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デビルバットに対してどう対処しようか、考えることにした。
でもその間にも彼らは迫ってきて、僕がハッとした時には体当たりの攻撃を受けてしまう。
鋭いツメの攻撃を腕に食らい、服の一部が筋状に破れるとともに下から真っ赤な血が滲んでくる。
その場に漂う獣臭と翼の風切り音の残像――。彼らはツバメやハヤブサのような鋭い動きで瞬時に切り返し、再び僕に向かって襲いかかろうとしている。
「ギギギッ!」
「――うくっ!」
今度は太ももへの攻撃。ただ、今回はさっきよりもちょっと傷が深いのか、痛みだけでなくて熱を帯びて痺れるような感覚になってくる。わずかに目まいもする。もしかして毒を受けたかな……?
その痛みと熱は徐々に体を蝕んでいき、ついにはとうとう立っていられなくなった。手足から力が抜け、うつ伏せに倒れ込む。もはや動けない。
――そうだ、僕は忘れていた。彼らは毒を持っているということを。
それに気付いた時にはすでに手遅れだった。体は一転して寒気を感じるようになり、だんだんと意識が薄れて……。
BAD END 6-9
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