第24話 美香さんのこと。
雨宮が俺のことを慰めてくれたけど、それでも不安は心の底に残っていた。
なぜか雨宮の顔を見るたび、嫌なことを思い出してしまう。それははっきり言えない何かがあの子の姿と重なって見えることだった。俺にもよく説明できない、心を蝕む変な気持ち、やはり俺には美香さんが必要だ。彼女は今何をしてるんだろう…。
「……柊くん?」
帰り道の二人、雨宮がこっちを見て話している。
「うん?」
「あのね?私…いろんな部活に誘われたけど…」
「うん」
「柊くんと同じ部活がしたい…」
「俺?部活やってない…、家に帰ったらすぐ勉強したり読書したりするから…」
「へえ…。じゃあ、私もそのまま帰宅部にする!」
「うん」
いつの間にか、一緒に登校して一緒に帰ることになった。
気にしていないけど、ため口もすっかり慣れてしまったようだ…。さりげなく柊くんって呼ぶ雨宮が笑みを浮かべている。この前にしつこくL○NEを送った森岡の件は、一応俺はブロックしてあげたから気にしていない様子だった。
いざとなったら、俺がブロックしたって言わせるつもりだからな。
「じゃあ…、これでまた明日」
「はい!」
家に入って靴を脱ぐ時、うちの玄関に美香さんの靴が置いていた。
電気をつけてない居間と部屋を見て俺が首を傾げる時、後ろから「わっ!」と驚かす美香さんにびっくりしてしまった。そのまま持っていたカバンを落とした俺は、すぐ美香さんに抱きしめられる。
「美香…さん…?」
「ねえー、シュシュ〜私に会いたかった…?」
「は、はい…。ちょっとびっくりして…」
「今、お風呂から出たばかりだからねー」
「はい…、いい匂いがしますね…」
目の前でバスローブを着ていた美香さんは、なぜかその紐を結んでいなかった。
無防備な姿から見える胸と腹、そしてアソコまで丸見えになった美香さんの体を見てしまった。それに顔を赤めて美香さんから目を逸らすと、からかうように体をくっつけて耳を舐める美香さんだった。
ダメって分かっていても、俺の体は素直に感じていた。
「や、やめてください…」
「一緒にお風呂に入る…?」
「えっ…?だって美香さん先風呂から…」
「いいじゃん…。今日はゆっくりしよう」
「はい…」
バスローブを脱いで裸になった美香さんが俺の制服を脱がしている。
そして緊張していた俺の首筋を舐めながら、シャツを脱がすのがとても上手だった。性欲を刺激するように首を軽く噛んで、それからどんどん下がる美香さんの唇に俺のモノが勃ってしまう。ズボンを脱がしたらすぐバレてしまうモノの状態、それに微笑む美香さんが優しく触ってくれた。
「パンツ脱がしてもいい?」
「ど、どうせ…。風呂に入るから…」
「だよね…。相変わらず硬くて大きいね〜」
「……」
「それにすごく暖かい…」
膝をついて目の前のモノを触る美香さんに我慢できなくて、ついいやらしい声を出してしまった。ぎゅっと握りしめた美香さんの小さい手が…、エッチなことをしている。それから顔を上げて俺の反応を確認した美香さんが、すぐ立ち上がって俺にキスをした。モノを握ったまま大人のキスをしてくれた…。
まだ…、体を洗ってないのに…、やりたくなる。
「今日はちょっと積極的ですね…?美香さん」
「うん…?そう?」
「いつもと違うって言うか…」
「いつもと同じだよ。体洗ってあげるから入って…」
「はい」
俺はもう子供じゃないのに、美香さんのスイッチが入った時はいつもこうなる。
9割は体を触るのが目的、そのために俺の体を洗ってくれるんだ…。体の隅々までしっかり撫で回して、俺を刺激しながらにやついているその顔が見られた。
「あれ…、シュシュー私がつけてあげたキスマークもうないよね?」
「あ、はい」
「分かった」
「えっ?何がですか?」
「今日、新しいのつけてあげるからね」
「……なるべく、隠しやすいところに残してください」
「どうしようかなー」
そう言ってから二人は風呂の中でくっつく。
柔らかい美香さんの胸が感じられる風呂の中、お互い目を合わせてから唇を重ねていた。そしていつも通り、美香さんは俺に抱かれたまま目を閉じる。この時間はとても幸せだ…。誰にも言えない俺と美香さんだけの時間、これが欲しかったんだ…。
「ねえ…。シュシュ…」
「はい…」
「私は…、シュシュのことが羨ましいよ…」
「どうしてですか…?」
「だって…、シュシュは自由じゃん…」
「美香さん…、何かあったんですか?」
「へえ…、鋭い」
「やはり、何があったんですか…?」
と、聞きたかったけど…、人差し指で唇を塞ぐ美香さんに俺はじっとしていた。
「今から二人っきりの楽しい時間よ…。嫌なことは後で話してもいい」
「はい…」
……
「今日は…、私から離れないって…約束して」
ベッドで両腕を広げた美香さんが、裸の姿で俺に話している。
今日は彼女を抱いて俺も嫌なことを忘れられる…。薄暗い部屋の中でも美香さんの体はしっかり見えるから…、勃っているその乳首を触りながら美香さんの胸にキスマークをつけてあげた。
「あっ…!はぁ…」
美香さんが可愛い声で喘ぐたび、俺のモノもそのエロい声に反応していた。
「今日は私のこと味わって…、ゆっくり味わって…」
「美香さん…」
「愛撫して…、シュシュ…。頭の中をシュシュで埋め尽くして…何も思い出せないように、私と気持ちいいことをしよう…ね?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます