4

あれは暑い夏の日

「須美寿~アイス プリーズミ~。」

「アイスはねぇ。」

「じゃあ 勝ってきてぇ~。」

「自分で買えよ!」

場所は須美寿の家。

夏休みの課題を終わらせるべく集まってちゃっちゃっと終わらせることが出来たのだが、エアコンが壊れ扇風機しかないこの部屋はすでに灼熱になっていた。

「暑い~。」

「じゃあアイス買いにいくか?」

「行く!」

暑さに耐えかねた二人はアイスを買いにいきそのまま近くの公園へ向かって食べることにした。

「アイス ア イス アイスといえば バーニーラー。」

「俺はブドウ味だな。」

ベンチが熱くなっていたため 屋根のある休憩所で食べることにした。

「やっぱりバニラアイスといえばバニ棒だな!」

私が食べているのは バニラの木 というバニラ味の棒アイスで昔からアイスランキング等で10位には入る人気商品だ。

「昔から 久礼子はバニ棒好きだな。」

バニ棒は私達が勝手にいってるだけ。

「そういう須美寿もいつもそれじゃん。」

須美寿が持っているのはブドウ味のカップアイスだ。

「俺はこれが好きなんだよ。」

「じゃあ私もバニ棒が好きだから食べてるの。」

私はバニ棒を口に含みながら舐める。

やっぱり冷たーい。

ルンルン気分でふと須美寿を見ると顔が赤くなっていた。

「須美寿 大丈夫?」

「あ あぁー。」

なんか動揺してる?

夏の暑さで顔が赤いのかと思ったが、どうやら違う。

「うーん?」

「な なんだよ。」

はてな顔な私に須美寿は問いかけてくる。

「別に。」

そういいながら 須美寿が顔を赤くした原因を探す。

それはすぐに見つかった。

「須美寿。」

「な なに?」

「えっち。」

須美寿の顔がさらに赤くなったことがみて分かった。

須美寿の赤くなった原因、それは私である。

今の私の姿は薄着でポニーテールでアイスを咥えてる。

えっちぃー姿。

自分でもそう思った。

「須美寿 私の体みてたの?」

「ち ちが!」

さすがに無理がある。

「隙あり!」

私は須美寿が食べるために掬っていたブドウアイスを食べる。

「あっ ちょっと!」

「交換 交換。」

何が交換なのか分からないが須美寿は言い返してこなかった。

「ぶどうもいい…!」

「どうしたんだ?」

私の顔は赤くなっていたと思う。

私は食べた時に思ってしまったのだ。

これ か か 間接キスだ!

「久礼子?」

「な なんでもない。それにしても暑いなぁー。」

今日も太陽が私達を照らしてる。











  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る