【詩】悪夢

不気味なサイレンが街に響くと同時に

銃を持った兵士たちが攻めて来た

侵攻する兵士たちから逃げるため

僕はひたすらに走った

流れ弾が脚をかすめ

転ぶ

這いつきながらビルの隙間に隠れるも

絶望に空を仰いだ

ゆっくりと足音が近づく

そして

見つかった

銃口を僕の額に向け

知らない言葉を発した

僕は目を瞑り

終わりを待った


目を開けると

そこにはいつもの僕の部屋

ベッドの上で目を擦り

現状を理解する

「夢か」

窓から朝の陽光が差し込み

小鳥がさえずり

目覚まし時計が鳴った


当たり前の日常を

当たり前の平和を

僕は

深く深く噛み締めた


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る