第21話 【緊急】2.0と2.5の「蛮族PC」の認識の違い

「蛮族PC禁止」って言ってるのにダークドワーフやウィークリング使おうとしたPLがいる…とボヤいているGMの方はいらっしゃらないでしょうか? ウィークリングは「厳密に言えば」蛮族ですが、バルバロスレイジ持ってない人は蛮族と意識しませんよ。逆にダークドワーフは「厳密に言えば」人族です。


「ダークドワーフは人族だけど世間では蛮族扱いって書いてるだろ!」 書いてませんよ、少なくとも2.5では。ついでに言うとウィークリングも通常のプレイアブル種族として紹介されていて、バルバロスレイジみたいにPCとして使う際の注意点は特にありませんでした。蛮族PCに限りませんが、2.0の記憶がある人と2.5から入った人の認識違いって結構あるので歴史的経緯をまとめました。


参考:しゃちほこ丸さんのサイト

https://trpg.syachi.work/blog/barbaros9/


 最初に蛮族PCが登場したのは2010年発売のサプリメント『バルバロステイルズ』。後の『モンストラスロア』に相当するモンスター本ですが、一部の蛮族のPCデータも掲載されていました。


 その後『カルディアグレイス』『イグニスブレイズ』で蛮族PCが追加されましたが、ここまでの種族は「蛮族社会で出来損ない扱いで居場所がない」「穢れが弱い分メンタルが人族に近い」などまだ人族とわかりあえるであろう種族が冒険者として溶け込んでいくことを想定していました。それでもNPCの無理解によるトラブルが想定されるため禁止するGMも少なくありませんでしたが。先述のダークドワーフとウィークリングもこの時期に蛮族枠で実装されています。


 しかし2016年発売の『バルバロスブック』はバルバロスレイジの前身にあたる純蛮族環境のサプリで、魔剣ドレイクやバジリスクなど「これは人族とわかりあうの無理やろ」という種族もPC種族として掲載されました。


 そして時代は2.5になりますが、ルールブック発売から5年以上経ってもPCとして再紹介された蛮族はウィークリング(メンタルや境遇から最も人族に溶け込みやすい)しかなく、ファンの間では「蛮族PCって2.0でトラブル多くてタブーになったんか?」と言われるようになっていました。但し一応人族のダークドワーフは『ルールブック2」でイグニタイト加工のNPCとして登場、派生種や希少種を扱った『アーケインレリック』で人族のPCとして使えるようになっています。


 そして2024年、2.5スタートから6年たってようやく蛮族サプリ『バルバロスレイジ』が登場しましたが、あくまで蛮族環境でのプレイ想定で人族環境でのガイドラインはありません。なので2.5から入ったGMが『バルバロステイルズ』感覚で蛮族冒険者やろうとするPLに出くわすと戸惑うでしょう。


まとめ


【2.0】


蛮族サプリ以前に人族冒険者と組む用に紹介

 ・ドレイク(ブロークン)

 ・ダークトロール

 ・ラミア

 ・ライカンスロープ

 ・コボルド

 ・ウィークリング

 ・ラルヴァ

 ・ダークドワーフ

 ・バルカン


蛮族サプリで紹介

 ・ドレイク(ナイト)

 ・バジリスク

 ・リザードマン

 ・ケンタウロス


【2.5】


蛮族サプリ以前に紹介

 ・ウィークリング

 ・ダークドワーフ


蛮族サプリで紹介

 ・ドレイク…以下略


 結論として、ウィークリングとダークドワーフは2.5での扱いが「蛮族PC」ではないため、GMが名指しで禁止種族にしていなければ使用可能である。(『アーケインレリック』では穢れ2以上は人族でもGMの許可が必要とあるがどのみちダークドワーフは非該当)


 一方、知識のあるGMであれば2.0前期感覚で一部の蛮族を人族冒険者にすることを認めてもよいのではないか? 『バルバロスレイジ』新規種族でもバーバヤガーとアルボルは人族に混ざることができそうである。一方ドーンは公式に人族の街に紛れているが見た目の異形さもあって信用されないなと。またダークトロールはシティアドベンチャーで使い物にならずなんでこんなのが蛮族サプリ以前からあったのかと小一時間w

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