第69話・魔王城開拓中

 転送装置を手に入れた。一個だから使えないけど、これを元にもう一つ作れたら移動可能らしいのはイヴから聞いた。


 レベルもだいぶ上がり、これで疲労してていたオウマにまともにやりやって勝てるくらいか? 改めてオウマのスペックを確認したら前線組に匹敵するレベルだ。


 まず刀系のスキル一覧に対して、闘気術など身体強化スキル。特殊なスキルまで持っていて、オウマの特殊クエストで習得可能らしい。それに弟子入りを望む者がいるが、断っている辺り好感度の問題だろう。


 俺も身体能力強化スキルのヒントをもらい、そちらを強化すると言って特殊スキル習得は断っている。のちのちに習得したいが、いまは全体的な強化が欲しい。


 レベリングで刀術と言うスキルも習得できたし、格闘術で身体強化などのスキルを習得した。


 廃人などはここで組み合わせやSPによりステータス強化などしているため別格だ。カリバーも両手剣や片手剣による騎士スタイルで、お遊びで取っているのはライダーとテイムのスキルくらい。


 まあだいぶ上位に食い込めるくらいに強くなったし、しばらくは運営頑張ろう。ロザリオの入院先の情報をゲットした。


「それじゃ、みんなでお見舞いに行こうか」


 マーリンがそんな事を言う。俺だけで無かったのね(´;ω;`)


 気づかれ無いようにしたが、まあロザリオらしい。今度オフ会する流れになる。アリスも巻き込もうかとなり、彼女も呼ばれた。


「運営の人、結構スケジュール管理大変だって。白薔薇達のクエストは兎さんが決めて良いけど、オウマってNPCがどんなクエストを投げるか気を付けてるって」


 あそこ自分のようなNPCはいないらしい。要注意で管理されているらしい。


 少し距離が縮まった様子でロザリオと過ごしていると、命姫達も一人で活動し出しだ。お父さんは嬉しいよ。変な人から物もらわないようにしないと。


「命姫様は自分が見て居ますですので、問題ないですよ」


「お前は物をもらい過ぎだ」


「いいじゃないですか、ダメです旦那様?」


 可愛らしい雰囲気を出して聞いてくるが、こいつとオウマはどっこいどっこいだ。つまり廃人レベル。見た目に惑わんぞ俺は。


 運営していてセバスから命姫、綺羅星、ミコト、モミジファンクラブができたそうですけど、親衛隊に組み込みますかと言われた。好きにしてくれ知らんよ。


 白薔薇はもう組み込んでいるらしい。白薔薇ファンクラブってあったのね。


 いまはこうした情報のやり取りをしつつ地盤固めだ。温泉できたし利用しないと。あとは物の交流か。


「もう少し物の交流をしっかりしたいけど、ここから王国方角で道を整備している物好きいる?」


「何人かいますね。それでいち早く交渉しようとしているところがあります」


「どこ?」


「連邦です」


 ? プレイヤーじゃなく運営側の組織じゃんか。マリーなるNPCが交流したいと交渉しているらしい。


 ロザリオが受け答えしていて、良い返事が欲しいそうだ。


「そう言えば噂で連邦のマリーはロザリオと同じって言われてたっけ。ならいいんじゃね?最悪ここの主導権盗られるだけだろ?」


「まあ実際それをするのは難しいから、私もいいと思います」


「? 難しいのか?」


「それには町中を遊び回る私達が答えよう」


 そう言って双子ちゃんとマーリンが来た。どうしたの?


 話を聞くと命姫の人気などもあり、住人プレイヤーは魔王城の配下、騎士団など勝手に作り出すくらいに動いている。待って知らない情報が浮上した。


 ユニも急いで報告書確認し出してる。マーリン、そう言うのは真っ先に報告しろ。


「私は土台が命姫ちゃんがいないとダメと思っていましたが、そんなことになってるのですか?」


「なんで言わないのお前」


「いや、面白そうだったから」


「「動物関係ないですから」」


「丁度リアルで会う話になってるし、ジャンヌにリアル連絡できるようにしていい?怒ってもらわないと」


「あっ、なら私のライン教えますよ。レフトもいい?」


「いいよ。えっとねえ」


 気軽に男に連絡先教えてはいけません。お姉さんに俺まで怒られるでしょ。


 仲良くなった証なのか知らんがそんな反応された。とりあえず説教は任せよう。


「変な組織になってないだろうな?」


「大丈夫。毎日サバト開いて、命姫ちゃんが魔王になる祈りをしてるだけど」


「衛兵は神技か、すぐに連絡してくれ」


「はい。黄昏にも連絡します」


 動き出したからか、急に活動の足取りが消えた。変な団体はお断りなんですけど。


 ジャンヌは疲れた顔で現実で説教しておくと約束してくれたし、俺は周りの探索や開拓を進めておく。


 やっぱレベル上げしておかないと。強くなったバンダナや白薔薇の様子を見ておかないとな。


 ムラサメは転送装置の開発で忙しいし、俺のメイン武器強化もしている。いまある俺のメイン武器である神刀を使い、強化する予定だ。


 代わりに片手剣を持って、フィールドへと向かう。まずは近くの山を調べようか。なんかレア鉱山があればいいなー

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