が発生すれば増員を掛けられる体制にした
一定数の冒険者達が交番で待機するだけでお金を貰える様なシステムにしたよ。
交番務めや待機に廻る冒険者はは妻子持ちが多かったんだ
やはり魔の森などでの冒険は命の危険性が高いから避けたいのだろうね
そうして街から荒くれ者の冒険者達は淘汰されていったよ
違反者や粗暴な行いをする者達は直ぐに資格を剥奪され追放されるからね
良い稼ぎ場を彼等も失いたくは無いだから殆どの者が大人しくルールを守った。
追放された者達が集まり野盗を組むと伯爵様から借りている騎士団や冒険者ギルドの出番だった。討伐隊組織され緊急出動するんだよ
討伐で打ち取られた野盗どもの首は残酷なようだけど市の広場に晒されたんだよ
この世界には警察が無いからね。だからなんでも事件が起こると軍か冒険者が
対応していたんだ。
厳しい刑罰は市民達に一定のルールを守って貰うには必要な事だしね
その為の市民保護の条例が多く作られた
一部の商人が条例が作られるのに反発もしたが領主は減税で対応したんだ。
まぁ、条例案を出したのはお父ちゃんじゃ無く周りのブレーンの入れ千恵だけどw
そんなに減税ばかりして大丈夫なのか?という声もあるが
だけど直轄領の農地と牧場だけでも大きな利益を生み出しているんだよね
それに私アリスの各種特許が有るし、お母様のポーションも有る
これら諸々の物が莫大な資金をキルヒアイス家に与えていた。
私の発明権利金などの管理は父母がしてるが、私自身で動かせる小遣いの金額も巨額だった。そんな資金を各工房の試作品開発に私は大量に投じていた。
それに大きくなったワインベルグ商会が、工房主や職人に低金利で貸し出しを始めていた。独立や新商品開発の支援が主な貸し付けだった
高利貸しでは無い、正当な金融業の始まりだった。
空前の開発ブームは人を集め、資金と経済を回していた。
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