第4章 Yesterdays companion is todays enemy~昨日の仲間は今日の敵~

第1話 Try to break relationships~楔を打ち込む~

会津県の誕生とファシスト政権によってクーデタの起こった旧栃木県、現在は、北関東中央帝県と名前を変えたこの県が、北関東平和同盟から脱退するという、二つの決して小さくないこの出来事は、千葉県方面及び福島県方面への補給が満足に出来なくなることを意味しており、にとりは一太に詰め寄るのであった

「ほら、言わんこっちゃないじゃない!!

これで、茨城県まで同調したらどうするつもり?

我が県の軍隊は、先の福島侵攻で殆どが福島県に取り残されている状況なのよ

その子たちに、届かせるための補給線は、今じゃ、栃木県と埼玉県に挟まれた古河市あたりだけじゃない

あんなところ狭いから一度でも制圧でもされたら…?」

一太「大丈夫

茨城県は、補給が切れるとはいえ千葉方面、福島方面、古河方面と三正面を強いられる

それを考えたら、あの馬鹿でも流石に乗り換えるってことはしないさ

しかも、今、橋本の傍には常にSPと称して大澤GK長官についてもらってるから、福島の内堀を見てたら裏切るなんてしないさ

つまり、あいつの喉元に楔を打ち込んでる状態なのさ

それはそうと、…

って、察しがよすぎないかい?まだ、ディナーのディの字も出てないよ」


そして、橋本の元に北関東中央帝県の総統となった小此木からの電話が来た

「橋本さんよ

あんな自分達の利益だけしか考えてない群馬のとこじゃなくて、おれたちんとこ来いよ」

橋本は、大澤GK長官に銃を突き付けられながら、用意された紙を震えた声で読み上げた

「う、うるさい

お前たちのことは、北関東の平和を乱す奴らと見なすこととなった

下手な動きはやめるんだな!!」

それだけ言うと、小此木が何か言おうとしているにも関わらず、強引に電話を切ってしまった


小此木は、小此木で、

「沈む船の方に乗っちゃったかな…

まぁ、その方が、あの人の為になるかな

私はあの日から、あの人の為に命を捧げると決めたんだ」

と1人、栃木県知事室で呟いた

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