第5章 アリス村 第22話
第5章 アリス村 第22話
まだオリエント村から独立して無いけど、新たなアリス村の発足から半年が経った
アリス村は今、建築ラッシュだゴートさんの鍛冶工房とワインベルグ商会もウチの土地に引っ越して来たし新しい村民達も増えている。
これはワインベルグさんが行商の道中で奴隷以外でも声を掛け続けた結果だ
なんせタダで農地が貰えるんだ。農民の移住者が多い訳だよ、破格の条件だもん
使用条件はウチの使用人として働き年貢をウチに三割収めてめれば良いという
条件と交代制でキルヒアイス家の農場の面倒をみる事だけで
ただで土地が貰えるからね〜
ワインベルグさんの入れ知恵で辺境領の公爵様と王宮に高級ポーションを
献上する事になった
いざと言う場合の後ろ盾用の賄賂と言う事かなw
最近出来る様になった超級ポーションも年に一本献上する事にした
超級ポーションは回復ポーションしか無いんだ
例の伝説の死者をも蘇るというヤツだ
でも本当は死亡してすぐじゃ無いと効果は無いんだけどねぇ〜
それで各高級ポーションが怪我体調用と状態異常が麻痺、解毒、呪いの解除用で月に4本と、これが極めつけの滋養強壮用ポーションが年に一本と出し惜しみ
毎年高級ポーションが各48本と出し惜しみの滋養強壮ポーションが一本に
超級の怪我体調回復用ポーション一本が献上品として贈られる。
しかも全部がアーデルハイド印という名の新商品だった。
このアーデルハイド印もワインベルグさんのアイデア
僕がお家でアーデルハイド印と言ってたのがヒントになったとか言うんだよ
お母ちゃんのアーデルハイドが作る優秀なポーションを商標登録したんだ
低級ポーションで使った各効能別ポーションの技も中級、高級にも使った
だからアーデルハイド印のポーションは今迄のポーションの三倍の値段になった
だって低級ポーションでも中級に近い効能だと評判だからね、馬鹿売れさ。
勿論オリエント村の冒険者ギルドや他のギルドには今までの価格で降ろしている
お陰で転売目的の商人が大量に購入しようとしたりして現場に混乱を招いたり
今ではギルド内の購入は冒険者証の提示が求められるまでになってしまった
でも地元の人で大量購入で無ければ冒険者ギルド内でも購入はできる
だから地元の一般人であれば今までの定価で買えるんだ。
高級ポーションは金貨50枚から三倍の金貨150枚、1,500万相当で有る
それを各効能別ポーションを献上したのだった
特に人気が高かったのが、滋養強壮タイプだった、これ精力剤だよね。
王族や、貴族の老紳士達に馬鹿売れだって。
『若き日の血湧き肉が踊る』という事らしいぞ
なんかED剤? でも魔法薬だから効き目が凄い事になっているらしい
ウチの父ちゃんを見てるからね〜不思議には思わないけど、阿呆じゃないかと思う
だってワインベルグ商会の価格操作で、それって特に品薄にしてあるんだもん。
命に関わる物では無くて享楽の為に使う商品と言うのがその一番の隠された
理由で表向きは非常に作るのが難しく量産が出来ないという理由なのよ
だから助平親父達の所為で、とんでもない値上がり方をしたんだ。
だって一瓶が大ミスリル金貨が一枚の、一億円だよ
普通の一家が1ヶ月銀貨一枚、壱万円で暮らせるこの世界で銀貨で一億枚分
異常な程の高騰価格でしょ
しかも全部の材料をウチの敷地内で賄えてる為に費用はすこぶる掛かって無い
魔力消費ぐらいだよ。あと高級品は瓶代が高いぐらいかなぁ、差別化の為のね。
ウチの井戸水とアリス薬草園に生えてる薬草だよ。原価は幾らだよ〜
これって、もうお金を生み出す錬金術だよねぇ、錬金術。
水龍の水の加護と豊穣の女神の加護って、恐るべし。
物凄い儲けをキルヒアイス家に与えてくれるので、僕は笑いが止まらない
その強大な資金力を背景に周辺の大量の土地をキルヒアイス家は購入していた
もう面積はオリエント村より広くなってるかもしれない。
購入には勿論、ワインベルグ商会が噛んでいる
献上品というアイデアも辺境領の公爵様の後ろ盾を得る為の賄賂だもんね〜
勿論、王都の王族への手当にも抜かりは無い。
ワインベルグ商会は、もうキルヒアイス家と一心胴体だった
商会の主なメンバーはキルヒアイス家の秘密の保持に秘密厳守の契約を
例の魔法紙でしている。鍛冶屋のゴートさん、大工のエルダーさんなども
アリスの秘密の仲間だ。
秘密と言えば、一番傑作なのは高級ポーションの秘密と言う噂だった
噂として流れているのは、魔の森に有る秘密の泉と言う噂
そこから神秘の水を運んでいるというお話しで、勿論まるっきりの大嘘だ。
お陰で父ちゃんの冒険者ギルドは一攫千金を夢見る冒険者達で溢れかえっていた
いいのかよ、責任者が噂を否定しないで・・・
まぁ父ちゃんだから自分で広めてる節もあるんだよね〜
当然の様にオリエント村にも、お金が落ちる。村は空前の活気に溢れていた。
王家と辺境領公爵様への献上品が効いたのか
カール・キルヒアイスに男爵位に下賜するとの沙汰が下った
騎士爵、準男爵を飛び越えての男爵位だった。
この異世界では騎士爵と準男爵は一代限りの名誉称号で一般市民と変わらない
男爵位から貴族になる、貴族と言っても最下位だけどねぇ。
お母ちゃんのアーデルハイド・キルヒアイスにも大賢者の称号と
女男爵位を下賜されたよ
大賢者の称号を貰っても冒険者登録をしてるし爵位持ちだから
下手な貴族の横槍も無い。まぁ王族とか、この場合寄り親になる辺境領の
公爵様だと分からないけどねぇ、賄賂があるから大丈夫でしょ。
流民を移民として受け入れたりしてるから辺境伯爵と王家の後ろ盾は有り難い。
住民流出で他領からの嫌がらせや、苦情の処理も容易すいし。
これも王族貴族の裏事情を良く知っているワインベルグさんの裏工作運動の
結果!快挙だった。これで変な貴族から絡まれる事は少ないだろう。
この世界の爵位は次の通り
偉い順に王家、王族、公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵の順番になっている
準男爵、騎士爵は一代限りの名誉爵位で領地は無いよ。あと女男爵も名誉爵位
まぁ大賢者と呼称された事の方が凄いと思うよ
父ちゃんは二階級特進だから死んだ、死んだの?生きてるよね〜?
下賜された領地が広かった。現在のアリス村から東側のスグルト川を渡った
広大な敷地の大半は魔の森だったけどねぇ、魔の森とスグルト川の流域も下賜
されたんだよ。海まで出る下流域と上流域のカグツチ火山までがアリス村の領地としてこれも下賜されたんだ〜
村だけど、アリス村は辺境領以上の広大な領地になったよ
まぁ大半の敷地は魔の森だけど、あとスグルト川流域がありがたいよね
水龍さん喜ぶかなぁウチともっと縁ができて
キルヒアイス家の資金で魔の森を開発しなさいって事なんだろなぁ
今まで冒険者しか利用していなしねぇ〜、逞しいわ、王家と辺境伯様の考えは。
アリス村の人口は現在五百名、かつてのオリエント村の人口と一緒だよ
だから二つ合わせて街と言って良い人口になった。
キルヒアイス領となった魔の森も開発に手を付けよう
手始めには魔の森の伐採だった大量の材木があるからね魔の森には手付かずだし
環境破壊をしない程度に伐採をしていこう。
川のこっち側のアリス村の森は木材を刈り尽くす勢いで伐採してるんだよ
その森は植林も初めていた。アリス村に林業が産業として発生していた。
大工のエルダーさん一家もアリス村に移り住み、木材問屋と組んでエルダー
工務店を立ち上げていたんだ
職人さん達が多く出入りするようになったし、冒険者ギルド御用達だった
山猫亭(食堂兼宿屋)も村に進出して来たしよ。
宿舎と食堂がアリス村に一気に出来たよ。大きな広場を整備して
その周辺に店舗は集まったの、エルダー工務店と僕は大忙しだった
建物の土台加工と木材加工は僕の魔法を使って作るんだもん
組み立ては大工さんに任せたけど
だからアリス村は空前の建築ラッシュだもの。僕の魔法レベルも爆上がりさ。
対岸の魔の森から伐採をする為に準備を始める事にした
対岸から木材を運ぶ為に船着き場とか新しい木材運搬用の舟が必要だった。
木を切り出し対岸に運ぶ。結構、大きな川幅が広がっている
差し渡し100m程の幅だった。スグルト川って大河なんだよねぇ〜
将来の水上輸送を見据えているので、両岸に立派な船着き場を整備しよう
その為の許可を貰う為に水龍のスグルトさんに逢いに来たの
呼び掛けると直ぐに現れたが、びっくりしたよ
なんか優男さん風だったのが、凛々しい細マッチョ風になってたんだ。
なんでも水龍神社も出来て、水と川の神様としてアリス村の農民達と
近隣の漁師さん達にも崇められて、精霊としての格が上がったそうな
もうちょっとで神様になれるという事だった。
ええ〜っ‼️ マジモンで神様〜⁉️
----------------------------
☆マークや♡マークを押して、温かく応援して下さると、とても嬉しいです。
読んで下さる全ての皆様に感謝いたします。
応援して下さる皆様がいてこその創作活動の励みになっています。
これからも、どうぞよろしくお願い致します。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます