パンは50円なり

 

 朝も遅くに目覚めたエマさん、今日は大主教就任式、教皇猊下も臨席されるのです。

 

 勿論エマさんたちは、家に引きこもり……


 再びゲームなんてしています。


 『アンバランスタワーゲーム』、つまりはジェンガみたいなものです。


 3人にはちょうどいいですからね。

 

「フレイヤ!指は使わないと決めたでしょう!」

「ご主人様!奇声を発しないでください!」

「そうです、エマ様はさっきから負けそうになると喚いていますよ!」


 居間にはもともと低いテーブルがあり、床にはエマさんが敷物を取り寄せ敷きました。

 この敷物、『ボアジョイントマットブラウン』と『ボアジョイントマットベージュ』を、市松模様にして81枚、270センチ4方に敷き詰めていたエマさんです。


 ちなみにエマさんの部屋は『ボアジョイントマットアイボリー』と『ボアジョイントマットカーキ』を、市松模様にして36枚、180センチ4方をベッドの横に敷き詰めています。


 クロエさんの部屋は『ボアジョイントマットアイボリー』と『ボアジョイントマットパステルピンク』を、市松模様にして36枚、180センチ4方をベッドの横に敷き詰めています。


 客間には『ボアジョイントマットアイボリー』と『ボアジョイントマットネイビー』を、市松模様にして36枚、180センチ4方をベッドの横に敷き詰めています。

 客間としていた部屋を、フレイヤさんの部屋にするつもりのようです。


 居間には『ラウンドサイドテーブル』を、3個も取り寄せてセットしています。


 そこへ、小さいパンを1杯おいて、食べながらゲームに興じているようでする。

 小さいパンというのは50円のパン、ネットで50円のパンを売っているパン屋さんを見つけたようです。


 菓子パン16種類、惣菜パン11種類、100円までは無制限ですから、別にコンビニあたりのもので良いのでしょうが、なにか考えがあるようです。


「ところで、このパン、どうかしら♪」

「美味しいです♪でも可愛いですが足らないかと……」


「これね、おやつにどうかとおもうのよ」

「おやつ?」


「食堂で売ればどうかと思ったの」

「まあ、不定期になりますけど」


 ここでフレイヤさんが、

「ご主人様、それなら屋台で売ってみられたらいかがですか?」

「移動パン屋さん?でも屋台を移動する方法は?ロバさんにでも引かすの?」


「いえ、私は『回転車輪』魔法を持っていますので……」

「そういえばもっていたような……でも『回転車輪』魔法って、なに?」


「荷車などの車輪を回転させるだけの魔法です、ただ速度は出せないのが、欠点ではあります」

「じゃあ馬車なんて調達すればいいのね♪」


 クロエさんが、

「でも、馬車はお高いですよ?」


「私の『収納』に入れれば、出すときには新品よ♪だから、壊れて捨てようかという物を探せばいいのでは?」


 『回転車輪』魔法、検索してみたのですが……女の嗜みとは違うようで……

 モノにしたかったのですが、残念です。


 取りあえず、パンを食堂で売り出して見ることになり、3人でさらに味見を続けたようです。

 

 夕食?


 そのままゲームとパンなんてね……


 ゲームはカードゲームに移り、トランプを持ち出し、『7並べ』とか……

 3人で楽しく、大主教就任式の祝日を過ごしていたようです。


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