第4話 独断と偏見の種族評 (4)ナイトメア

 固定値信者御用達の種族ナイトメア。スペックは高いし見た目も人間に近くて違和感がない、不老という現実の我々の夢をかなえておりロールプレイにもロマンを感じる。事実プレイヤー人気は人間・エルフとで三強を成している。


 しかしこのナイトメアという種族、器用万能であるゆえにかえって運用に悩むという欠点を持つ。新米女神のソラが魔術師生まれのくせにHFO(ヒューマン・ファイター・男)のジークより筋力初期値が高いせいでフェンサー技能を取って迷走してしまったのが典型例である。何をやっても及第点だから贅沢言うなとルーンフォークに叱られそうだが。死にステ(前衛の知力・後衛の筋力)が高いせいでリルドラ・タビットという特化種族に後れを取りがちである。


 元々ナイトメアは魔法戦士用としてデザインされたそうだが(金属鎧でも魔法を使える)、実際の卓では「2.5にライロックソードとイスカイアの鎧がない」「技能を複数取っても戦闘技能が取れず一人二役できない」「スカウトかセージ取れと圧力がかかる」せいで魔法戦士自体の居場所がない。戦士か魔法使いに絞ろうとしても6レベルで異貌にダメージボーナス入るまでは「別にナイトメアでなくてもいいんじゃね?」となる。構成によっては異貌がまったく無意味であることも珍しくない。(キャンペーン大器晩成型と言われたらそれまでだが)


 親種族によって弱点属性が違ってくるが、これは絶対に人間がいい。土属性を喰らう頻度が低いこともあるが、エルフやドワーフは親種族のアイデンティティがそのまま弱点になるためコンプレックスが強く危険なロールプレイになりかねないためだ。


 それにしてもわけがわからないのがリルドラケン。一番見た目のかけ離れた種族が元も迫害されてないってどういうこっちゃ? 出産事故がないのはわかるが穢れはいいのかよ? てゆーかナイトメア迫害の根拠が出産事故なら人間だって他人は関係ないだろとw

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