第8話

舞台は母アン・プーリンが戦う「グリニッジ宮殿」

夫ヘンリー8世は寝室に向かう


夫婦で共通の「重要業務」を遂行する為に


もうヘンリーには、アンへの愛情はない。

「早よ男子を産まぬか!」という苛立ちのみだ


押し殺して言葉に発しないのは、

アンには男子を産める可能性が「まだ」残されているからにすぎない


しかし王たるもの次の手を考えねばならない

他の方法で「男子」を獲得する方法をだ


アンとの業務遂行の次の朝、グリニッジ宮殿内をゆっくりと歩き回る

若くて、下半身がしっかりしていて、できれば顔が好みな

健康な我が「男子」を産めそうな


侍女を求めてだ


「男子」を産み落とす可能性が「まだ」ある

だから、アンには気づかれないように配慮はしていたが


この動きを侍女も侍女の周囲の大人たちも気づかぬ訳はない


「アンの親族は大出世だヨ。不当な裁判に勝利もしているし。」

こうアン一族への恨み・妬みがある貴族達は


幸運にも「グリニッジ宮殿」に娘を送りめば、

「もしかすれば、アンのように。。。。」

と考えてる


その一人がシーモア家だ。

彼らは英国国教会設立時、不遇にも財産が削られたカトリック教徒


家父長ジョン・シーモア

彼は8人の子供の内、息子2人と娘ジェーンの3名をやっとの事で宮廷仕えに送り込んだ


そしてチャンスだ

アンプーリンが切り開いた道を辿れば良いのだから!


父ジョンは娘に言い含める

「可愛いジェーンよ。ヘンリー王から体を求められても決して許してはいけないよ。

いいかい、王から「ある言葉」を聞くまではだよ」


父ジョンはアン・プーリンがヘンリー8世の心を射止める為に獲った方法を娘に伝授する。


そして「グリニッジ宮殿」の朝、

父ジョン・シーモアの言いつけを守った娘ジェン・シーモアに

ヘンリーが近づく。

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