第2話 脳外科

さて、次はこちらになります。


脳外科。

頭のスペシャリストと言っても過言ではない。


このドクターとは、ハイスペ男子が集まるアプリで知り合った。

相手からいいねが来て、やり取りが始まった。


脳外科のみならず、それなりに若い医者はたいてい忙しい。

大学院に通いながら医者をやっている人、掛け持ちで医者をやっている人、いろいろいる。


当直という名の泊まり勤務も月に数回して、自分の専門外の患者も診る。


夜は魔物がやって来る。

原因不明の胸痛を訴えるおばあちゃん。

ODした、リストカットした、等々の精神系の患者も夜が多い。


薬だよ、と称して偽薬であるラムネを飲ませる。

「あぁ、良くなった、ありがとね」


いわゆるプラセボ効果だ。

これは、全く治療効果のない薬を、あたかも効果があるように言い聞かせて飲ませると、頭がバグって効果が出ることがある。


特に高齢者は、謎の訴えが多いので、その度に薬を与えていてはかえって毒になる。

そんな時に、この偽薬の登場なのだ。

痛み止め、睡眠薬…が多いだろうか。


おっと、脳外科ドクターの性癖についてだったね。

話が逸れた。失礼。


とにもかくにも忙しい人だったので、やりとりを始めてから1ヶ月くらい経って、やっと初めましてのご飯に行けた。


ご飯を食べ終えて、タクシーを呼ぶ彼。

なんてスマートな呼び方なのだろう…

ある意味での感激を禁じ得ない。


自宅に招かれる。

タワマンの上層階だ。


お茶を頂き…

何となく、そんな雰囲気に。


次の四手くらいまで考えてるな。

セックスもテクニックが必要な点では手術と似てるだろうか。


寝室に招かれる。

お手合わせ願おう。


手術をするだけあって、白くて細い、繊細な指先。

傷ひとつない。


テクニックは、総じていまひとつ。

コイツ、実はあんまり手術上手くないな?


手術中、トイレを我慢するのを慣れているせいか、射精も我慢できるようだった。

長い時間の手術中は、おむつを穿くこともあるらしい。

ある意味羞恥プレイ…

でも命がかかってるのだから、おむつくらい…


特筆するとすれば、指の使い方がリズミカルだったかな。

それくらいかな。


お粗末様でした…






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