刃(嫁三号ということ…か?)
で、その後、俺が<
「また来ていますね。距離は二〇メートル。樹上からマスターの様子を窺っています」
とエレクシアが言う通り、遠巻きに俺達。いや、俺のことを監視してるようだった。
だが、その所為で危険を察知したのか、代わりに
などと少し残念に思いつつも、
「何が狙いだと思う?」
「捕食が狙いであればわざわざ私が傍にいるマスターを執拗に狙うメリットがありません。現に、私が確認できただけでも、鳥や小動物を捕食しているのは確実ですので、他の目的でしょう」
「ってことは?」
「
「だよな~」
俺は本来、付き合うなら大人のセクシーな女性の方がいいんだが、別に十代の女の子に好かれるのも悪い気はしない。しないが、命の危険を感じるのはさすがにねえ。
そんなことも考えつつ、俺はエレクシアと共に調査を続けていた。三日が過ぎても
「
思わず声を上げたが、エレクシアが言った。
「いえ、違います。彼女とは別の個体ですね」
「なに!?」
まあ当然だろう。明らかに攻撃性も低く、
だがその時、エレクシアがさらに言った。
「
「なんだと!?」
俺の背筋を嫌な予感が走り抜けた。
「
そう言って走り出し、さらに命じる。
「命令する! エレクシア!
命令されたらロボットのエレクシアは逆らうことができない。
「承知しました」
そう答えると同時に、エレクシアは俺を完全には振り切らない程度に急いで先行した。そして、
「あーっ! ああーっっ!!」
密林を走る俺の耳に、人の声が聞こえてくる。いや、違うな。これはきっと……!
「あーっ! うぁーっっ!!」
声がますます大きくなる。そちらも複数だ。恐怖や警戒、威嚇なども入り混じった声だと思った。
「
少しひらけたところに出たところで、俺は叫んでいた。その俺の目に飛び込んできたのは、エレクシアによって地面に組み伏せられた
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