【詩】詩人

言葉をつむぎ

想いをつむぎ

時代をつむぐ


詩人は「詩」に命を吹き込む

作品の誕生は赤子の誕生のように嬉しい

しかし生まれるまでは

簡単なものではない

いくつもの困難を乗り越え

ようやく生まれる


現在(いま)の時代をかたどる様々な作品たち

その時代の重さ

日常の些細な出来事

詩人は適度な距離から

物事を見つめ

詩作する


生まれてきた作品たちの

寿命が尽きるということは

「人間の終わり」

詩がよまれなくなった世界では

「言葉の終わり」

詩人はそのような「終わった世界」を望んではいない


「詩の目的は何か」と

問われても答えられない

答えが無いと言ってもよい

「それでは詩作に意味はあるのか」

本当のところ

それは分からない

しかし

それでも

詩人は作品をつくり続けるのである


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