第7章 アリス村開拓記 第32話
第32話 ある提案(アリス12歳)
「それにお父様には、領民に対する責任がございます」そうアリスが言うとさ
お父様にやりと笑い「お前の思う通りにせよ。後はワインベルグと相談せよ」
「エルダーやゴート達には、とアーデルハイドには私から話しておく」
それって丸投げって言わない? そんな感じの発言なんだけどねぇ
こうしてアリス村改めアリスシティーには学校ができる事が決まった
そんな事をお母様やアグネスに話し合っていると意外な提案が母親達からあった
幼児達を預かる保育園が在ればもっと良いと、さすがは職業婦人だ
アグネスはメイドだしお母様は冒険者の魔法使いだったよねぇ、成る程だよ。
それに保母さんなら直ぐにでも募集できるし、子育てが終わって主婦してる
お母さんとか別に特別な仕事のスキルは必要ないよね
母親経験者なら直ぐに出来る職業だと思うんだ
乳飲み児を抱えながらでも他の母親達と一緒に他の子の面倒もみたりできるしね
自分の子供の世話をしながら他の子供の世話もできるし、
若いお母さんなんか人生の先輩の他の女性達から子育てを色々と教えて貰らえるだからいいんじゃないのお母さん達の社会進出になるんだし
農場や牧場以外でも女性が働らける様に成ればば効果は大きいよね
子供を預けて働くお母さん達とかが増えれば労働人口が増えのと一緒だし
預かり所の保育園でも働くお母さん達、いいんじゃない保育園
保育園はアリスシティーの幹部の奥さん達で設立に向けて動き出したよ
なんと言っても、みんな母親だもの子供の学校より先に出来そうだった。
市の広場を中心した場所も、ちょいと手狭になって来た
そこでキルヒアイス家の農地を幾つか移転させて面積を確保したんだ
それと合わせてアリスシティーで残っていた森林伐採を進めて、キルヒアイス家の用地を更に確保をすることとになった。
キルヒアイス家は極端な話アリス薬草農園だけ有ればいいとも思うが
領主様の農場が全く無いのもちょっと体裁が悪いからね。
木材石材はいくら有っても足らないし、それで魔の森の開発を進める事になった
それとスクルド川上流に資材探索隊が出発していった上流で石切り場を探すんだ
冒険者を中心に石材や他の鉱物資源を探して来るんだ
だから、これから労働者は幾らでも欲しいんだ。それに向けて女性労働者の数も増やそう。取り敢えず急ぎの仕事はグレース嬢と行う大規模土木工事だよ
本来なら職人を雇うべきだが人手が圧倒的に足りない。だからあの手この手と
使っていかねば。
そんな魔法工事を見ていた冒険者ギルドの魔法使いが絶句しながら…
「つっ❗️使い方が…」「間違っとる…」
でもね土の魔法を使える魔法使い達が、こぞって冒険者ギルドの受付に殺到した
なんて話は私は知らないもん。
こうして土の魔法が使える魔法使い達は冒険者ギルド経由で高額でエルダー工務店に雇われていった。エルダー社長は土の魔法の土木に於ける有用性をいち早く分かってしまった人物なのよ
土木の基礎工事が済んでると後は上物だけで工事が楽だし早いもんね
それが今のアリスシティーの空前の土木と建築の工事ブームになっている
景気が良ければ、いろんな人達が流入してくる
そんな沢山の労働人口を得てアリスシティーは環境悪化を防ぐ為に幾つかの計画を実行し始めた。
一つは環境清掃員だ、取り敢えずは馬車の馬の糞拾いだ、垂れ流しなんだから
もう一つは清潔な都市を目指しす為に市内に下水道を張り巡らす工事を計画したんだ。汚れた水はこれまで道路の脇の水路に流すだけだから街中にドブがある様なもんだし、人々が増え始めてゴミと異臭が酷いんだよ。
下水道は異臭がしない様に地中に土管を埋設する方針を取る予定だ
マンホールも含めこれは炉の有る各工房が知恵を出し合って製品を作っている
目指せ水洗トイレと下水道の有る衛生都市だ
汚水処理場は地下に作って匂い防止の為に蓋をしスライムが処理できる様にする
なんでも食べる悪食のスライム。特に汚れを好むヤツが選ばれて捕獲されていた
これも冒険者のお仕事だよね。
一部の汚物は肥料用と硝石製作用に分けて分別されて処理されているけど
もう間も無く全部処理される予定だ。培養硝石が目処が立ったからねぇ〜
処理後の綺麗になった水は川に戻される仕組みだもんね
冒険者の仕事は増える一方だった、主には警備の仕事なんか増えている
ポーション工房の警備と水の宝珠の設置場所は冒険者を雇いー厳重に24時間警備されていた。おかげで、アリスシティーの、冒険者ギルドも随分と大きくなったこれらの場所は、いずれは領兵を育てて配置するつもりなんだ。
警備を希望する冒険者は全員、長期契約で沈黙の契約をした
本人達が望めば領兵への昇格もあるだろう
でも自由人だからな〜、冒険者はw
そんなこんなで魔法紙の需要が多いので自分のところで生産を始めたんだよ
もう光の教会に行く者はアリスシティーには、ほぼ居ないよ。
光の宝珠の儀式は光の宝珠さえ有れば良いんだよね〜
何かの特別な宝珠なのか、魔法式で作られた物なのか?
これはキルヒアイス領の全住民に光の儀式を行う為に入手方法を探っている
元奴隷の人達は主に経済的な理由で光の儀式を行っていない者が多いからだ
キルヒアイス家で費用を出しても良いけれど光の教会に、これ以上お金を投下するのもねぇ。辺境伯爵家の後ろ盾を得たキルヒアイス家は教会に対する高額な
寄付金はもう止めたよ
没落一方の光の教会の司祭はアリスを逆恨みして精神を病んでしまった
ほらアソコって唯一神で人が絶対だという教えの、それで人間以外の他の種族への差別が酷いところ、それに私クォーターエルフだし精霊獣を従えてるし目の敵にされてて、とうとう白昼にアリスを襲うという凶行に及び、取り押さえられて王都の光の教団本部に護送されてしまったんだよ。ザマミロだ〜
揉め事はなるべく避けたいが、王族に連なる幸運の女神に暴虐を働こうとした
司祭に同情する住民は誰も居なかったよ
それに聖職者にあるまじき暴言で私のことを罵倒し続けていた事を多くの市民が見ていたしね。自分で自分の身を守る術はそこら辺の冒険者以上にあるけどねぇ
か弱い少女のフリをずっとしていたんだよ。あゝ眉間に皺を寄せ耐える美少女w
だから周りの市民達が取り押さえてくれたんだ、あくまでも私は被害者だもん
アラフォー女子をナメんなよ(怒‼️)
子爵領になった事で辺境伯領都では希望者を募り領都騎士兵団から100名の騎士がキルヒアイス領に派遣されて来る事になった
金の成る木のキルヒアイス領、急激に発展して街には冒険者や傭兵は多くとも
兵隊さんは少なかった。難癖を言い出して隣の領地が派兵するかも知れない
潰して占領してしまえば、と考える様な不心得な領主なんだな、お隣は・・・
だからこその辺境伯領兵の緊急派遣に繋がった。領の防衛は急務だった
それでキルヒアイス領の領主様は何をしてるかと言うと、何故か冒険者ギルドに入り浸っていた(後に理由は分かったけどね)
領の経営は幹部達に任せっ切り。サボりとも言うなソレはw
一応は防衛体制が整うまでは冒険者が頼りだという言い訳をしている
どうかと思うよね。外交の指示は殆どお母様に任せっきりだし。
本当に父ちゃん、王国の騎士だったの⁉️
まぁ、父ちゃんが暇してるのは平和な証拠と言えるけど・・・
その分、他の幹部が超忙しいだろが‼️それとワインベルグさんが市長になったよ
元々、農奴達や食い詰め農民を連れて来たのが、ワインベルグさんだから
市民の流入が多い、この都市の市長には適任だよね。
山猫亭も随分と大きくなったよ
取り敢えず流入する人々の受け入れ先の宿舎の管理とかも任されたんだ
元々、荒くれ者の冒険者をお店で捌いてた人だから適任と言えるよね
歓楽街も凄く大きくなって、綺麗な『夜のおねいさん』達も増えた。
何故、性風俗が必要なのかは治安の為だよ一般の女性を守る為なんだな
アリスシティーでは奴隷として買われて来た女性を働かせるのは禁止されている
だって最初に農奴を解放した街に性奴隷は似合わないじゃないの。
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