第四百十三夜『死神に魅入られた村-reversed 13-』
2023/08/07「宇宙」「死神」「真の才能」ジャンルは「指定なし」
村を一望できる高台で、身の丈程もある農具を手に持ち、ストロベリーブロンドの
高台で黄昏ていると言っても、夜を
彼は名をレックス・ロッソと言い、その
全ての生き物には寿命だとか命脈だとか運命があり、それが尽きた時死ぬ。ここで言う死神とは、運命や命脈が尽きかけた人間の元に行き、スパッと命を絶つ。それこそが宇宙のルールであり、レックスにとっての仕事だった。
しかしレックスには一つ困った事があった。彼は死神としての熱意はある、しかしどうにも要領がよくないのである。
ある時レックスは運命が尽きた人間を見つけて、車に
これではいけないとレックスは手に持った
さて、死神と言うのは多くの人がそう認知している様、霊的存在であり
故に、レックスは勤勉である様に努めた。古代ギリシャでは死神とはマジメで
レックスは毎日、鎌を手に村のあちこちで運命が尽きそうになっている人を刈り取ろうと精を出すが、何故だか知らないがレックスが仕事に打ち込めば打ち込む程に彼が担当している村に人間は増えていった。
「働けど働けど、俺の仕事は毎年増えて行く……一体俺が何をしたって言うんだ?」
テレビの報道で、ある村にリポーターとカメラマンが訪れていた。何でもこの村は不老長寿の村と呼称されており、度々九死に一生を得る様な住民が見られ、そして事実として平均寿命も高く、そのお陰でここ数年移住者が後を絶たないとか……
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