第6話
自分の部屋で、普段着に着替えてた。
なんかリビングが騒がしいな。
あぁ、家政婦の田中さんが、来たのか。
「孝さま、あの可愛いらしい女のひとは、彼女ですか?彼女が家に来てるなら、どこかで時間潰してきたのに、あ、ご主人様に報告しないと。」
「はじめまして、一条家の家政婦をしております。田中マキです。よろしくおねがいします。」
「はじめまして、一条くんの友達の白崎麻衣です。まだ彼女じゃありません。さっき、振られてしまってますし、そんな、彼女じゃないです。」
「ちょっと、田中さんも余計なこと言わなくていいから、あと、もしこのこと伯父さんに言ったら、田中さん、もう来なくていいから。絶対言わないでね。」
「は、はい。(しまった、これは、最悪な状況になったのでは。言ったら、クビ、言わなくても、クビ。どうすればいいの、、)」
「白崎さん、家まで送っていくね。」
しかし、白崎さんと田中さん、いつのまにか、連絡先の交換してるし。
白崎さんの家は、歩いて20分くらいのとこだった。意外と近かった。学区が違ったので、中学が違うから、全然知らないんだけど。まぁ、同じ学校でも、友達つくるの苦手だから、知らないひとのままだと思うけど。
「じゃあ、またね。」
「ねぇ、明日から一緒に登校しようよ。」
「え、普通にやだよ。朝は弱いんで、いつもギリギリなんで、絶対ムリ。」
「そうなの、わかった。」
すごく悲しそうな表情だけど、ムリなものはムリ。
「朝は絶対ムリだけど、帰りならまた一緒に帰るのはいいよ。」
「わかった。ありがとう。うん、よろしくね。」
めっちゃ喜んでる、しかし、表情がコロコロ変わるなぁ。めっちゃ可愛い。
「今度の土曜、ちょっと買い物行こうと思ってるんだけど、一緒に行かない?って、予定あるよね?急だったし。」
「行く、ぜったい行くから。」
「う、うん。わかった。またラインで連絡するよ。じゃ、帰るね。また明日。」
家に帰ったら、家政婦の田中さんに、質問攻めにあった。なんで、白崎さんと付き合わないの、おかしいって。あと伯父さんに、もう報告もしたと言うし。裏切りものぉって、文句を言ったけど、田中さんの雇用主は伯父さんなので、きちんと仕事をしただけ。はぁ、憂鬱だな。
スマホが鳴ってる、着信がある。
伯父さんからか、はやいな。
でるしかないよね。
「もしもし、孝か、田中さんから聞いたぞ。孝にも、ついに春がきたみたいだね。遅すぎるだろ。まぁ、それはともかく、来週の日曜、お昼ご飯を食べに行くぞ、空けておくように。」
「はい。わかりました。よろしくおねがいします。」
まぁ、そりゃ、こうなるよね。伯父からの命令は最優先に応えないと。支援がなくなったら、生活できない。親がいないんで、、はやく自力で生活できるようになりたい。
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