第3話

 屋上から戻って、すぐお昼ご飯を急いで食べた。


 授業が終わって、帰ろうと思ったら、同じクラスの男子に、声をかけられた。

「なんで白崎さんが、屋上にお前を呼び出したんだ、なんの話だったんだ?告白でもされたのか?」


「あのひと、白崎って、名字なのか、知らなかったわ。いや、告白なんてされるわけない。迷惑だから、関わりたくないって言ったよ。」


「関わりたくないって、なんでそんなこと言うんだ、かわいそうだろ。」


え〜、なんで、、


「いや、男子はみんな狙ってるんでしょ。じゃあ、俺が付き合ってもいいの?いやでしょ?」


「知らん。勝手にしろ。」


 今日はすこしはやく授業が終わったし、また屋上で昼寝してから帰るか。


 入院前のルーティンワーク、屋上で昼寝、かなり深く寝てた。


「起きなさいよ。もう下校時刻よ。」


「うー、おはよ。」

って、めっちゃ綺麗な顔が近くにあった。

いや近すぎるでしょ。


「白崎さん、で、よかったっけ?起こしてくれてありがとう。」


「白崎麻衣よ。一条崇でしょ?テストで学年順位1番の?」


「いや、違う。今回のテストは、最下位だぞ。」


「テスト受けてないだけでしょ。」


「うっ、、そうだけど。なんで白崎さんが、知ってるんだよ。テストの結果は、非公表のはずだ。おかしいだろ。」


「ずっと2番だったのに、この前、ようやく1番になった。いままで1番は誰なのか聞いたら男の先生に聞いたら教えてくれたわよ。」


「あのヤロー、絶対に言わないって約束を破ったな。許さん。そういや、昼休み、俺にもう関わらないでって言ったよね。」


「いやよ。気になる、好きなひとともっと一緒にいたいし。」


「え、、今のって、告白なの??」


「そうよ。好きなの、私と付き合ってください。」



「ごめんなさい。」


「なんでよ、わたしのなにがいけないのか、教えてよ。」


「白崎さんのこと、なんも知らないし。好きとか、まだ恋愛感情がないし、付き合うとか、わからないけど、友達からなら、いいよ。連絡先でも交換する?」


「うん。交換する。」


QRコードを読み取ってもらった。


 そういや、この高校で、連絡先を初めて交換したかも。なんかもう周りにグループできてて、うまく入れなかったんだよね。同じ中学のひとも、ほとんどいなくて、同じクラスにはいなかったし。


「私の連絡先知ってる男の子、一条くんだけなんだからね、すごく貴重なんだからね。」


「へぇ、俺も、この高校で、初めて連絡先を交換したかな。誰にも連絡先教えてないし。」


「えっ、、友達いないの??」


「うん。友達いなかったけど、今さっき友達できたよ。ありがとね。」










  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る