-25- 決心
二泊三日のおじいちゃんちのお泊まりも終わり、私は礼央と会うことになった。2回目のデートだ。私は、ついに手紙を渡す決心をした。
おばあちゃんから大量にもらった山菜で、おばあちゃんに教えてもらった山菜おこわを作った。男子高校生が喜ぶものかどうかはよくわからないが、ケンちゃんと勇気がおかわりしていたので、多分大丈夫だろう。私もおかわりしたし。
「礼央!」
「琴葉ちゃん。」
今日は駅で集合して、二人で大きなペットショップに行くことになっている。
「琴葉ちゃん、荷物重そうだね。持つよ。」
「え、いいの?またお弁当作って来たんだ。」
「え、楽しみだな。」
「めっちゃ渋いけどね。」
「ますます楽しみ。」
まずはペットショップに向かった。
「私もペット飼いたいなあ〜。」
「おうちがペット禁止なの?」
「うん。まずは植物を3年間はちゃんと育てるようにって言われてる。」
「確かに、ペットは軽はずみに飼ってはいけないもんね。」
「そうだよねー。」
ここのペットショップは、しゃべる鳥がいたり、フクロウがいたり。
よくわからない小動物もいる。
「ここ、楽しい!」
「でしょ?」
動物を飼いたいなんて思ったことがなかったのに、礼央と出会って世界が広がっていく。大人になったら飼おうと、私は決心した。
「そろそろ、お昼食べる?公園、近くにあるみたいだけど。」
「うん。まずは、綺麗に手を洗おう。」
「確かに。動物触っちゃったしね。」
二人で食べる山菜おこわは、ケンちゃんや勇気やおじいちゃんおばあちゃんたちと食べた時と、違う味がした。確かに美味しいけど、もっとよそよそしい味だ。私が緊張しているのもあるのかもしれない。
「礼央、実は、渡したいものがあるんだ。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます