第11話
麻衣に振られたのは、ショックだったけど。
大学の授業に、国家試験の勉強、実習とかめっちゃ忙しくて、忘れつつあった。
ずっと独身だった伯父さんが、ようやく結婚した、相手に、子どもができたみたい。結婚式は、もういいらしい、奥さんになる女性は再婚みたいだし。
挨拶に行かないとって思ってたけど、ほんと暇がなくて、年末年始の休暇まで、地元に帰省できなかった。
伯父さんの家に行ったら、奥さん、めっちゃ綺麗な女のひとだった。赤ちゃんもすごく可愛い。男の子。ユウマくん。どことなく似てるって、そりゃ従兄弟になるんだから、似てるか。
奥さんは、連れ子もいるけど、東京で仕事をしてるんで、一緒には暮らしてない。親子3人、水入らずで、暮らしてる。挨拶しなくていいのかなって、聞いたら、仕事がほんとに多忙みたいで、時間なさそうって言ってた。まぁ、自分にはあんまり関係ないし、いいかと思って、そのままにしてた。
冬休みも終わって、大学に行って、実習や、 勉強と相変わらず忙しくしてた。資格とるための勉強ばっかで、テレビも買わなかったし、まったく見ないんで、全然しらなかった。
大学も無事卒業し、試験も受かって、医師になれた。まだ見習いだけど。
同期の男が、芸能人で、誰が好きかっていう話題で、盛り上がってた。やっぱモデルで女優の一条舞だろ。めっちゃ美人だし。
ん、一条舞って、誰?どんな女のひとなの?
って、めずらしく同期の話しに入った。
「は、テレビとか見ないからって、知らなさすぎだろ。この女の子だよ、めっちゃ綺麗だろ。」
って、言って、写真をみせてきた。
「おぉ、た、たしかに、めっちゃ美人。」
え、、麻衣じゃん。モデルとか女優やってるの。振られてから、探したけど、見つからないし、諦めてたのに。あぁ、やっぱ綺麗だなぁ。
遠い世界に住むひとになったんだなぁ。
「一条って、本名みたいだし、一条グループの御令嬢らしいし。」
「孝は一条グループを継がないって言ったし、もう関係ないんだろ。分家筋って言ってたよな。」
「え、、なんで、部外者のお前たちのほうが詳しいの??全然わからないんだけど。」
「そりゃ、有名人のプライバシーはあって、ないようなもんだ。会ったことあるんだろ、いいなぁ。羨ましいわ。」
「昔に会ったことあるけど、もうずっと会っていない。向こうも会いたくないんじゃないか。」
大学病院の勤務医として、働いていた、順調に、過ごしていた。でも、彼女とか、できなかった。欲しいとは思うんだけど。まだ未練たらたら、ほんと情け無いな。
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