『植物図鑑』という魔法
翌朝、目が覚めるとシーツに血が……
よく見ると、クロエさんのお尻、いや、股のあたりが……
……えっ、私、クロエさんと?女同士なのに?まさか、手で……
「ク……クロエさん……」
「おはよ……!始まった……」
「すいません、『アレ』が始まったみたいで……」
!
「月のものですか……」
「そうだ、生理用品!」
慌てて、『羽根つきナプキン』と『サニタリーショーツ』を取り寄せるエマさん。
セットして、
「これを穿いてね、吸い取って、漏れなくするから」
「一応多い日用なの、クロエさんの量が分らなかったので……」
「このナプキンは3、4時間で替えた方が良いかも知れませんよ、漏れると匂うかも知れませんから」
そういって予備の『羽根つきナプキン』を渡しています。
「痛くはないの、大丈夫?」
「私はそれほど痛くはありません、すこしお腹が痛いぐらいです」
でも、顔をしかめていません?
ステータスの健康状態が、軽い生理痛 となっています!
困った……痛み止めって、100円ではないわ、背に腹は替えられない、購入しますか!
いや、その前に……『生理痛対策』を検索してみましょう。
貼るカイロがいい?
おへその下あたりに1枚、腰骨と背骨の交わる場所に1枚。
●リアさんに、ミニではない『貼るカイロ』がありました♪7枚入りのブラック!
サニタリーショーツがブラックですからばっちりです♪
「下半身を温めた方がよさそうよ、とりあえず、これを貼ってみて」
で、貼ったのですね。
この世界では『チェストベリー』というハーブが利くようです、あとで手に入れましょう。
「取りあえず服を着ましょう、そしてシーツを綺麗にしなくてはね」
シーツは収納、そして取り出して、新品に……
服も同じようにして新品に……
……便利だわ、この収納♪……
服を着ている間に、クロエさんの生理痛、ミニではない『貼るカイロ』で、嘘のように収まったようです!
「痛みが治まっても、激しい運動は駄目よ、ショーツから漏れたりしますからね」
「いいですね、私の『植物図鑑』って、何の役にもたたないのですよ、どれが役にたつ草かが解るだけなのです」
でもクロエさん、魔法持ちは数が少ないと聞きますよ。
まあ、この世界の魔法って、地味な魔法が多いのですよね……『光源』とか『冷水』とか『焼却』とかね……
中には『呪術』とか『洗脳』とか、まずい物もありますし、滅多にないですが『爆炎』とか云う物もあります、ラノベの異世界あたりの物もあります。
大体が、何かに働きかけるというのが、魔法の基本、いちから何かを作り出すなんてのは神の御技と云うわけです、つまり奇跡の範疇ですね。
神聖魔法というものは奇跡の範疇、神様から授かった力という意味で、この世界でのオンリーワン、教皇や大主教クラスでないと、このステータスの項目は見ることが出来ません。
……『植物図鑑』という魔法を知りたい……
≪この世界の有用植物が1目でわかり、その有用植物の栽培法、利用法もわかる、『植物図鑑』所持者が栽培すると、水や肥料がなくても育つ≫
……考えたら、便利ですよね……飢饉の時の救荒植物での食べ方など……非常時には助かる魔法ですよ……
……ある意味、クロエさんは、美味い不味いを云わなければ、食べ物は必ず手に入る?ということになります……まあ、グランドは必要ですね、砂でもいいのですが。
「クロエさんの『植物図鑑』、所持者本人が植物を栽培すると、水や肥料がなくても育つらしいわよ、試してみなかったでしょう?砂の上に種をまいて、そのままにしても、チャンと実がなるのよ、凄い魔法よ」
「えっ、そうなのですか♪知っていれば、お花を枯らすことはなかったのに……」
クロエさん、王宮の花壇の水やりで失敗して、メイド仲間に散々笑われたそうです。
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