のんびりとした午後


 その後、お庭に、先頃まで使っていたテントを取り寄せ、のんびりすることにしました。


 メインテントと同じ、●ーク●ンさんの『ワイドミシック●●●テント エアロガード』、残り920円なので、ルームシューズの代わりに、『フェルト風インナーソックス』を2足。

 新しいテントはお風呂とおトイレテントに、中で着替えなんてできます。


「快適よね、このバンベルクはそんなに寒くないし、この設備があれば文句ない生活よね」

「そうですね、別に食べ物も飲み物も困らないし、面倒な事も無いし、考えれば気楽でしたね」


「まだ出会って1週間よ、そんな昔のことではないのよ」

「云われればそうですね、でも、あまりに濃い日々で……」

「そうよね……王国の話しなんか、何処の世界かと思うわ」

「午後はゆっくりしましょう……」


 テントの中で、例の『湯たんぽこたつ』に入りながら、まったりとしている2人です。


「なんか暇ね……」

「私はそうは思いませんが?」


「ゲームでもする?」

「ゲーム?」

「ボードゲーム」


「簡単なものですか?」

「ルールは簡単、でも勝つためには知恵が要るわよ」

「頭脳戦というわけですか?」

「そうよ♪私に勝てるかしらね♪」

「云いましたね、負けませんよ!」


 ということで、100均で売っているボードゲーム、『オストル』を……


 ルールを説明して、さあ開始!


「くっ!これなら!」

「エマ様、押し返すのはルール違反ですよ♪」


「よし、これで1枚落としたわ!」

「そうくると思いました♪餌に釣られましたね♪これで2枚目を落として、エマ様の負け♪」


「くそ!もう1回!」

「全くエマ様ったら、『頭脳戦』に弱いのですから♪」


 5回ほどして、2勝3敗で負けたエマさんです。


「悔しいわね……次はこれよ!」


 『●●●●●のハト・エサババトル』……


 今度は3勝2敗でなんとか勝ったエマさん。


 そして最後は王道のゲーム、『リバーシ』500円のマグネット式のちょっぴりいいものです。


 白熱しましたが、これも2勝3敗で負けたエマさんです。


「勝った!」

「悔しい……まあ、時の運ですね……」

「エマ様、それを負け惜しみと云うのですよ♪」

「くっ!」


 いつの間にか外は薄暗くなり始めています。


「お昼、結構食べたので、簡単な物で良いかしら?」

 強引に話題を変えるエマさん。


「ふふ、そうですね、お任せします」


 で、●ァミマさんの『濃厚味噌ラーメン』税抜482円と、おにぎりタイプの『●●●チャーハン』税抜121円。


「お風呂は試しに温泉にしてみませんか?」

 井戸の水を収納して、調理の力のオプション、グリル鍋で湧かしたのです。

 信じられない暴挙なのですが、これがチャンとお湯になったのです、39度ぐらいですね。


 折りたたみ式バスタブは、100×60×50センチの大きさ、いささか窮屈ではありますが、2人で仲良く入っています。


 その夜、2人はポカポカの身体で、熟睡したようです。


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