RIJIN-LABO-inc

@sinji-kyochi

第1話 選択肢は多い方がよい

社用車は、ニュートラル。

色々と カスタマイズし忘れた。

結果、独り言三昧。

旅立つ時季を選べるなら、春の花吹雪の頃。

いつだったか、あの映画のワンシーンが印象的だったもの。

【24時間】確定されたら、最強火力にてウェルダンで御願いしたいな。

…と、思っても早や新緑の頃か…

未だに、アディショナルタイム中。

少年老いやすく、自身の衰えを

熟々思い知る。

それでも、選択肢は、多い方がいい。

仮に、音声メモに遺しておこうか?

「運転に集中!」

「お迎えには伺いませんから」

はいはい、あのヒトに叱られそうだ。叶わないけど。

そうそう、次のPAは、後どの位だろう?

夜の足並みが速くなってきた…

空は、もう殆ど青紫。

視たくないモノ、見たいモノ、どうでもいいが、疲れ眼が辛い。

休憩が必要、娑婆は酷く疲れる。

取りあえず…

[戻る:帰投する]を選択。

未だ、[帰る]と言うのはおこがましい…。

帰る、帰りたい場所が在ることは、ホントウノシアワセのひとつなんだろう。

有れば、気にならず。無ければ…。

「ロウヤ様から音声着信です。」

「音声応答」

「お疲れ様です。今大丈夫ですか?」

「お疲れ様です。未だ帰投途中であります。」

「失礼。改めますが、御予定は?」

「30分程で!よろしぃかな?」

「了解!御安全に!」

「有難う!通話終了…」

もう少し、腑に落ちるまで関わりたい事象が有るのかな…。

確定はしない、成るように成るんでしょ?

誰も正解を示してくれない、いつものことだけど…。





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